私の彼は超乙女!?

優希ヒロ

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彼との出会い

私の夢

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「ただいま。」
「おかえりなさい、美奈子。今日の試合どうだった?」
「負けちゃった…。でも、良かった、紫音ちゃんが来てくれたし…。」
「そうなの、惚れちゃったの?」
「何、言ってるのよ!だって、彼女は女の子なんだよ。そんなのじゃないよ!」
「はいはい、好きなのは今のでよくわかったから…。」
「お母さんって恋愛脳だよね、まるで女子高生みたい。」
「そう?女はいつまでも夢みる少女なのよ。美奈子は違うの?」
「私はそんなじゃないけど…。」
「そういうところはパパに似たのね。そうそう、言うの忘れそうだから言うけど、明日、紫音君転校してくるから…。」
「えっ!本当に?」
「本当よ。」
「やった、嬉しい!」
「色々とトラブルが起きると思うから守ってあげるのよ。」
「わかってるよ、紫音ちゃんは私の女神でお姫様だからね。」
「じゃあ、美奈子の夢は叶うのね。」
「私の夢?」
「覚えてないの?」
「ねぇ、お母さん。もしかしてさ、何か企んでない?」
「どうでしょうね?じゃあ、お風呂に入ってくるね。」
「お母さん、ちょっと!」とこっちが呼び止めるのも聞かずにお風呂に行ってしまった。
母と娘とはいえ、うちのルールでお風呂を覗いたり、話し掛けるのは禁止なので聞くのは諦めるしかなかった。
その時ちょうどお父さんが帰ってきた。
「ただいま。」
「おかえりなさい、お父さん。」
「美奈子、試合どうだったんだい?」
「負けちゃった…。」
「そっか、残念だったね…。」
「ねぇ、お父さん。私って幼少の時の夢、何って言ってた。」
「王子様になって、素敵なお姫様をもらうだったかな?」
「それ、本当?」
「うん、そうだったと思うよ。お母さん、嬉しそうにいまだに言ってたし…。」
「ねぇ、お母さんなら本当にやりかねないよね?」
「そうだね、お母さんはやろうと思ったことは本当にやるからね。」
「そうだよね…。何か嫌な予感するな…。」
「大丈夫だよ、美奈子なら。だってお父さんとお母さんの子だから。」
「ありがとう。」
「あら、パパ帰ってたの?」
「たった、今だよ。美奈子の昔話をしてたところだったんだ。」
「そうなの…。じゃあ、思い出したかな、美奈子?」
「何を?」
「あら、そう?まだまだ楽しめそう、ご飯作ろうかな。」と台所に行ってしまった。
「ねぇ、お父さん。何か企んでるね、お母さん…。」
「そうだね、困ったことがあったら相談して。」
「わかった…。」
全く…。お母さん何をするつもりなんだか…。
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