小話まとめ(bl)

文字の大きさ
2 / 13

バーにて(バーの店員視点)*

しおりを挟む
 ドアのベルの鳴る音が、お客さんの来店を伝えてくる。

 今日も来た常連の彼は、偶に来る女性に恋をしている。
 彼が初めて来店した時からいいなって思ってチャンスを狙ってたのに、ミスミス奪われたことに気づいた時は舌打ちしそうになった。

 彼はノーマルだろうから、少しずつ距離を縮めて俺がペロリと美味しく頂いて、いい子いい子する予定だったのに、女性の涙が一瞬でその計画を破綻させた。

 な~んで態々、彼の側に座るかな、なんて分かりきってる。人の良さそうな彼に慰めてほしいからだ。無意識だとは思えない。

 意識せずとも彼の表情を見ればすぐ分かるから、彼は彼女を慰める係として上手いこと利用されているだけ。
 彼女は自分の好きな人が酷いというが、自分がしていることがどれだけ酷いかは理解していない。ある意味、お似合いの2人のようだった。

 毎回毎回、店員として彼が彼女を励ます姿を見て、彼に対して、あ~腹立つ、純粋無垢すぎない?すぐ騙されそう、まじで可哀想で可愛いな、までがセットで脳内に駆け巡っていた。

 俺は此処の店の店員なので、脳内処理で彼女の姿を消して、常に心を穏やかにするように努めていた。そうじゃないと彼女を出禁にしそうだからだ。そうすると、彼も来る頻度が低くなる。それは悪手だった。

 だが、彼女は俺の外見に釣られて色目を使ってくることがあり、出禁にしたいTOP1に躍り出ていて、最初から目障りなのに目の前をチラつかれて日々うんざりだった。

 彼女が来ない日が続くようになったとき、やっとこの時がきたと思った。

 内心ドキドキしながら彼に話しかけたが、反応が想像以上に可愛くてもう抱え込んで連れて帰りたかった。
 思っていた以上にウブだったのかもしれないが、これは付け入る隙がある。

 俺にとっては朗報だった。

 可愛くて本当に美味しいだろうな、と彼との未来を想像するだけで胸が高鳴って思わず笑みが溢れた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ

BL
鍛えられた肉体、高潔な魂―― それは選ばれし“供物”の条件。 山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。 見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。 誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。 心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

チョコのように蕩ける露出狂と5歳児

ミクリ21
BL
露出狂と5歳児の話。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

処理中です...