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第6章
一夜の夢 ☆
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ホテルの部屋は一四階にあって、窓からはきらきら輝きながら道を行く車の列が見えた。
暗闇の中に浮かぶ知八の顔は真剣で、息を呑むほど静謐な美しさをたたえていた。
「綾」
優しい声音でささやいて、知八はそっと綾之助の頬に手を添えた。
「お前はほんまに、きれいやなあ」
頬に添えた手をすべらせて、綾之助の顎を上向かせる。知八は綾之助に顔を近づけて、触れるようなキスをした。
「夢のようや」
うっとりと知八は呟いた。ゆっくりと綾之助をベッドに押し倒し、綾之助の衣服を一枚ずつ剥いでいく。
はあ、と耳元で悩ましげなため息をつかれて、綾之助の体が震えた。
知八はもう一度、綾之助に口づけた。今度のキスは最初の時よりも長く濃厚なものだった。知八は綾之助の舌を絡めとり、綾之助の口の中を愛撫し、溢れてきた唾液を綾之助の口に流し込む。
「ん、んぅ」
苦しそうに眉をひそめ、綾之助は必死に知八のキスに答えようとする。知八は募る愛しさのあまり、綾之助を強く抱きしめた。
「ち、知八さん」
「かわいい、綾」
知八はゆっくりと手を滑らして綾之助の肌の感触を楽しむ。綾之助の脇腹をくすぐったり、いたずらにへその中をくるくると指でなぞったり、予想もつかない動きに綾之助は翻弄された。
「ふっ、や、やぁ」
びくびくと震えて綾之助は涙目で知八を見上げた。
「綾、感じてんの?」
「ち、違います」
「そうかな?」
知八は小首をかしげながら、綾之助の屹立に触れて、軽く扱いた。
「やぁ!」
「ここ、ちょっと勃ってるけど」
「うぅ。ごめんなさい」
「なんで謝んの」
知八はなだめるように綾之助の髪を梳いた。
「感じてくれて、僕はうれしいよ。もっと感じて」
知八はそう言うと、おもむろに綾之助の屹立を咥えた。
「や! うそ?」
知八は、裏筋を丁寧に舌で刺激しながら舐めしゃぶった後、浅く咥えて先端を音を立ててすすり上げた。
「あっ、うぅ、んぁ、ああ!」
「綾の先走り、おいしい」
あまりの羞恥に綾之助はかっと赤面した。
「や、やめてください。知八さんにそんなことさせるなんて。もったいないです」
知八は思わず苦笑した。
「何言うてんの、あほやな。僕は綾が好きやから、キスしたいし、抱きしめたいし、こんなことだって、いっぱいしたい」
そう言って、知八はまるで大切なものかのように、うやうやしく綾之助の屹立にキスを落とした。
知八は優しい。彼が綾之助を愛おしいと思う心が、一つ一つの愛撫から聴こえてくるようだ。
知八は大きく口を開いて、もう一度綾之助のペニスを呑み込んだ。上目遣いで綾之助の顔を伺いながら、一生懸命顔を前後に振り動かす。その興奮に濡れた知八の顔を見た瞬間、綾之助の屹立はぐっと質量を増した。ダメだ、このままじゃ。
「あぁ、あっ、もう、やめて、くださっ、イっちゃう、イっちゃいますっ」
焦った綾之助は、知八の頭を押し戻そうとするが、知八はペニスから口を離そうとしない。むしろその動きは激しさを増して、綾之助を追い詰めていった。
「やっ、出ちゃう、出ちゃうよぉっ、あっ、んぅ、ああぁ!」
ついに堪えきれずに、綾之助は知八の口内に白濁を吐き出してしまった。
「あっ、あぁ」
知八の口の中に出してしまったショックで、綾之助はホロホロと涙をこぼした。
「ご、ごめんなさい」
「なんで謝るの? さっきから綾、謝ってばっかり」
そう言って優しく微笑みかけてくれる知八を見て、綾之助はたまらなくなる。こんなにも大切にしてくれる人は、きっと他にいない。この人に愛されたらすごく幸せだろうと思ったのだ。そして、こんな人を愛せたら、きっと幸せになれると。
それなのに。
どうしても、流れる涙を抑えることができない。大切なものを、愛おしいものを見る目で知八が綾之助を見ると、綾之助は自分がたまらなく汚れて思えた。
僕のものになってくれと言われて、彼のものになりたいと思ったのだ。
でも、それでも。どうしても。
「ごめんなさい、知八さん」
綾之助は涙でかすれた声で言った。
