30年に一度しか大人になれないのに~愛しい人との逢瀬が遠のく~(白羽の矢編)

朋 美緒(とも みお)

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ばたばたば!
「?何事でしょう・・・・見てきます。」
玄関先が騒がしく人の出入りが激しくなっていた。
「・・・・・」
お雪もゆっくりと部屋を出て階段上で様子を窺った。

『どうゆうことだ!』
『結界を通り抜けて飛んできたようです・・・・』
『通り抜けたとはどうゆうことだ!』
この宿の主人が下男に怒鳴り散らしている。
『何故今更こんなものが』

主人の持っているのはふみが括ってある、
白い羽の付いた矢だった
恐る恐る文を開く主人、
文を見た主人の手が、
わなわなと手が震えている

『旦那様、何が書いて有るのですか?』

下男が主人をのぞき込む

『生贄だと、さよを!どうして結界が破られたのか』

考え込む主人、ふみをぐしゃぐしゃに破り捨てて

『何も無かった、何も見なかったいいな!』

周りにいた下男、中居に言含めるように叫んだ
ここ20年来なかった白羽の矢、
若い下男や中居達はその意味を知るものは少なかった。
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