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28.罪状
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現実逃避もむなしく、進行役の神官さまによっておっさんの罪状が読み上げられた。
もう残念極まりないのだけれど、このおっさんが私の父親らしい。
太っていてもいいから、素敵なおじさまが良かった……。
こんな奴にはどこも似ていないことを願いたい。
私の母親は、私を産んで三か月後に亡くなったと言う。
私はここで疑問を覚えた。
まだ赤ん坊だったからだろうか?
思わず横を向けば、神官さまは静かに頷いた。
ごめん、頷かれても何も伝わらない。
以心伝心するような長い付き合いのある関係でもないし。
どういうこと?
疑問を残したまま、断罪式は進んでいく。
おっさんは、私の母親が亡くなるとさっそく愛人を屋敷に呼び寄せたらしい。
もうこの時点で『女神さまの教え』に反する行為だ。
女神さまは愛人を持つことを許してはいないのである。
この世界はどこの国も一夫一妻制だった。
そのうえ最悪なことに。
おっさんはこの時点で愛人との間に子どもが二人いたと言う。
二人だよ、二人。
意味が分からない。
でもおかげで、あぁ、あの女性とあの子たち。
そういうことかって理解出来てしまう。
私を傷付けていた人が実母でなかったことにはほっとした。
ちなみにね、女神さまは婚外子だって当然許さない。
あれだけ子どもを守ろうとする教えをいくつも用意した女神さまだからね。
神官さまから改めて習ったけれど、男女の問題に関するそれは町の人たちが知っていた『神さまの教え』より徹底したもので。
その『女神さまの教え』に怨念にも近い私情を感じたのは私だけだろうか。
浮気?不倫?婚外子?ふざけんなよ!
って声が聴こえた気がしたのよ。
心なしか、神官さまもこの分野を教えてくれるときには顔色が悪かった。
おっさんの最悪な行動はここでは終わらない。
私の存在を愛人の長女と入れ替えようとしたのである。
本当は長男の方も、私の母親が産んだ子どもとしたかったようだ。
だけど母親とはなかなか子どもが出来なかったそうで。
もうね、こんな男と子作りさせられていた母親が可哀想なんだけど。
それでも最初は、長男もどうにかならないかと画策したらしい。
出来れば長男に爵位を継がせたかったからだと言う。
でもそれは厳しかった。
母親の妊娠は当然ながら親族たちに知れ渡っていて、長男は早く生まれたんだと誤魔化せるような年齢差ではなかった。
さらに母親は出産後に両親や兄弟姉妹に生まれた子の性別を告げた手紙を送っていたのだ。
グッジョブ、お母さんと呼ぶほどには知らない私を産んでくれた人。
だから仕方なく、愛人の二人目の子である、私よりひとつ年上の女児を私と入れ換えることにした。
よくぞ私、生かされていたなぁと思った。
普通に考えたら、消されていたよね?
でもおっさんたちには、そう出来ない理由があった。
魔力だ。
どうやら愛人もこの国の貴族らしく……。
あ、そうそう、私はなんと侯爵家の娘だった──。
もう残念極まりないのだけれど、このおっさんが私の父親らしい。
太っていてもいいから、素敵なおじさまが良かった……。
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私はここで疑問を覚えた。
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思わず横を向けば、神官さまは静かに頷いた。
ごめん、頷かれても何も伝わらない。
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どういうこと?
疑問を残したまま、断罪式は進んでいく。
おっさんは、私の母親が亡くなるとさっそく愛人を屋敷に呼び寄せたらしい。
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二人だよ、二人。
意味が分からない。
でもおかげで、あぁ、あの女性とあの子たち。
そういうことかって理解出来てしまう。
私を傷付けていた人が実母でなかったことにはほっとした。
ちなみにね、女神さまは婚外子だって当然許さない。
あれだけ子どもを守ろうとする教えをいくつも用意した女神さまだからね。
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その『女神さまの教え』に怨念にも近い私情を感じたのは私だけだろうか。
浮気?不倫?婚外子?ふざけんなよ!
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おっさんの最悪な行動はここでは終わらない。
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本当は長男の方も、私の母親が産んだ子どもとしたかったようだ。
だけど母親とはなかなか子どもが出来なかったそうで。
もうね、こんな男と子作りさせられていた母親が可哀想なんだけど。
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出来れば長男に爵位を継がせたかったからだと言う。
でもそれは厳しかった。
母親の妊娠は当然ながら親族たちに知れ渡っていて、長男は早く生まれたんだと誤魔化せるような年齢差ではなかった。
さらに母親は出産後に両親や兄弟姉妹に生まれた子の性別を告げた手紙を送っていたのだ。
グッジョブ、お母さんと呼ぶほどには知らない私を産んでくれた人。
だから仕方なく、愛人の二人目の子である、私よりひとつ年上の女児を私と入れ換えることにした。
よくぞ私、生かされていたなぁと思った。
普通に考えたら、消されていたよね?
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あ、そうそう、私はなんと侯爵家の娘だった──。
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