休み時間の中で

ねる

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休み時間の中で

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「ねえ純理じゅり
冬華ふゆかは友達の純理に声をかけた。
純理は冬華に顔を向ける。
「恋をする理由ってあるかな」
冬華は訊ねた。
最近周囲ではやたらと男女のカップルが増えている。
恋に無関心だった冬華も、流石に無視できなくなっていた。
「急にどうしたのよ」
「だって男女で手をつないでいる人良く見ない?」
冬華は疑問を口にした。
「……私にはそんな風に見えないけど、気のせいじゃないの」
「絶対に気のせいじゃないよ」
純理の意見に冬華は反論する。
純理は軽くため息をついた。
「恋をする理由は人にもよるわ、焦ってするもんじゃないわ」
純理は言った。
「そうかな」
「冬華のことだから、周りに振り回されて好きでもない男を捕まえそうだから一応忠告しておくわね」
「そんな事しないわよ」
冬華はむっとなって言い返した。
恋をするにしても、本気で好きになれそうな相手でないと無理である。
休み時間の終わりを告げる鐘が鳴いたのは、そんな時だった。
「もう終わりか……次の授業は数学か……」
冬華は憂鬱な気分が襲う。数学は苦手だからだ。
「恋も良いけど、勉強もしなきゃね」
「純理は言ってる事固いね、純理は恋愛とか興味ないの?」
「興味はなくはないけど、まだ自分には早いと思ってるの」
席に戻る最中も、二人は話し合った。

冬華は数学の授業が進んでいる中でも、恋愛の事を考えた。
恋のきっかけや、その理由も……
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