33 / 54
マメ柴のシバ
おふろ
しおりを挟む
「怒ってないよ。シバは怪我してない?」
「してない。あのね、シバね、コウだと思ったの。でもね、違ったの。」
それは何となくわかっていた。
「さっきの子はいつきくんだよ。コウくんは、シバの世界にいるんでしょ。
こっちの世界には、向こうの世界の子はいないよ。」
「そっか。」
「だからね、シバのお友達と似た人がいても、違う人だから飛びかかっちゃダメなの。怪我したら危ないから。相手を舐めるのも、人間同士はしないでしょ。周りの人はシバのこと人間だと思ってるから、我慢してくれる?」
「わかった。ごめんなさい。」
「私の方こそ、ぶとうとしてごめんね。」
「ううん。悪いことしたら痛いことされるって、コウも言ってたもん。」
案外向こうの学校は体育会系なのだろうか。
兄が体罰を与える様とか想像がつかないが。
ちょっと意外に思った。
ていうか今更だけど、シバは気に入ったやつを片端から舐めるんだな。獣人はみんなそうなんだろうか。
シバとコウ、ビジュアル的にはいつきだが、が舐め合っているのを想像しかけて、慌てて自制した。
昼は結局家で済ませた。
その後は特に何をするでもなくえりかたちが来るまでシバと過ごす。
途中、かなからアプリにメッセージが来た。
いつきはピンピンしてるので、また気にせず店に来て欲しいと書いてある。
さゆりは大学生にフォローされてる自分が情けなくなったが、再度の詫びと、明日会社帰りに行くことを伝えておいた。
「どしたの?なんかあった?」
時間になり、えりかときみやが来て、応対していたらえりかに言われた。
普通にしていたつもりだったさゆりは、その指摘に驚く。
「な、何でわかるんですか?まさかきみやさんがマイクをーー。」
「いや、見ればわかるでしょ。それ。」
えりかはそう言ってさゆりの背後を指差した。
後ろには人にしか見えないシバが大人しく控えている。
服は着替えさせた。
「あ、そうでした。実は耳と尾を隠せたみたいで……。」
「そうだったんだ!すごいね。漫画みたい。態度も全然普通だし、びっくりした。」
「何か改心したみたいで。」
理由は流石に本人たちには言えないと思い、伏せることにする。
「で、他にも何かあったんだ?」
「えぇ、まあ。」
「立ち話もあれだし、とりあえず出るか。せっかくだから、スーパー銭湯に行こうよ。さゆりちゃんや私も入れるし。」
「え、でも……。」
「いいじゃんいいじゃん!ハチも良いでしょ?」
「……いいよ。」
正直昼間のことを考えれば不安だった。
しかしえりかのはしゃぎように水を差すことも出来ず、了承してしまった。
結局、車で20分くらいの所にあるスパに行くことになった。
道中車内でカトレアでの出来事を話す。
えりかはうんうんと話を聞き、カトレアの事をすごく良い店だと言った。
シバにもちゃんと話が伝わってよかったと言うので、自分の至らなさにまだ少し落ち込んでたさゆりも、結果としてはよかったのかも、と思えた。
「してない。あのね、シバね、コウだと思ったの。でもね、違ったの。」
それは何となくわかっていた。
「さっきの子はいつきくんだよ。コウくんは、シバの世界にいるんでしょ。
こっちの世界には、向こうの世界の子はいないよ。」
「そっか。」
「だからね、シバのお友達と似た人がいても、違う人だから飛びかかっちゃダメなの。怪我したら危ないから。相手を舐めるのも、人間同士はしないでしょ。周りの人はシバのこと人間だと思ってるから、我慢してくれる?」
「わかった。ごめんなさい。」
「私の方こそ、ぶとうとしてごめんね。」
「ううん。悪いことしたら痛いことされるって、コウも言ってたもん。」
案外向こうの学校は体育会系なのだろうか。
兄が体罰を与える様とか想像がつかないが。
ちょっと意外に思った。
ていうか今更だけど、シバは気に入ったやつを片端から舐めるんだな。獣人はみんなそうなんだろうか。
シバとコウ、ビジュアル的にはいつきだが、が舐め合っているのを想像しかけて、慌てて自制した。
