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第二話(あいつの名前)
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ッハ!
(こ、ここは!!高い天井、黒と赤を基調にされた豪華な装飾に壁紙、小物が並ぶ部屋。そしてキングサイズの大きくてふかふかなベッドに俺は寝ていた。)
俺あのあとねちゃったんだ。
うぅ、腰が痛い。それに全身噛み跡がすごい。
コンコン
その音と同時に執事らしき格好をした男が入ってきた。
キリエさま、おはようございます。私、アルヴェルト様の第一執事を努めております。ウィルと申します。
(あの男アルヴェルトっていうのか。)
……あの、ここどこですか?
こちらはアルヴェルト様の寝室になります。只今アルヴェルト様はご公務があり、別室におられます。浴室に湯の準備ができておりますので、移動できますでしょうか。
(っ!/////お、おれそうだった。裸だ。恥ずかしい)
あ、あの少し1人にしていただきたいです。
かしこまりました。何かございましたら、お申し付けください。
せっかくだし、とりあえず風呂は入らせてもらおう。
浴室にはあちこちに真っ赤な薔薇が散りばめられており、湯の熱によってほのかに香る。寝室同様赤と黒が基調に洗練されている。
チャポン。
水の音が浴室全体に響き渡る。
(何が一体どうなってるんだ?とりあえず風呂には入らせてもらったけどこの後どうしよう。こんな豪華な部屋に住んでるんだ。きっと王室関係者だ。うる覚えだが、昨日本人もそう言っていた気がする。もし王室関係者がこんな貧相な人間と関係を持ってしまったとしたら………………間違いなく消される。それは嫌だまだ生きていたい。それに何よりヴァンパイアに殺されるという事実が許せない!
よし!俺はここから逃げる。その方が相手側も虫がいいだろう。)
ざぱーっ。
んん!っうう。
風呂から上がるために立つと尻から昨日のものが出てきた。
(うぅぁ、最悪。俺初めてだったけど流石に常識ってもんは知ってるぞ。中に出すなんて…。さっさとこっから出てやる。)
ガチャ。
浴室を出るとベッドは整頓され、端には俺の服が畳んである。
さっさと帰ってやる。そう思いながら着替え終わった時だった。
コンコン
………。さっきのウィル執事だ。
はい、ウィルでございます。
そろそろアルヴェルト様のご公務が終了される時間になりますので、こちらに向かわれるそうです。
あ、あの。ウィルさん。お風呂いただきましたけど、俺はそろそろ帰らなくてはいけないので失礼させていただきます。
ん?なにを仰っているのですか?
キリエ様はもうアルヴェルト様の…。
ガチャ
ウィルがなにかを言おうとしたところでガチャリと扉が開いた。それは昨日自身を襲った男だった。アルヴェルトというらしいが、改めて見ると身長が2メートルはある上に体格が通常のヴァンパイアや人間と比べるととてもでかい。ドアに頭や肩がぶつかりそうなほどだった。
ウィルは下がって。
はい、かしこまりました。
ガチャン。
そう言ってウィルは下がっていった。
キリエ・リーヴスだね。
な!何で俺の名前!?
(そういえばさっきのウィルさんも俺の名前知ってた!)
君のことは調査済みだよ。名前はキリエ・リーヴス。血液パックを売って生計を立てているごく普通にいる一般人。両親は既に他界済み。兄弟もいない。
…よく調べてるじゃねぇか。
ふふ、ありがとう。で、キリエは僕のこと誰だか分かってるの?
は?知らねぇよ!昨日も言ったけどお前なんて戴冠式で目が合ったっきりで本当に誰なのかしらない!でもあの城のテラスにいたんだ、王室関係者なのは検討がつく。
本当察しがいいのに、馬鹿なんだね。
!なんだと?
まぁ、いいや。僕のこと知らない人間なんて初めて見たし、新鮮で案外いいかもしれない。それに僕が見込んだ通り相性は抜群だし。
は?何言ってんだお前。
(そんな有名なやつだったのか?)
どうでもいいけどもう帰らせてくれない?昨日ヤらせてやったんだからいいだろ。
ふ、口が悪いね。ウィルにはちゃんと敬語使えてたのに。
それに君にはもう家はないよ。これからはここが君のお家。
は?!どういう事だよ?!!
君の家は売却した、荷物は持ってきているから安心して。
は?!人の家勝手に売ったのか?!
うん、それに君はここから出てはいけないよ。ちゃんといい子頑張ろうね。
は?もういい!帰る!!
(俺はこんな変なやつに構っている場合じゃ無い例え家がなくたってヴァンパイアに飼われるくらいならマシだ!)