「あなたを好きになれたら良かったのに」
その瞬間、知八の顔からすべての表情が抜け落ちた。
暗闇の中に浮かぶ知八の顔は真剣で、息を呑むほど静謐な美しさをたたえていた。
「綾」
優しい声音でささやいて、知八はそっと綾之助の頬に手を添えた。
「お前はほんまに、きれいやなあ」
頬に添えた手をすべらせて、綾之助の顎を上向かせる。知八は綾之助に顔を近づけて、触れるようなキスをした。
「夢のようや」
うっとりと知八は呟いた。ゆっくりと綾之助をベッドに押し倒し、綾之助の衣服を一枚ずつ剥いでいく。
はあ、と耳元で悩ましげなため息をつかれて、綾之助の体が震えた。
知八はもう一度、綾之助に口づけた。今度のキスは最初の時よりも長く濃厚なものだった。知八は綾之助の舌を絡めとり、綾之助の口の中を愛撫し、溢れてきた唾液を綾之助の口に流し込む。
「ん、んぅ」
苦しそうに眉をひそめ、綾之助は必死に知八のキスに答えようとする。知八は募る愛しさのあまり、綾之助を強く抱きしめた。
「ち、知八さん」
「かわいい、綾」
知八はゆっくりと手を滑らして綾之助の肌の感触を楽しむ。綾之助の脇腹をくすぐったり、いたずらにへその中をくるくると指でなぞったり、予想もつかない動きに綾之助は翻弄された。
「ふっ、や、やぁ」
びくびくと震えて綾之助は涙目で知八を見上げた。
「綾、感じてんの?」
「ち、違います」
「そうかな?」
知八は小首をかしげながら、綾之助の屹立に触れて、軽く扱いた。
「やぁ!」
「ここ、ちょっと勃ってるけど」
「うぅ。ごめんなさい」
「なんで謝んの」
知八はなだめるように綾之助の髪を梳いた。
「感じてくれて、僕はうれしいよ。もっと感じて」
知八はそう言うと、おもむろに綾之助の屹立を咥えた。
「や! うそ?」
知八は、裏筋を丁寧に舌で刺激しながら舐めしゃぶった後、浅く咥えて先端を音を立ててすすり上げた。
「あっ、うぅ、んぁ、ああ!」
「綾の先走り、おいしい」
あまりの羞恥に綾之助はかっと赤面した。
「や、やめてください。知八さんにそんなことさせるなんて。もったいないです」
知八は思わず苦笑した。
「何言うてんの、あほやな。僕は綾が好きやから、キスしたいし、抱きしめたいし、こんなことだって、いっぱいしたい」
そう言って、知八はまるで大切なものかのように、うやうやしく綾之助の屹立にキスを落とした。
知八は優しい。彼が綾之助を愛おしいと思う心が、一つ一つの愛撫から聴こえてくるようだ。
知八は大きく口を開いて、もう一度綾之助のペニスを呑み込んだ。上目遣いで綾之助の顔を伺いながら、一生懸命顔を前後に振り動かす。その興奮に濡れた知八の顔を見た瞬間、綾之助の屹立はぐっと質量を増した。ダメだ、このままじゃ。
「あぁ、あっ、もう、やめて、くださっ、イっちゃう、イっちゃいますっ」
焦った綾之助は、知八の頭を押し戻そうとするが、知八はペニスから口を離そうとしない。むしろその動きは激しさを増して、綾之助を追い詰めていった。
「やっ、出ちゃう、出ちゃうよぉっ、あっ、んぅ、ああぁ!」
ついに堪えきれずに、綾之助は知八の口内に白濁を吐き出してしまった。
「あっ、あぁ」
知八の口の中に出してしまったショックで、綾之助はホロホロと涙をこぼした。
「ご、ごめんなさい」
「なんで謝るの? さっきから綾、謝ってばっかり」
そう言って優しく微笑みかけてくれる知八を見て、綾之助はたまらなくなる。こんなにも大切にしてくれる人は、きっと他にいない。この人に愛されたらすごく幸せだろうと思ったのだ。そして、こんな人を愛せたら、きっと幸せになれると。
それなのに。
どうしても、流れる涙を抑えることができない。大切なものを、愛おしいものを見る目で知八が綾之助を見ると、綾之助は自分がたまらなく汚れて思えた。
僕のものになってくれと言われて、彼のものになりたいと思ったのだ。
でも、それでも。どうしても。
「ごめんなさい、知八さん」
綾之助は涙でかすれた声で言った。
「あなたを好きになれたら良かったのに」
その瞬間、知八の顔からすべての表情が抜け落ちた。
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