昼は結局家で済ませた。
その後は特に何をするでもなくえりかたちが来るまでシバと過ごす。
途中、かなからアプリにメッセージが来た。
いつきはピンピンしてるので、また気にせず店に来て欲しいと書いてある。
さゆりは大学生にフォローされてる自分が情けなくなったが、再度の詫びと、明日会社帰りに行くことを伝えておいた。
「どしたの?なんかあった?」
時間になり、えりかときみやが来て、応対していたらえりかに言われた。
普通にしていたつもりだったさゆりは、その指摘に驚く。
「な、何でわかるんですか?まさかきみやさんがマイクをーー。」
「いや、見ればわかるでしょ。それ。」
えりかはそう言ってさゆりの背後を指差した。
後ろには人にしか見えないシバが大人しく控えている。
服は着替えさせた。
「あ、そうでした。実は耳と尾を隠せたみたいで……。」
「そうだったんだ!すごいね。漫画みたい。態度も全然普通だし、びっくりした。」
「何か改心したみたいで。」
理由は流石に本人たちには言えないと思い、伏せることにする。
「で、他にも何かあったんだ?」
「えぇ、まあ。」
「立ち話もあれだし、とりあえず出るか。せっかくだから、スーパー銭湯に行こうよ。さゆりちゃんや私も入れるし。」
「え、でも……。」
「いいじゃんいいじゃん!ハチも良いでしょ?」
「……いいよ。」
正直昼間のことを考えれば不安だった。
しかしえりかのはしゃぎように水を差すことも出来ず、了承してしまった。
結局、車で20分くらいの所にあるスパに行くことになった。
道中車内でカトレアでの出来事を話す。
えりかはうんうんと話を聞き、カトレアの事をすごく良い店だと言った。
シバにもちゃんと話が伝わってよかったと言うので、自分の至らなさにまだ少し落ち込んでたさゆりも、結果としてはよかったのかも、と思えた。
0
あなたにおすすめの小説
転生したら世界一の御曹司だった〜巨乳エルフメイド10人と美少女騎士に溺愛されています〜
まさき
青春
異世界転生した最強の金持ち嫡男、
専属エルフメイドと美少女騎士に囲まれて至福のハーレム生活
現代日本で「地味だが実は超大富豪」という特殊な人生を送っていた青年は、ある日事故で命を落とす。
しかし目を覚ますと、そこは魔法と様々な種族が存在する異世界だった。
彼は大陸一の富を誇る名門貴族――
ヴァン・バレンティン家の嫡男カイルとして転生していたのだ。
カイルに与えられたのは
・世界一とも言える圧倒的な財力
・財力に比例して増大する規格外の魔力
そして何より彼を驚かせたのは――
彼に仕える十人の専属メイド全員が、巨乳美少女だったことである。
献身的なエルフのメイド長リリア。
護衛騎士でありながら隙あらば誘惑してくる女騎士シルヴィア。
さらに個性豊かな巨乳メイドたち。
カイルは持ち前の財力で彼女たちの願いを叶え、最高級の装備や生活を与えていく。
すると彼女たちの忠誠心と愛情はどんどん加速していき――
「カイル様……今日は私が、お世話をさせてください」
領地を狙う貴族を金と魔力で圧倒し、
時にはメイドたちの愛が暴走して甘すぎる時間に巻き込まれながらも、
最強の御曹司カイルは
世界一幸せなハーレムを築いていく。
最後までお読みいただきありがとうございました。よろしければ応援をお願いいたします。
甘い匂いの人間は、極上獰猛な獣たちに奪われる 〜居場所を求めた少女の転移譚〜
具なっしー
恋愛
「誰かを、全力で愛してみたい」
居場所のない、17歳の少女・鳴宮 桃(なるみや もも)。
幼い頃に両親を亡くし、叔父の家で家政婦のような日々を送る彼女は、誰にも言えない孤独を抱えていた。そんな桃が、願いをかけた神社の光に包まれ目覚めたのは、獣人たちが支配する異世界。
そこは、男女比50:1という極端な世界。女性は複数の夫に囲われて贅沢を享受するのが常識だった。
しかし、桃は異世界の女性が持つ傲慢さとは無縁で、控えめなまま。
