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ヤミイ

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「お次は兄貴のほうね」
 ジュリが立ち上がった。
 ハーフコートを脱ぐと、ごく当たり前といった感じで傍に立っていた”キリン”の手にあずける。
 赤いマフラーだけ手元に残し、ナオミに向き直ると、
「その男、いったん下に下ろしてくれないかな」
 床に敷かれたままの先生のコートを顎で示して、そう言った。
「いいけど、何するつもりなの?」
 勃起ペニスと陰嚢で吊るした先生の裸体を、ナオミがどさっと敷物代わりのコートの上に投げ出した。
 力なく横たわる先生。
 キスマークだらけの白い肌が、妙に悩ましい。
 横倒しになった先生の太腿の陰からは、尚も硬さを失わない肉の竿がそそり立っている。
 ナオミの問いには答えず、ジュリは傍らにしゃがみこむと、肩に手をかけて上半身を引き起こし、先生を座らせた。
「ちょっと後ろから支えててくれない?」
 ナオミに手助けを頼んだのは、先生が気を失っていて自力で座っていられないからだった。
「こう?」
 先生の背後に巨体を沈め、ナオミが先生の両肩にグローブみたいな手を置いた。
 後ろからナオミに支えられても先生はただうなだれて、じっと目を閉じている。
 なのにペニスだけ勃起しているのは、なんだか悪い冗談みたいで滑稽だ。
「ありがとう。じゃ、作業にかかるわね」
 ジュリが取り出したのは、手元に残しておいた自分のマフラーだった。
 どうするつもりなのかと見ていると、長いマフラーの端っこで、まず先生の右膝のあたりを縛った。
 そのマフラーを伸ばして先生のうなじを通すと、更にもう一方の端を左足の膝下に縛りつけた。
「どう?」
 ジュリがナオミを振り返った。
「うは、こりゃエロい」
 歓声を上げるナオミ。
 僕も同感だった。
 自然と顔が熱くなるのがわかった。
 ぴんと張った一本のマフラーが、先生をはしたないM字開脚の姿勢に固定してしまったのである。
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