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再びの春
四個のプリン 2
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夕方に、おじいはデイサービスから帰宅した。
「おかえりなさい」
風と凪はおじいを出迎えた。通所施設の車からおろされて、家に入るとおじいの手洗いとうがいを風が手伝い、凪はお茶を入れた。
「おじい、見せたいものがあるんだ」
おじいは湯飲み茶碗を置いて、二人並んだ風と凪を見た。
「今日、古い写真を整理していたんだ。わたしも懐かしく見たんだけど」
凪は、三枚の写真をおじいの前に並べた。
「ああ、これは銀婚式のときのかな。このスーツ、セミオーダーだったよ。寿さんのは呉服屋さんに行って反物から選んで縫ってもらった」
おじいは老眼鏡をかけて、写真をじっくりと見た。
銀婚式、おめかししている二人には、そんないきさつがあったのかと、風は得心がいって何度もうなずいた。
「それからこれは、凪が三ヶ月くらいのときのかな。写真館の人が、泣かずにじっとしている凪に驚いていたよ。ずいぶん落ち着いた赤ん坊だって。首回りのレースが豪華だろう。寿さんが作ったんだ」
「さすが、むかしの人は何でも作っちゃうんだね」
「物がない時代だったとはいえ、寿さんの熱意には感服する。これ上の人たちが代々着たものでしょう」
凪の上には四人の兄姉がいたのだ。当時の服は大切にきょうだいたちに受け継がれたのだろう。
「それから、これは」
海辺で日傘をさした寿がカメラの方を向いて、柔らかく微笑む写真をおじいはしばらく見つめた。
「なんだったろうな。着ている着物も、普段使いだし。凪を海水浴にでも連れて行ったときのものかな」
写真の寿は五十代だろうか。ほうれい線が頬に浮かぶが弧を描く眉がはっきりして、りりしく見える。
「おじい、それの裏を見て」
風にうながされて、おじいは写真を裏返して小さく驚きの声をもらした。
「あ……」
おじいは書かれた文字を読んで声を詰まらせた。
「これ、寿さんの字だよね」
風は文字を指でなぞった。流れるような美しい字で綴られていたのは「ありがとう、謹吾さん」という一行だった。
おじいは眼鏡をはずして、しわの寄った指先で目元をぬぐった。凪がおじいにティッシュを渡した。
「こんなところに。見つけられなかったらどうする気だったんだ」
向こうで答え合わせも出来ないじゃないか、とおじいはティッシュで鼻をかむ。
「びっくり箱みたいだね」
風は、祖母の残したいたずらを見つけられたことを嬉しく思った。
かつておじいに、わたしはあなたの母親じゃない、と宣言しておじいの意識を変えさせた女性。
そしてちょっと素直じゃなくて照れ屋。
「桜の木を植えたのも、木を選んだ自分を忘れてほしくないって、ことなのかもね」
風の思い出の中の気難しい顔をした祖母が、ゆっくりとほほ笑むような気がした。
「謹吾さん、今夜は少しだけ外で飲んでみませんか。せっかくだから」
凪はおじいを誘った。幸いなことに、今夜は風もなく暖かだ。月は満月を少し過ぎたあたり、桜は散り頃だけれど、はらはらとこぼれる桜の花びらを酒杯で受け取るのも一興だろう。
「さわらの木の芽焼きもあるよ。それからゼンマイのおひたしも」
風は今宵のために準備した肴をおじいに教えた。
「そうだな、風の料理を桜の下で食べるのは、いかにも気分が良さそうだ」
おじいも快諾し、凪と風とで外にテーブルを出した。
「茉莉花ちゃんは、今日は来ないんだっけ」
「連休中の大会に向けて、しばらく夜練が続くから勉強はお休みするそうだよ」
凪の言葉に、昨日のやりとりを思い出した。そういえば茉莉花がおじいに話をしていた。
「竜幸さんも今夜は欠席だし、デザートにプリン四個作ったんだけど一個余るな」
