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通い妻 3 メイク
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「うっわぁ、し~ちゃん、本当に綺麗だ」優一は満面の笑みを浮かべた。
「そう?変じゃない?」優一の言う事は当てにならないと思っているので、詩織は不安を感じていた。
「変なんてことは全くないよ!あぁ、でも、みんながし~ちゃんのこと見ちゃう」
「見られるだけなら、あなたも変わらないでしょ?」
「本当に肩のラインが綺麗だし、胸もこの方が目立たないかも。ウエストのクビレも綺麗!」
そんなに褒められると、恥ずかしい。詩織は少し顔を赤くした。
「お待たせ。うん、うん、よく似合ってる。身体全体の綺麗なラインが出てるわ。じゃあ、これ履いて」
愛美は靴を出した。少しヒールのある靴だった。詩織は履いてみると、身体が不安定になった。
「あら?ヒールの靴は慣れてないの?」
「あんまり履かないので」
「大丈夫だよ。僕に捕まってればいいから」
「そうする」
「じゃあ、僕はこれかな」優一も更衣室の中に入ろうとした。
「し~ちゃんも入る?」
「遠慮させていただきます」
「残念」と言い残してドアが閉まった。
しばらくして更衣室のドアが開いた。
「あっ!」制服以外で、マトモな服を着ている姿を初めて見たので、詩織はビックリした。
「よく似合ってる・・・」そう言うのが精一杯だった。本当に雑誌のモデルのように見えた。
「そう?」優一は恥ずかしそうに照れた。
「相変わらず何着ても似合うわね」愛美は少し呆れたように言った。
そこに、
「優一くん」と30代半ばくらいの女性が現れた。
「京子さん、前の人、終わったの?」
「うん。わぁ、2人共、よく似合ってるわ」京子は驚いたように言った。
「ありがとう」優一は満面の笑みで言った。
「じゃあ、私の出番でいい?」
「まずは、し~ちゃんをお願い」
「了解」
京子についていくと、ヘアサロンのような部屋に来た。
「座って」
詩織が座ると、優一は、少し離れて鏡の中が見える位置に陣取った。
「ゆうくん、邪魔。気になるから」
「えぇ~、いいじゃん」
「フフフッ、長さはこのままで、軽くする感じでいい?」
「うん、それでお願いします」優一は言った。
京子は、ハサミを全体に入れ始めた。
「どうする?髪上げる?せっかく、うなじから背中まで綺麗なんだから、見せた方がいいと思うけどな」京子は優一を見た。
「みんなに見られちゃうのは嫌だけど。僕もその方がいいと思う」
「了解」
京子は髪を手で束ねながら、耳の脇に垂らす部分等を調整した。
「うんうん。いい感じ。髪束ねるわね」
京子はゴムやヘアピン等を持ってきて、髪をまとめた。
「どう?」京子は言った。
「うん!最高!さすが京子さん」
「これが私?」詩織は鏡の中の部分を見て驚いた。
髪型だけなのに、全然印象が変わっていた。顔全体が明るくなったような気がした。
「じゃあ、メイクは後でするから。
優一くんと交代してもらってもいい?」
詩織は立ち上がって、優一と交代した。
「なんか随分伸びたわね?バッサリいく?」
「あぁ、そうだね。サッカーの試合もあるし、邪魔にならない方がいい」
「分かった」
京子は大胆にハサミを入れていき、最後はワックスで固めた。本当は、これから撮影があるんじゃないか、と思えるような雰囲気になった。
「うん、スッキリした。ありがとう」
「じゃあ、優一くんは終わりね。彼女の方も仕上げるわ」
詩織の座っている周りに、化粧道具が置かれた。
「ナチュラルでも十分いいと思うけど、服に合わせて、ちょっと目の辺りは強めにするわよ」
「うん」優一は言った。
テキパキと京子の手が動く。そして、
「よし、完成。鏡見てみて」
詩織は立ち上がって鏡を見てみた。
「嘘!本当に私?」
鏡の中には、今まで見たこともない顔があった。詩織は顔を動かして、自分だということを確認した。
「僕の予想通り、小百合にだって負けない。それに、これなら、し~ちゃんだって誰も分かんないね」
「確かに、私だって気づかれないわ」詩織はまだ鏡に写っているのが、自分だと信じられなかった。
「元々目は大きいけど、更に誇張して見せたの。これなら、かなり印象は変わる。どんなにデザインされた服にでも勝てる」
「京子さん、天才!前から知ってるけど」
「フフフッ、ありがと。じゃあ、デートに行ってらっしゃい。あっ、そうだ。忘れてた」
京子は、イヤリングとネックレス、指輪を詩織に付けた。
「今度こそ、いってらっしゃい。荷物は預かっとくから」