そして彼女の身体から放たれる**"甘いフェロモン"は、野生の獣人たちにとって極上の獲物**でしかない。
盗賊に囚われかけたところを、美形で無口なホワイトタイガー獣人・ベンに救われた桃。孤独だった少女は、その純粋さゆえに、強く、一途で、そして獰猛な獣人たちに囲われていく――。
※表紙はAIです
こわいかおの獣人騎士が、仕事大好きトリマーに秒で堕とされた結果
てへぺろ
恋愛
仕事大好きトリマーである黒木優子(クロキ)が召喚されたのは、毛並みの手入れが行き届いていない、犬系獣人たちの国だった。
とりあえず、護衛兼監視役として来たのは、ハスキー系獣人であるルーサー。不機嫌そうににらんでくるものの、ハスキー大好きなクロキにはそんなの関係なかった。
「とりあえずブラッシングさせてくれません?」
毎日、獣人たちのお手入れに精を出しては、ルーサーを(犬的に)愛でる日々。
そのうち、ルーサーはクロキを女性として意識するようになるものの、クロキは彼を犬としかみていなくて……。
※獣人のケモ度が高い世界での恋愛話ですが、ケモナー向けではないです。ズーフィリア向けでもないです。
優の異世界ごはん日記
風待 結
ファンタジー
月森優はちょっと料理が得意な普通の高校生。
ある日、帰り道で謎の光に包まれて見知らぬ森に転移してしまう。
未知の世界で飢えと恐怖に直面した優は、弓使いの少女・リナと出会う。
彼女の導きで村へ向かう道中、優は「料理のスキル」がこの世界でも通用すると気づく。
モンスターの肉や珍しい食材を使い、異世界で新たな居場所を作る冒険が始まる。
神様の手違いで、おまけの転生?!お詫びにチートと無口な騎士団長もらっちゃいました?!
カヨワイさつき
恋愛
最初は、日本人で受験の日に何かにぶつかり死亡。次は、何かの討伐中に、死亡。次に目覚めたら、見知らぬ聖女のそばに、ポツンとおまけの召喚?あまりにも、不細工な為にその場から追い出されてしまった。
前世の記憶はあるものの、どれをとっても短命、不幸な出来事ばかりだった。
全てはドジで少し変なナルシストの神様の手違いだっ。おまけの転生?お詫びにチートと無口で不器用な騎士団長もらっちゃいました。今度こそ、幸せになるかもしれません?!
騎士団長のお抱え薬師
衣更月
ファンタジー
辺境の町ハノンで暮らすイヴは、四大元素の火、風、水、土の属性から弾かれたハズレ属性、聖属性持ちだ。
聖属性持ちは意外と多く、ハズレ属性と言われるだけあって飽和状態。聖属性持ちの女性は結婚に逃げがちだが、イヴの年齢では結婚はできない。家業があれば良かったのだが、平民で天涯孤独となった身の上である。
後ろ盾は一切なく、自分の身は自分で守らなければならない。
なのに、求人依頼に聖属性は殆ど出ない。
そんな折、獣人の国が聖属性を募集していると話を聞き、出国を決意する。
場所は隣国。
しかもハノンの隣。
迎えに来たのは見上げるほど背の高い美丈夫で、なぜかイヴに威圧的な騎士団長だった。
大きな事件は起きないし、意外と獣人は優しい。なのに、団長だけは怖い。
イヴの団長克服の日々が始まる―ー―。
※84話「再訪のランス」~画像生成AIで挿絵挿入しています。
気分転換での画像生成なので不定期(今後あるかは不明ですが)挿絵の注意をしてます。
酒好きおじさんの異世界酒造スローライフ
天野 恵
ファンタジー
酒井健一(51歳)は大の酒好きで、酒類マスターの称号を持ち世界各国を飛び回っていたほどの実力だった。
ある日、深酒して帰宅途中に事故に遭い、気がついたら異世界に転生していた。転移した際に一つの“スキル”を授かった。
そのスキルというのは【酒聖(しゅせい)】という名のスキル。
よくわからないスキルのせいで見捨てられてしまう。
そんな時、修道院シスターのアリアと出会う。
こうして、2人は異世界で仲間と出会い、お酒作りや飲み歩きスローライフが始まる。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる