僕は家畜人 ~”連続絶頂” どうせ逝くなら、君の手で~

ヤミイ

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68 奇跡再び③

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 青年に肩を抱かれて歩きながら、僕は烈しく勃起していた。
 足を交差させるだけで陰茎の先が内腿に当たり、危うく何度もうめき声を上げかける始末だった。
 横目で青年の整った横顔を盗み見る。
 イチノセワタル。
 確かそんな名前だったと思う。
 近くで見ると、予想以上の美形である。
 その気のなかったあの頃の僕でさえどぎまぎしてしまったのだから…。
 ”男色”の通過儀礼を終えた今の僕にはあまりにも目の毒だ。
 彼は文字通り僕の救い主だった。
 しかも二度も僕を救ってくれた天使のような存在なのである。
 そして、今になって痛切に思う。
 あの時からこれまでの、僕の無軌道な人生は、彼を受け入れるためのものではなかったのか、と。
 運命の出会い。
 一目ぼれ。
 なんとでも言うがいい。
 僕はあの時、多機能トイレで彼と出会ってからずっとこの日が来るのを心の底で待ち望んでいたに違いない。
 それだからこそ、エステの前で再会した時の彼のあっさりした態度には、ひそかに傷ついていたとみえる。
 その識閾下のダメージが僕をアンドロギュヌスの店員、レナの愛撫を甘んじて受け入れる方向へ押したのだ。
 急速に高まる彼への関心の言い訳にそんな都合のいい理屈を頭の中で組み立てながら急ぎ足で歩いていると、
「こうしよう。近くに俺が商談でよく使うホテルがある。そこへ君を送り届けるから、君はそのホテルの部屋で少し待っていてくれ。俺はその間に、商業施設で君の衣類を買いそろえて来よう」 
「そんなこと…」
 ホテル、と聞いてどきりとした。
 勃起陰茎の亀頭の先、尿道口からぬるりとした液が滲み出るのがその感触でわかった。
 欲情すると男はたいていこうなるのだ。
「体格からして、サイズは俺とほぼ同じだよな。大丈夫、よく使うホテルだから、俺はほとんど顔パスなんだ」
「どうして、そこまで…」
 尋ねると、彼はかすかに頬を赤らめたようだった。
「縁、とでも言うのかな。君と会うのはもう三回目だろ? しかも、そのうち二回はあんな状況で…。なんだか、とても他人とは思えなくて…」
 そう言いながら彼の右手が僕の熱く固いものに触れてきたのは、果たしてそれも偶然だったのか…。
 今思うと、その理由は、この時、一ノ瀬渉自身もまだ自覚していなかったのかもしれない…。
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