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マメ柴のシバ
ここでか!
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さゆりの提案に、目を閉じて手に顔を擦り付けていたシバの目が薄っすら開いた。
「嫌だ。怖いよ。」
ですよね。
でも怖くたってなんだって、それしか無いのだ。
犬なら、獣医なら保険証もパスポートも不要で診てもらえる。
「駄目。そうしないと、シバが家に帰れなくなっちゃうかもしれないの。私もそばにいてあげられなくなるかも。」
「本当?」
「ほんとほんと。」
憶測だが。
「シバ、私は絶対シバを一人にしないよ。シバがもういいって言うまで一緒だよ。だからお願い。一緒にいたいなら、四つ足になって。」
シバは目を閉じて険しい顔をしている。
返事は無かった。
だめか……。
さゆりがそう思い更なる説得をしようとしたとき、
ぐにゃり
シバの人としての輪郭が歪み、みるみる萎んでいった。
最後にはスカスカの衣服と丸まって人間のシャツから首だけ出した豆シバがそこにいた。
シバ……!!
って今かよ!!
さゆりは慌てて周囲を見回す。
今の瞬間を誰にも見られてないだろうか。
こちらに顔を向けている人もいたが、遠目すぎて自分たちをみているかどうかまではわからなかった。
大丈夫だよね。騒ぎになりそうじゃないし。
そう納得する。
「さゆりちゃん、動物病院。」
えりかの言葉に本旨を思い出し、手早く撤収作業をするとシバをシャツに包んで抱き、公園を後にする。
1番近場の休日診療をしている動物病院に運び込んだ結果、やはり過度な運動による関節の炎症と診断されたが、幸い骨に異常はなかった。
診察した獣医は、負傷した経緯を説明すると、「犬が?その程度で?」と訝しがったが、さゆりたちとしてもそれ以上説明しようがない。
結局獣医からは、体が弱い個体もいるから遊ばせる時はよく様子を見るように、走らせる時は靴を履かせてはいけません。という説教をされておわった。
治療方法はえりかの見立てどおり、動かないこと。
医者の見立てでは全治2週間で、1週間は動かないように指示された。
絶対安静、ということで、バカ高い犬用ギプスと鎮痛剤もお土産にもらう。
そこに更にえりかの提案で、人間に戻った時のための医療用テーピングと湿布も買って帰った。
「ご迷惑お掛けしました。」
帰りの車でシバを膝に乗せながらさゆりはえりかたちに謝った。
シバは鎮痛剤が効いたのか、すやすやと寝ている。
「いや、私たちも無理させてるの気付かなかったし、そもそも遊ばせる提案をしたのは私だし。」
「いえ、それは関係ないです。」
「じゃあお互い様って事で。」
「……はい。ありがとうございます。」
何と、本当にえりかさんは素晴らしい。
さゆりは心から思った。
今回のだめ押しで完全に手懐けられてしまった。
これからは事ある毎に懐き倒そう。そうこっそり決めた。
「あの、きみやさんも、ありがとうございました。」
一応きみやにも礼を言う。
運んでもらったり氷を入手したりしてもらったのだ。
全部えりかの指示だが。
「お大事に。」
運転しながらきみやが返す。
初めてまともなやり取りをしたな、と少し感動した。
「嫌だ。怖いよ。」
ですよね。
でも怖くたってなんだって、それしか無いのだ。
犬なら、獣医なら保険証もパスポートも不要で診てもらえる。
「駄目。そうしないと、シバが家に帰れなくなっちゃうかもしれないの。私もそばにいてあげられなくなるかも。」
「本当?」
「ほんとほんと。」
憶測だが。
「シバ、私は絶対シバを一人にしないよ。シバがもういいって言うまで一緒だよ。だからお願い。一緒にいたいなら、四つ足になって。」
シバは目を閉じて険しい顔をしている。
返事は無かった。
だめか……。
さゆりがそう思い更なる説得をしようとしたとき、
ぐにゃり
シバの人としての輪郭が歪み、みるみる萎んでいった。
最後にはスカスカの衣服と丸まって人間のシャツから首だけ出した豆シバがそこにいた。
シバ……!!
って今かよ!!
さゆりは慌てて周囲を見回す。
今の瞬間を誰にも見られてないだろうか。
こちらに顔を向けている人もいたが、遠目すぎて自分たちをみているかどうかまではわからなかった。
大丈夫だよね。騒ぎになりそうじゃないし。
そう納得する。
「さゆりちゃん、動物病院。」
えりかの言葉に本旨を思い出し、手早く撤収作業をするとシバをシャツに包んで抱き、公園を後にする。
1番近場の休日診療をしている動物病院に運び込んだ結果、やはり過度な運動による関節の炎症と診断されたが、幸い骨に異常はなかった。
診察した獣医は、負傷した経緯を説明すると、「犬が?その程度で?」と訝しがったが、さゆりたちとしてもそれ以上説明しようがない。
結局獣医からは、体が弱い個体もいるから遊ばせる時はよく様子を見るように、走らせる時は靴を履かせてはいけません。という説教をされておわった。
治療方法はえりかの見立てどおり、動かないこと。
医者の見立てでは全治2週間で、1週間は動かないように指示された。
絶対安静、ということで、バカ高い犬用ギプスと鎮痛剤もお土産にもらう。
そこに更にえりかの提案で、人間に戻った時のための医療用テーピングと湿布も買って帰った。
「ご迷惑お掛けしました。」
帰りの車でシバを膝に乗せながらさゆりはえりかたちに謝った。
シバは鎮痛剤が効いたのか、すやすやと寝ている。
「いや、私たちも無理させてるの気付かなかったし、そもそも遊ばせる提案をしたのは私だし。」
「いえ、それは関係ないです。」
「じゃあお互い様って事で。」
「……はい。ありがとうございます。」
何と、本当にえりかさんは素晴らしい。
さゆりは心から思った。
今回のだめ押しで完全に手懐けられてしまった。
これからは事ある毎に懐き倒そう。そうこっそり決めた。
「あの、きみやさんも、ありがとうございました。」
一応きみやにも礼を言う。
運んでもらったり氷を入手したりしてもらったのだ。
全部えりかの指示だが。
「お大事に。」
運転しながらきみやが返す。
初めてまともなやり取りをしたな、と少し感動した。
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