あまり冷たい物をおじいに食べさせるわけにはいかないから、蒸して常温に冷ましているプリンを一個、冷蔵庫に入れて置かなければと風は思った。
三人での宴は夕暮れ時に小一時間ほどのささやかなものだった。おいしいお酒と、風の心尽くしの料理を凪もおじいも喜んでくれた。
おじいは昨日の残りで作った、たけのこご飯の小さなおむすびを二つも食べた。
日が落ちてからは、リビングに戻り、風は手作りのプリンをデザートに出した。
「ありがとう、凪と風」
おじいはプリンを前に一礼した。
「寿さんの残したものを見つけてくれて。気持ちが……軽くなった」
「偶然だから。茉莉花ちゃんのお手柄でもあるよ。あんなに写真を撮らなかったら、整理する気にならなかったからね」
風が説明すると、おじいがほほえむ。
おじいの心の中にずっとわだかまっていたこと。自分の妻は不幸に生きたのではないか、に対する答えが、写真の裏側にしたためられていた。
むろん、全面的な……というのかどうかは分からないが。
おじいの気持ちを明るくする材料にはなっただろう。
凪はさっそくプリンにスプーンを入れている。
「ちょっと硬めなのが、なんともうまいよ、早く食べたら?」
「父さん、作ったのはぼくだからね」
「そういえばそうだな」
悪びれもせず、凪はスプーンを止めずにあっという間にプリンを平らげた。
おじいもようやくプリンを口にした。
「これは、うまいなあ。風の料理はどれもうまいが、これは傑作だ」
「なんだか今夜は二人ともベタ褒めで、なんだかお世辞を言われている気分」
風も自分のプリンをひとすくいして口に運んだ。バニラの柔らかい香りが鼻腔を満たし、少し硬めのプリンを舌でつぶす。確かに今日はいい出来だったと風も思った。
夜番は風だった。今夜も料理の下ごしらえをと思ったが、先日のお花見の際に多めに野菜の下ごしらえを終わらせていた。
「ベッドで休んだらいいじゃないか。読書灯はつけて構わんよ。悪いが、夜中に何度か起こすが」
おじいのトイレの回数は一回の時もあるが、大体は二回か三回だ。
「じゃあ、そうしようかな」
風はパジャマに着替えずガーディガンを羽織ると、足だけ夜具の中に入れて読書灯を付けた。
「お休み」
おじいは風に声をかけて目を閉じた。おやすみ、と風も返事をした。
風は読書灯をおじいのベッドとは逆の方向に向けて、図書館から借りたミステリーの本を開いた。
「風」
「ん?」
眠ったと思ったおじいが風に声をかけた。風がおじいのほうを見やると、おじいは首だけ風に向けた。
「いい宵だった」
「そうだね」
隣の部屋から、凪の寝息が聴こえる。
「残ったプリン、明日わたしが食べてもいいかな」
風は小さく吹き出して本のページを閉じた。
「いいよ、おじいが食べて。なんだったらまた作るし」
「そうしてもらえると、いいと思うよ」
それじゃあ、と言っておじいは目を閉じた。少しすると、おじいも寝息を立て始めた。
おじいが食べられるものがあればいい。完全に元にもどることなどないが、体力を維持出来たらと風は思った。
ミステリーは、二人の性格の違う刑事が犯人の痕跡を追うスピーディーな展開だった。風は休むことなくページを繰っていたが、いつしかその手が止まり瞳を閉じていた。
ベッドのヘッドボードに、寄りかかったままで寝ていた風は、ほのかな明るさと雀の声で目を覚ました。体を起こしたままで寝ていたので、首がすっかり痛くなっている。首を何度か左右に曲げたり回したりしているうちに目が覚めてきた風は、隣のベッドで眠るおじいに目をやった。
――夜中に一度も起こされなかった。
珍しいこともある……と思うより早く、風はベッドから降りておじいの横にひざまずいた。
「おじい」
小さく呼びかけたが、おじいは動かなかった。風はおじいの首筋、手首と脈を確かめた。
軽く肩をゆすったが反応はなく、おじいの体は冷たかった。
風はやにわに立ち上がると、隣の部屋の扉を開けた。
「父さん……起きて」
「おかえりなさい」
風と凪はおじいを出迎えた。通所施設の車からおろされて、家に入るとおじいの手洗いとうがいを風が手伝い、凪はお茶を入れた。
「おじい、見せたいものがあるんだ」
おじいは湯飲み茶碗を置いて、二人並んだ風と凪を見た。
「今日、古い写真を整理していたんだ。わたしも懐かしく見たんだけど」
凪は、三枚の写真をおじいの前に並べた。
「ああ、これは銀婚式のときのかな。このスーツ、セミオーダーだったよ。寿さんのは呉服屋さんに行って反物から選んで縫ってもらった」
おじいは老眼鏡をかけて、写真をじっくりと見た。
銀婚式、おめかししている二人には、そんないきさつがあったのかと、風は得心がいって何度もうなずいた。
「それからこれは、凪が三ヶ月くらいのときのかな。写真館の人が、泣かずにじっとしている凪に驚いていたよ。ずいぶん落ち着いた赤ん坊だって。首回りのレースが豪華だろう。寿さんが作ったんだ」
「さすが、むかしの人は何でも作っちゃうんだね」
「物がない時代だったとはいえ、寿さんの熱意には感服する。これ上の人たちが代々着たものでしょう」
凪の上には四人の兄姉がいたのだ。当時の服は大切にきょうだいたちに受け継がれたのだろう。
「それから、これは」
海辺で日傘をさした寿がカメラの方を向いて、柔らかく微笑む写真をおじいはしばらく見つめた。
「なんだったろうな。着ている着物も、普段使いだし。凪を海水浴にでも連れて行ったときのものかな」
写真の寿は五十代だろうか。ほうれい線が頬に浮かぶが弧を描く眉がはっきりして、りりしく見える。
「おじい、それの裏を見て」
風にうながされて、おじいは写真を裏返して小さく驚きの声をもらした。
「あ……」
おじいは書かれた文字を読んで声を詰まらせた。
「これ、寿さんの字だよね」
風は文字を指でなぞった。流れるような美しい字で綴られていたのは「ありがとう、謹吾さん」という一行だった。
おじいは眼鏡をはずして、しわの寄った指先で目元をぬぐった。凪がおじいにティッシュを渡した。
「こんなところに。見つけられなかったらどうする気だったんだ」
向こうで答え合わせも出来ないじゃないか、とおじいはティッシュで鼻をかむ。
「びっくり箱みたいだね」
風は、祖母の残したいたずらを見つけられたことを嬉しく思った。
かつておじいに、わたしはあなたの母親じゃない、と宣言しておじいの意識を変えさせた女性。
そしてちょっと素直じゃなくて照れ屋。
「桜の木を植えたのも、木を選んだ自分を忘れてほしくないって、ことなのかもね」
風の思い出の中の気難しい顔をした祖母が、ゆっくりとほほ笑むような気がした。
「謹吾さん、今夜は少しだけ外で飲んでみませんか。せっかくだから」
凪はおじいを誘った。幸いなことに、今夜は風もなく暖かだ。月は満月を少し過ぎたあたり、桜は散り頃だけれど、はらはらとこぼれる桜の花びらを酒杯で受け取るのも一興だろう。
「さわらの木の芽焼きもあるよ。それからゼンマイのおひたしも」
風は今宵のために準備した肴をおじいに教えた。
「そうだな、風の料理を桜の下で食べるのは、いかにも気分が良さそうだ」
おじいも快諾し、凪と風とで外にテーブルを出した。
「茉莉花ちゃんは、今日は来ないんだっけ」
「連休中の大会に向けて、しばらく夜練が続くから勉強はお休みするそうだよ」
凪の言葉に、昨日のやりとりを思い出した。そういえば茉莉花がおじいに話をしていた。
「竜幸さんも今夜は欠席だし、デザートにプリン四個作ったんだけど一個余るな」
あまり冷たい物をおじいに食べさせるわけにはいかないから、蒸して常温に冷ましているプリンを一個、冷蔵庫に入れて置かなければと風は思った。
三人での宴は夕暮れ時に小一時間ほどのささやかなものだった。おいしいお酒と、風の心尽くしの料理を凪もおじいも喜んでくれた。
おじいは昨日の残りで作った、たけのこご飯の小さなおむすびを二つも食べた。
日が落ちてからは、リビングに戻り、風は手作りのプリンをデザートに出した。
「ありがとう、凪と風」
おじいはプリンを前に一礼した。
「寿さんの残したものを見つけてくれて。気持ちが……軽くなった」
「偶然だから。茉莉花ちゃんのお手柄でもあるよ。あんなに写真を撮らなかったら、整理する気にならなかったからね」
風が説明すると、おじいがほほえむ。
おじいの心の中にずっとわだかまっていたこと。自分の妻は不幸に生きたのではないか、に対する答えが、写真の裏側にしたためられていた。
むろん、全面的な……というのかどうかは分からないが。
おじいの気持ちを明るくする材料にはなっただろう。
凪はさっそくプリンにスプーンを入れている。
「ちょっと硬めなのが、なんともうまいよ、早く食べたら?」
「父さん、作ったのはぼくだからね」
「そういえばそうだな」
悪びれもせず、凪はスプーンを止めずにあっという間にプリンを平らげた。
おじいもようやくプリンを口にした。
「これは、うまいなあ。風の料理はどれもうまいが、これは傑作だ」
「なんだか今夜は二人ともベタ褒めで、なんだかお世辞を言われている気分」
風も自分のプリンをひとすくいして口に運んだ。バニラの柔らかい香りが鼻腔を満たし、少し硬めのプリンを舌でつぶす。確かに今日はいい出来だったと風も思った。
夜番は風だった。今夜も料理の下ごしらえをと思ったが、先日のお花見の際に多めに野菜の下ごしらえを終わらせていた。
「ベッドで休んだらいいじゃないか。読書灯はつけて構わんよ。悪いが、夜中に何度か起こすが」
おじいのトイレの回数は一回の時もあるが、大体は二回か三回だ。
「じゃあ、そうしようかな」
風はパジャマに着替えずガーディガンを羽織ると、足だけ夜具の中に入れて読書灯を付けた。
「お休み」
おじいは風に声をかけて目を閉じた。おやすみ、と風も返事をした。
風は読書灯をおじいのベッドとは逆の方向に向けて、図書館から借りたミステリーの本を開いた。
「風」
「ん?」
眠ったと思ったおじいが風に声をかけた。風がおじいのほうを見やると、おじいは首だけ風に向けた。
「いい宵だった」
「そうだね」
隣の部屋から、凪の寝息が聴こえる。
「残ったプリン、明日わたしが食べてもいいかな」
風は小さく吹き出して本のページを閉じた。
「いいよ、おじいが食べて。なんだったらまた作るし」
「そうしてもらえると、いいと思うよ」
それじゃあ、と言っておじいは目を閉じた。少しすると、おじいも寝息を立て始めた。
おじいが食べられるものがあればいい。完全に元にもどることなどないが、体力を維持出来たらと風は思った。
ミステリーは、二人の性格の違う刑事が犯人の痕跡を追うスピーディーな展開だった。風は休むことなくページを繰っていたが、いつしかその手が止まり瞳を閉じていた。
ベッドのヘッドボードに、寄りかかったままで寝ていた風は、ほのかな明るさと雀の声で目を覚ました。体を起こしたままで寝ていたので、首がすっかり痛くなっている。首を何度か左右に曲げたり回したりしているうちに目が覚めてきた風は、隣のベッドで眠るおじいに目をやった。
――夜中に一度も起こされなかった。
珍しいこともある……と思うより早く、風はベッドから降りておじいの横にひざまずいた。
「おじい」
小さく呼びかけたが、おじいは動かなかった。風はおじいの首筋、手首と脈を確かめた。
軽く肩をゆすったが反応はなく、おじいの体は冷たかった。
風はやにわに立ち上がると、隣の部屋の扉を開けた。
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