だから君には帰る家がないんだって、本当馬鹿だなぁ。
うるさい!ここにいるよりマシだ!
言っておくけど、もしも君がここを出られたとしても君の匂いで場所はすぐわかるよ。
は?何言ってんだ!気持ち悪い。
……気持ち悪いとは、言われた事ないよ。そんな言葉、ふふ。
匂いで分かるって言うことは君も察しがいいなら分かるでしょ?
………な、なにが。っ!
(ま、まさか!番になったのか?!)
お、お前馬鹿だろ!見ず知らずの男を番にするやつがあるか!?
お前らヴァンパイアは何人も番を作れるが俺ら人間は1人しか選べない!それに本来、番にするには交渉するのがマナーだ!
そうだね、でも君も番ったとき気持ちよさそうだったし、君にとってもこの契約は損ではないんじゃない?君たち人間は血液パックで生活するのもいっぱいいっぱいでしょ?いくら強がったってしょうがないよ。…言うこと聞ける?
………うるさい。もう、帰りタイ。
ふふ、可哀想に。ほら、こっち向いて。
んんっう。
(昨日も思ったがこいつキスだけは死ぬほど上手い。舌噛まれるのは痛くて嫌だったけどなんか頭ぽやぽやするし。……気持ちぃ。)
んっ。目がとろんとしてるよ、気持ちいね、キリエ。
……ウン。
(って俺何言って///)
ち、!ちが!
ふふ、ヴァンパイアの唾液には媚薬効果があるだよ。キリエの場合は素直になるんだね、可愛い。
……///。
ねぇ、キリエ。俺の名前呼んでよ。アルヴェルトって。ね?
………………ぁ、アル……。
コンコン
アルヴェルト様ウィルでございます。追加で隣国の資料が届きましたのでご記入よろしくお願いします。
後ほど対応しよう。
いえ、急ぎの内容でして。すぐにご対応いただきます。
はぁ、今じゃなきゃダメなのか。
はい、大変申し訳ございません。よろしくお願いします。
キリエ、僕は少し仕事をしてくるからここから出ようなんて考えるんじゃないよ。ウィルをこの部屋に置いておくから。いい子で待っててね。
…………。
…お返事は?
…………………ハイ。
(あの瞳で命令されると逆らえない。どうしてだ。)
いい子だね。じゃあ行ってくるよ。
ガチャ。
(こ、ここは!!高い天井、黒と赤を基調にされた豪華な装飾に壁紙、小物が並ぶ部屋。そしてキングサイズの大きくてふかふかなベッドに俺は寝ていた。)
俺あのあとねちゃったんだ。
うぅ、腰が痛い。それに全身噛み跡がすごい。
コンコン
その音と同時に執事らしき格好をした男が入ってきた。
キリエさま、おはようございます。私、アルヴェルト様の第一執事を努めております。ウィルと申します。
(あの男アルヴェルトっていうのか。)
……あの、ここどこですか?
こちらはアルヴェルト様の寝室になります。只今アルヴェルト様はご公務があり、別室におられます。浴室に湯の準備ができておりますので、移動できますでしょうか。
(っ!/////お、おれそうだった。裸だ。恥ずかしい)
あ、あの少し1人にしていただきたいです。
かしこまりました。何かございましたら、お申し付けください。
せっかくだし、とりあえず風呂は入らせてもらおう。
浴室にはあちこちに真っ赤な薔薇が散りばめられており、湯の熱によってほのかに香る。寝室同様赤と黒が基調に洗練されている。
チャポン。
水の音が浴室全体に響き渡る。
(何が一体どうなってるんだ?とりあえず風呂には入らせてもらったけどこの後どうしよう。こんな豪華な部屋に住んでるんだ。きっと王室関係者だ。うる覚えだが、昨日本人もそう言っていた気がする。もし王室関係者がこんな貧相な人間と関係を持ってしまったとしたら………………間違いなく消される。それは嫌だまだ生きていたい。それに何よりヴァンパイアに殺されるという事実が許せない!
よし!俺はここから逃げる。その方が相手側も虫がいいだろう。)
ざぱーっ。
んん!っうう。
風呂から上がるために立つと尻から昨日のものが出てきた。
(うぅぁ、最悪。俺初めてだったけど流石に常識ってもんは知ってるぞ。中に出すなんて…。さっさとこっから出てやる。)
ガチャ。
浴室を出るとベッドは整頓され、端には俺の服が畳んである。
さっさと帰ってやる。そう思いながら着替え終わった時だった。
コンコン
………。さっきのウィル執事だ。
はい、ウィルでございます。
そろそろアルヴェルト様のご公務が終了される時間になりますので、こちらに向かわれるそうです。
あ、あの。ウィルさん。お風呂いただきましたけど、俺はそろそろ帰らなくてはいけないので失礼させていただきます。
ん?なにを仰っているのですか?
