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学園を去ると言っていたが、わざわざ呼び寄せるのも出向くのも面倒で学園に残らせた。
王族用の部屋は幾つも出入口がある。
知られてない通路を教え、使用人の衣装も用意した。自分の婚約者にバレると面倒だからな。

アレは自意識が高く、自分が1番でないと気が済まない女だった。
俺と意見が合うわけなかったが、それでも俺が王位につくには最も都合の良いやつだったから、それなりに贈り物をしながら自由にやらせた。
彼女は自分の好きなように振る舞えれば文句はなかったし、俺は彼女の家の後ろ盾と後継さえ出来ればそれで良かった。
そんなもんだろう。
どこだって政略結婚というものは。

きちんと前払いした分はいただき、契約満了を迎えた。
あっさりとした態度でお互い別れて、2度と会うことはないはずだった。
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