私の彼は超乙女!?

優希ヒロ

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ライバル登場!?

聖人

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「何、着ていこうかな?普段は制服のこと多いしどうしよう?」
「あら、美奈子デート?」
「違う!舞台観に行くの。お母さん、からかわないで。」
「そうなの、ママの若い頃、着ていたドレス着る?少しセクシーだけど…。」
「いいよ、セクシーにドレスなんて私、似合わないし…。」
「そんなことないわよ、美奈子みたいに細くて背の高めの方が似合うのよ。待ってて、私かコーディネートするから…。時間は夜?」
「そうよ、6時から。」
「よし、張り切ってやるわよ。」とお母さんのされるがままに赤いドレスにヒールとかなり大人な女性に仕立てあげてもらった。
「じゃあ、行ってきます。」
「帰りはちゃんと送ってもらうのよ、わかった?」
「はーい。」
会場に着くと小劇場だったこともあり、カジュアルな服装な人が多く、目立ってしまった。
「美奈子ちゃん、来てくれたんだ!ありがとう。」
「どういたしまして。なんか浮いちゃってるね、どうしよう。」
「似合ってるよ、綺麗だ。」
「えっと、ありがとう。じゃあ、席で観てるから。」
「楽しみにしてて。」
美奈子は席へと向かった。
聖人くんの役どころはズバリ王子様の役だったが、弱気な感じの王子だった。
(聖人くん、だから王子キャラだったんだ。)
少しずつたくましい王子になっていく姿がかっこよくてたまらなかった。
終演後、待っていると着替えて戻ってきた。
「聖人くん、お疲れ様。」
「ありがとう。どうだった?」
「かっこ良かったよ。素敵だった。」
「喜んでもらえて嬉しかった。」
「それより私の相手していて良いの?まだ、みんなお客様の相手してるけど。」
「僕は特別…。今回、助っ人だから…。」
「そうだったんだ。私、帰るね。」
「じゃあ、一緒に帰ろうか。」
「えっ!良いの?」
「いいよ、可愛いお姫様を一人で帰すわけにいかないから…。」
聖人くんは私の手を引っ張って歩き始めた。
「聖人くん、あの…。」
「このままで良いよね?」
「うん…。」
私は聖人くんの手を握ってるなかで私が女で良かったと初めて感じた瞬間だった。駅に着くと突然立ち止まり、口を急に開いた。
「美奈子ちゃん、僕と付き合わない?」
「…。」
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