キリエ様はもうアルヴェルト様の…。
ガチャ
ウィルがなにかを言おうとしたところでガチャリと扉が開いた。それは昨日自身を襲った男だった。アルヴェルトというらしいが、改めて見ると身長が2メートルはある上に体格が通常のヴァンパイアや人間と比べるととてもでかい。ドアに頭や肩がぶつかりそうなほどだった。
ウィルは下がって。
はい、かしこまりました。
ガチャン。
そう言ってウィルは下がっていった。
キリエ・リーヴスだね。
な!何で俺の名前!?
(そういえばさっきのウィルさんも俺の名前知ってた!)
君のことは調査済みだよ。名前はキリエ・リーヴス。血液パックを売って生計を立てているごく普通にいる一般人。両親は既に他界済み。兄弟もいない。
…よく調べてるじゃねぇか。
ふふ、ありがとう。で、キリエは僕のこと誰だか分かってるの?
は?知らねぇよ!昨日も言ったけどお前なんて戴冠式で目が合ったっきりで本当に誰なのかしらない!でもあの城のテラスにいたんだ、王室関係者なのは検討がつく。
本当察しがいいのに、馬鹿なんだね。
!なんだと?
まぁ、いいや。僕のこと知らない人間なんて初めて見たし、新鮮で案外いいかもしれない。それに僕が見込んだ通り相性は抜群だし。
は?何言ってんだお前。
(そんな有名なやつだったのか?)
どうでもいいけどもう帰らせてくれない?昨日ヤらせてやったんだからいいだろ。
ふ、口が悪いね。ウィルにはちゃんと敬語使えてたのに。
それに君にはもう家はないよ。これからはここが君のお家。
は?!どういう事だよ?!!
君の家は売却した、荷物は持ってきているから安心して。
は?!人の家勝手に売ったのか?!
うん、それに君はここから出てはいけないよ。ちゃんといい子頑張ろうね。
は?もういい!帰る!!
(俺はこんな変なやつに構っている場合じゃ無い例え家がなくたってヴァンパイアに飼われるくらいならマシだ!)
だから君には帰る家がないんだって、本当馬鹿だなぁ。
うるさい!ここにいるよりマシだ!
言っておくけど、もしも君がここを出られたとしても君の匂いで場所はすぐわかるよ。
は?何言ってんだ!気持ち悪い。
……気持ち悪いとは、言われた事ないよ。そんな言葉、ふふ。
匂いで分かるって言うことは君も察しがいいなら分かるでしょ?
………な、なにが。っ!
(ま、まさか!番になったのか?!)
お、お前馬鹿だろ!見ず知らずの男を番にするやつがあるか!?
お前らヴァンパイアは何人も番を作れるが俺ら人間は1人しか選べない!それに本来、番にするには交渉するのがマナーだ!
そうだね、でも君も番ったとき気持ちよさそうだったし、君にとってもこの契約は損ではないんじゃない?君たち人間は血液パックで生活するのもいっぱいいっぱいでしょ?いくら強がったってしょうがないよ。…言うこと聞ける?
………うるさい。もう、帰りタイ。
ふふ、可哀想に。ほら、こっち向いて。
んんっう。
(昨日も思ったがこいつキスだけは死ぬほど上手い。舌噛まれるのは痛くて嫌だったけどなんか頭ぽやぽやするし。……気持ちぃ。)
んっ。目がとろんとしてるよ、気持ちいね、キリエ。
……ウン。
(って俺何言って///)
ち、!ちが!
ふふ、ヴァンパイアの唾液には媚薬効果があるだよ。キリエの場合は素直になるんだね、可愛い。
……///。
ねぇ、キリエ。俺の名前呼んでよ。アルヴェルトって。ね?
………………ぁ、アル……。
コンコン
アルヴェルト様ウィルでございます。追加で隣国の資料が届きましたのでご記入よろしくお願いします。
後ほど対応しよう。
いえ、急ぎの内容でして。すぐにご対応いただきます。
はぁ、今じゃなきゃダメなのか。
はい、大変申し訳ございません。よろしくお願いします。
キリエ、僕は少し仕事をしてくるからここから出ようなんて考えるんじゃないよ。ウィルをこの部屋に置いておくから。いい子で待っててね。
…………。
…お返事は?
…………………ハイ。
(あの瞳で命令されると逆らえない。どうしてだ。)
いい子だね。じゃあ行ってくるよ。
ガチャ。
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