僕は家畜人 ~”連続絶頂” どうせ逝くなら、君の手で~

ヤミイ

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76 恥辱まみれの家畜人②

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 薄暗いトンネルの先は、”畜舎”だった。
 前回は、ソウルフーズ本社から、直通エレベーターで反対側にあるいわば”非常口”からここに入ったのだが、鰐部氏の話によれば、本来はこっちが正式な出入口だということになる。
 ”畜舎”には、独特の臭気が色濃く漂っていた。
 生臭いような、青臭いような、ツンと鼻を衝く匂い…。
 男性ならおなじみの、精液の匂いである。
 曲がりなりにもここは、大手食品会社の工場だ。
 当然のことながら、建物の中は大型の空調装置でしっかり換気されていることだろう。
 なのにここまで臭うのは、その程度ではごまかせないほど、あちこちに精液の匂いが染みついているからに違いない。
 現に今も、畜舎の中は、家畜人たちの立てる喘ぎ声で満ち満ちていた。
 真ん中をまっすぐ奥まで走る通路の両側に設置された夥しい数のブース。
 その中には一人ひとり、全裸の青年たちが格納されて、今この瞬間にも、あの”搾乳”が行われているのだ。
 畜舎は”匂い”だけでなく、ひどく淫靡な気配に満ちていた。
 各ブースは腰の高さまでしかない仕切りで通路と隔てられているだけで、中を覗こうと思えば簡単だ。
 悲しみを紛らわせるため、僕は左右のブースの内部を観察しながらゆっくり歩を進めることにした。
 家畜人たちは、外観こそ様々だが、僕と同じくらいの年頃の若者が多かった。
 ただし中には時々下腹部の出っ張った中年男性も混じっていて、若者たちと同じ扱いを受けていた。
 全員結束バンドで両手首と両足首を拘束され、ブースの四方から伸びたロープでX字形に磔にされている。
 そしてその股間からそそり立つ勃起した陰茎にはオナホールが嵌められ、そこからカテーテルが伸びて壁際の棚に設置されたペットボトル状の容器に繋がっているのだ。
 中でもそそるのは、全員、裸の胸に一対の乳首吸引器が取り付けられていることだ。
 これは、普段から極めつけのチクニストである僕には、願ってもない仕掛けであるといえた。
 また、三方の壁が全面鏡張りになっているのも、最高だった。
 全裸にむかれたうえに最も感じる3点を同時に責められ、法悦に悶える己の姿をこの目で見られるというだけで、下手をすればナルシストの気のある僕は、軽く数回逝ってしまうだろう。
 思った通り、これなら一ノ瀬渉から受けた、あの失恋にも似た屈辱を、忘れることができるに違いない。
 前回、調教を受けたブースに辿り着く。
 すでに僕専用になっているせいか、明かりが消えて中は空室だ。
 入ろうかどうしようか入口の所で逡巡していると、
「おや、正式な出勤は来週からだったはずだが」
 背後から野太い声がかかった。
 振り向くと、悪役プロレスラーみたいなマスクを被った上半身裸の巨漢が、じっと僕を見下ろしていた。 
 
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