聖剣使いの乙女は実は魔王の娘だった

桐夜 白

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魔王の娘 と 聖剣の乙女

魔王の娘 と 聖剣使いの乙女 9

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「大丈夫⁈」

「はい、大丈夫です、エディリーン様」
 
 
 
エディリーンが蒼白く輝く聖剣を見た。
すると脳内に何かが流れる。
 
 
 
「コレは…」と多くの声が聴こえるからに察して、脳内に流れるコノ映像はエディーリンだけに流れているのではないのだろう。
 
 
 
二人の夫婦が雲の上から海をかき回して大地を創った。
ソコに二つの種を植えた。
対になった種は、実を結び二種類に分かれて数を増やしていった。
二種類の種族は仲良く暮らしていた。

しかし時が流れるにつれ、ある一方が姿が人間から遠ざかり力も強くなっていった。
そんな時、誤ってある一方の種族がもう一つの種族の子供を殺めてしまった。

ソレを境に諍いが起きた。

悲しんだ天の夫婦は、最初に植えた種を大山のように大きくした。

一方の獣のような姿をした者は大陸の北と南を分けるように大きく山を創った。
もう一方の人の姿をした女性はその手で大きな山を険しく険しく斬り建てた。

そしてどちらも渡れないようにした後、二つの巨人のような大きさの最初の種は、最後に小さくなり、切り立った険しい山の山頂に降り立ち、静かに口づけを交わした。
すると女性は紅い華の耳飾りを獣のような姿をした者に、己だと想って、と渡し、互いに歌を歌って抱きしめ合い、そして二人は離れていった。

山を下りる頃、女性の許には八人の子供が駆け寄ってきた。
女性は子供らの頭を撫でると、何かを言い、己が姿を剣へと変え、山から遠く離れた地へと飛び、ある岩に突き立てた。

誰もが種を恋しがり抜こうとすれど、誰も抜ける者は居なかった。
やがて諍いは大きくなり続け、時は流れ続け、そしてある時、山を越えて黒い大きな翼の黒い髪に紅い瞳の少女が山を越えてやって来た。

少女は天女のように美しく、麗しい箱の中の書面を持って、ソノ箱を大切そうに持ち、人間界へと飛んだ。
……黒い翼で飛ぶソレは、エディリーンだった。
 
 
 
「コレは…、私…?」
 
 
 
エディリーンが最後の方でそう言うと、誰もが、「エディーちゃんだ」「魔族の姫様だ」と言った。
 
 
 
エディリーンが、そっと、少しずつ蒼白く輝く聖剣に近づく。
するとソレに呼応するように、光が強くなった。
心音が聴こえる。
ソレがエディリーンとの心音と重なるのが、誰の耳にも聞こえた。
 
 
 
〔私の名前は…、ヴィルキス。

待っていた…、アノ人の子…、ナナレイアとディステルタに分かたれた血が再び元に戻った……、アノ人の子……。

私は、貴女をずっと、待っていた…。

私の名前は、ヴィルキス、…。
貴女は、“私が認めた聖剣使いの乙女”──〕

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