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ヤミイ

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 抵抗すべくもなく、僕は全体スーツの中に押し込まれた。
 助清が背中のファスナーを閉めると同時に、佐平が真空ポンプを作動させる。
 ポンプから伸びたホースの先は、今は僕を包み込んだ全体スーツの左の脇腹あたりに取りつけられている。
 ダイナモの回転する音が響き渡り、急速にスーツの中の空気が吸い出されていく。
 めりめりめりっ。
 ぶかぶかだった透明ビニールの皮膜が、またたく間に肌に吸いついてきた。
「ぎゃああああっ!」
 身体中が絞られたように引きつり、僕は大きく海老反った。
 まるで、皮膚の上にもう一枚皮膚が貼りついたような感触だった。
 特に、凹凸の激しい部位への締めつけときたら、耐えがたいほどの容赦のなさだった。
 顏のパーツで言えば鼻、そして身体でいえば股間からそびえる勃起ペニスである。
 鼻がひしゃげ、無様に折れ曲がって顔面に貼りついた。
 それと同じように、勃起ペニスが烈しく締めつけられ、めり込むほど強く下腹に押しつけられていく。
 睾丸も、例にもれなかった。
 袋の中のふたつの玉の形がはっきりわかるほど会陰部にめり込み、気が遠くなるような快感を伝えてくる。
「はあ、はあ、はあ、はあ」
 僕は溺れかけた金魚のように口の開け閉めを繰り返した。
 いくら息を吸おうとしても、気道に空気が入ってこないのだ。
 胸が爆発しそうに膨らみ、華の奥がツーンとなって、視界が涙でぼやけてくる。
 透明な皮膜を通して、近づいてくる多くの人影が見えた。
 四方からホラー映画のワンシーンのようにたくさんの手が伸びてきて、薄膜に包まれた僕の裸体を触り始める。
 カチカチにしこったまま固定されたペニス全体を指がなぞり、輪を作って扱くように撫で回す。
 トキントキンに立ってしまったふたつの乳首を手のひらがかすめ、乳頭に微妙な刺激を与え出す。
 それは不思議な経験だった。
 隔靴掻痒の癇を地で行くようなもどかしさと、得も言われぬ名状しがたい疼きのようなもの。
 あああーっ、あああーっ。
 それらの感覚と窒息への恐怖が混じり合い、僕は射精寸前まで昇りつめた。
 見上げると、はるかな高み、プレイルームの天井が、一面の鏡になっていることがわかった。
 そこに映し出されているのは、透明な全体スーツに真空パックされた、僕と先生の裸体である。
 僕より先に真空状態に置かれた先生は、ほとんど死にかけているように見える。
 死人みたいに真っ青な顔をして、半開きにした口から舌を垂らし、白目を剥いているのだ。
 なのにその全身には女たちが蟻のようにたかり、強調された性器を撫で回しているのだ。
 僕もああなるのか。
 僕らはここで死んでしまうのか。
 そう思った途端、絶頂感がやってきた。
 あああ、で、出るぅ!
 腰を突き上げるマグマの噴火に、僕は固まったまま反り返り、矢尻のような亀頭の先から白いミルクを射出した。


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