「京子さん、行ってきます」優一は楽しそうに言ったが、
「行ってきます・・・」詩織は今だに衝撃から回復していなかった。
「そう?変じゃない?」優一の言う事は当てにならないと思っているので、詩織は不安を感じていた。
「変なんてことは全くないよ!あぁ、でも、みんながし~ちゃんのこと見ちゃう」
「見られるだけなら、あなたも変わらないでしょ?」
「本当に肩のラインが綺麗だし、胸もこの方が目立たないかも。ウエストのクビレも綺麗!」
そんなに褒められると、恥ずかしい。詩織は少し顔を赤くした。
「お待たせ。うん、うん、よく似合ってる。身体全体の綺麗なラインが出てるわ。じゃあ、これ履いて」
愛美は靴を出した。少しヒールのある靴だった。詩織は履いてみると、身体が不安定になった。
「あら?ヒールの靴は慣れてないの?」
「あんまり履かないので」
「大丈夫だよ。僕に捕まってればいいから」
「そうする」
「じゃあ、僕はこれかな」優一も更衣室の中に入ろうとした。
「し~ちゃんも入る?」
「遠慮させていただきます」
「残念」と言い残してドアが閉まった。
しばらくして更衣室のドアが開いた。
「あっ!」制服以外で、マトモな服を着ている姿を初めて見たので、詩織はビックリした。
「よく似合ってる・・・」そう言うのが精一杯だった。本当に雑誌のモデルのように見えた。
「そう?」優一は恥ずかしそうに照れた。
「相変わらず何着ても似合うわね」愛美は少し呆れたように言った。
そこに、
「優一くん」と30代半ばくらいの女性が現れた。
「京子さん、前の人、終わったの?」
「うん。わぁ、2人共、よく似合ってるわ」京子は驚いたように言った。
「ありがとう」優一は満面の笑みで言った。
「じゃあ、私の出番でいい?」
「まずは、し~ちゃんをお願い」
「了解」
京子についていくと、ヘアサロンのような部屋に来た。
「座って」
詩織が座ると、優一は、少し離れて鏡の中が見える位置に陣取った。
「ゆうくん、邪魔。気になるから」
「えぇ~、いいじゃん」
「フフフッ、長さはこのままで、軽くする感じでいい?」
「うん、それでお願いします」優一は言った。
京子は、ハサミを全体に入れ始めた。
「どうする?髪上げる?せっかく、うなじから背中まで綺麗なんだから、見せた方がいいと思うけどな」京子は優一を見た。
「みんなに見られちゃうのは嫌だけど。僕もその方がいいと思う」
「了解」
京子は髪を手で束ねながら、耳の脇に垂らす部分等を調整した。
「うんうん。いい感じ。髪束ねるわね」
京子はゴムやヘアピン等を持ってきて、髪をまとめた。
「どう?」京子は言った。
「うん!最高!さすが京子さん」
「これが私?」詩織は鏡の中の部分を見て驚いた。
髪型だけなのに、全然印象が変わっていた。顔全体が明るくなったような気がした。
「じゃあ、メイクは後でするから。
優一くんと交代してもらってもいい?」
詩織は立ち上がって、優一と交代した。
「なんか随分伸びたわね?バッサリいく?」
「あぁ、そうだね。サッカーの試合もあるし、邪魔にならない方がいい」
「分かった」
京子は大胆にハサミを入れていき、最後はワックスで固めた。本当は、これから撮影があるんじゃないか、と思えるような雰囲気になった。
「うん、スッキリした。ありがとう」
「じゃあ、優一くんは終わりね。彼女の方も仕上げるわ」
詩織の座っている周りに、化粧道具が置かれた。
「ナチュラルでも十分いいと思うけど、服に合わせて、ちょっと目の辺りは強めにするわよ」
「うん」優一は言った。
テキパキと京子の手が動く。そして、
「よし、完成。鏡見てみて」
詩織は立ち上がって鏡を見てみた。
「嘘!本当に私?」
鏡の中には、今まで見たこともない顔があった。詩織は顔を動かして、自分だということを確認した。
「僕の予想通り、小百合にだって負けない。それに、これなら、し~ちゃんだって誰も分かんないね」
「確かに、私だって気づかれないわ」詩織はまだ鏡に写っているのが、自分だと信じられなかった。
「元々目は大きいけど、更に誇張して見せたの。これなら、かなり印象は変わる。どんなにデザインされた服にでも勝てる」
「京子さん、天才!前から知ってるけど」
「フフフッ、ありがと。じゃあ、デートに行ってらっしゃい。あっ、そうだ。忘れてた」
京子は、イヤリングとネックレス、指輪を詩織に付けた。
「今度こそ、いってらっしゃい。荷物は預かっとくから」
「京子さん、行ってきます」優一は楽しそうに言ったが、
「行ってきます・・・」詩織は今だに衝撃から回復していなかった。
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