夢のステータスをこの身に!

刹那冥夜

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二人の少女の魔物退治

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「と、とにかく私が街に攻めてきた魔物に私の火炎魔法を効率よく撃ちまくるわ!そしたらリザードマンだとしても1発よ!」

「確かにアリーさんの火力でなら1発ですね……ですが、アリーさんは接近戦が苦手ではありませんでしたか?…前に出てアリーさんを守ってくれる人がいるのなら出来そうですが………」

「そ、そんなの屋根にでも登ってそこから狙撃よ!そしたら近づいてこれないわ!」

マリはアリーを心配するが、アリーは少し怯えながらも対処法を考える。
リザードマンは力と速度は早いが、流石に屋根へと登る前にはアリーの火炎魔法を撃つことができ、安全だろう。


「……わかりました。私も少ししか役に立たないと思いますが、アリーさんの援護として戦います」

アリーは少し真剣な表情をした。
自分の事ならいいが、アリーは人のことを危険にさせたいとは思わないし、いざという時にマリを守るということが出来ないと考えた。
「…でも危ないわよ?…………いえ、マリさんの魔法の実力は知っているわ。………ふぅ、いいわ。それじゃあ私の背後にきた魔物をお願いできる?」

マリは戦ったことは無いものの、魔法の腕はギルドで働くのに身を守るために必要となり、最低でもCランクと判断出来る魔法を覚えないといけない、そのためリザードマンを倒すほどの雷魔法を覚えている。

「はい!」







マリとアリーはハシゴを使いギルドの屋根の上に登る。あたりを見渡すと、先ほど出ていった冒険者は見当たらず、魔物だけがうじゃうじゃと暴れ回っていた。
冒険者の方々はほかの所に行ったのでしょうか………

「…こ、こう見るとかなりいるように見えるわね」

「はい、報告にあった数よりものすごく多い気がします……」

辺りの魔物の数は見た感じで50匹はいると見える。だが、街は見渡せる範囲よりずっと広いため報告にあった数よりも断然多いと予想できた。

「まぁいいわ。今は見渡せる所から倒していきましょう。一応お父様も行動している筈だから、私達は辺りの安全を確保しながら住民を守りましょう」

「はい、わかりました」

2人は下にいる魔物を見下ろすと、手に持った杖を向け呪文を唱えた。

『ファイアーボール!』
『サンダーレイン!』

アリーの杖から大きな火の玉が飛び、マリの杖から小さな雷が魔物数体を襲う。
魔物は2人の魔法を受けると叫び声を上げながら倒れ光になって消え、素材を落とした。

「よし、思ったより簡単に倒せたわね。それじゃあ次よ!」

屋根から屋根へと移動しながら次々と魔法を撃ちまくる2人は、どんどん魔物の数を減らした。

「はぁ…はぁ………ふぅ疲れたわね。ここら辺にはもういないみたいね………向こう側に行ってみましょう」

アリーは辺りを見渡し。魔物が集まっていそうな方を指を指して言った。

「そうですね、あちら側には噴水広場なので水がありますし魔物も集まっているかもですね」

魔物は比較的食料を集めるために行動している、人を襲ったりするのは人を食料として食べる為で、もちろん喉も乾く。そのため魔物は普段は水辺に身を潜め、水を飲んでは腹が減り動物や人を襲いに行く。




噴水広場へ屋根を伝って走りかけると、噴水を中心に家で囲った広場に着く。
案の定ま魔物は水を飲んだりと、噴水に集まっていた。

「よし、それじゃあさっきの通り辺りの魔物を蹴散らすわよ」

「そうですね、それでは私は左半分を狙います。」

「えぇ、私は右半分ね。わかったわ」





『ファイアーボール!』

円に見える右半分の魔物をどんどん魔法で狙撃して行くアリーは、少しずつ魔物を倒す爽快感を感じていた。

「ふふふふっ!あんまり大したことないわねマリさん!」

「た、確かにリザードマンと言ったら群れで行動するもので、更に森の中ということで倒すのは難しいとされていますが、この様に安全な場所からなら簡単です!」

喋りながらも、無詠唱という技を使い魔法を撃っていく2人は、少し微笑んだ顔でちらっと顔を見合わせた。

「マリさん!私達友達になりましょう!」

「は、はい!なりましょう!!」

「ふふっ!なら私、マリさんのこと呼び捨てしても構わないかしら?」

「はい!それでは私もアリーと呼び捨てで呼びます!」

2人で一緒に戦うということをした事で、絆が生まれた。

「この騒動が早めに終わったら、私の家に遊びにこない?」

「はい!お邪魔させていただきます!!」

声を上げてそう約束をしていると、既に噴水広場に見えている魔物は数体になっており、後は噴水で隠れているものや、周りの家に隠れている魔物だけになった。

「回り込んで倒してくるわ!マリはあそこの家に隠れてる魔物をお願い!」

「えっ、あ、アリー!1人は危ないですよ!」

そんなマリの声も聞かずに、アリーは火の玉で狙える場所まで屋根を伝って移動し、噴水に隠れた魔物を倒した。

「大丈夫よ!もうここら辺には魔物もいないし、いるとしたら今言った隠れている魔物だけだからね!ほら!私じゃあの隙間に撃ったら家を壊してしまうかもしれないからマリの魔法でお願い!」

家に隠れている魔物は、家の中ではなく家と家の隙間に隠れており、その幅は狭いため、アリーの火の玉では魔物の周りの家を破壊してしまう危険があった。

「わかりました!」

その代わりマリの雷は、詠唱にレインと付くとおりに、雷が魔物の頭上の高くに魔法陣が出て、そこから落ちるというもの。

『サンダーレイン!』

「グギャァァ!!!」

見事幅の狭い隙間を、スルリと通り魔物に当たり。魔物は光になり消え、アイテムをドロップさせた。

「流石ギルド受付嬢ね!ドロップ品はまた後で取りに来ましょう」

「えぇ、わかりました。それでは次は何処に行きましょうか?」

「んー………学園側はお父様が倒してると思うし、後は……あ、門の方に行きましょう。まだ魔物が攻めて来ているなら大変だもの」

「確かに………」

「でしょう?それじゃあ行きましょうか」

アリー歩き出す。

「あっ!アリーさん!」

「へっ?」


アリーは吹き飛んだ。


「きゃぁ…っ!」
マリが叫ぶ、が叫び声は止まった。
マリが見たものは、こちらに勢いよく走りかけ、一瞬の間に目の前に来た何かにアリーが吹き飛ばされ、その後にマリはその何か……魔物に頭を掴まれたためだ。




「…っ、アリーさ………!?!!!……こ、この魔物は……リザードン……」

リザードンと呼んだ魔物は、リザードマンより身体が大きく、より凶悪な見た目をしているリザードマンの群れの中の王と呼ばれる魔物だ。

そしてマリは掴まれている頭に力を込められ、意識を落としそうになる。
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