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77.御子様
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「ふふふ。保護者としての最初のお役目ですからね。誰かさんのように見ているだけなんて無責任なことはいたしませんよ。まずはどなたから伺いましょうか?」
横目でちらと神官さまを眺める。
あー、片足の揺れが酷くなった。
あれは相当にイライラしているみたい。
うん、これは関わらないでおこう。
なんだか嫌な予感がするもの。
ここは何も察していない顔をして、ヴァイスさんの質問に答えるのが最善と見た。
アレクも巻き込んじゃえ。
「アレクはまた後でヴァイスさんとお話しするんだよね?それなら町を回って最後に戻って来るから、おじさんたちにはそのときに会えるかな?」
「あぁ、リリアに会いたがっていたから喜ぶよ」
「腰はどうなの?話せる感じ?」
「もう起き上がれるようになっていて、退屈過ぎて働くと騒いでいるからな。むしろ大人しくするために話し相手になってくれると有難い。まぁ、今もじっと寝てると思えないし、壁に耳付けて聞いているんだろうな……揃って顔を見せないのもそういうことだろうし……あぁ、このあと俺は大変だぞ……二人揃うと恐ろしいんだ……」
アレクはどんどん声を小さくして、ごにょごにょと何か言っていた。
またそれなの?
まぁ、いいや。
これがお別れではないのなら。
本当にお別れになる人たちに会いに行こう。
あ、でも。
おじさんの腰は気になるなぁ。
「ヴァイスさん、おじさんには別に何か作って渡したら駄目かな?」
精神的な影響が出たら困るけど。
ヴァイスさんのお力でなんとかならない?
心得たというように、ヴァイスさんは優しく頷いてくれた。
「今日は挨拶回りで忙しいでしょうし、今夜にでも何か作って出る前にお渡ししてはいかがでしょう?」
「いいの!」
「効果は弱めさせていただきますよ」
「うん!ありがとう、ヴァイスさん!」
「では急ぎましょうか。夕食の料理もされますよね?」
「そうなの!孤児院の皆と約束しちゃって」
子どもたちは何も変わらず、私の料理を食べたいと騒いでいたから。
その変わりのなさが嬉しくて、私は神官さまに頼み込んで孤児院に戻って連日料理をしていた。
神官さまには調理中に付きっ切りで魔力を打ち消して貰わなければならなかったけれど。
だからね、本当に感謝しているんだよ?
なのにどうしてそんなに不機嫌そうに黙って座っているかなぁ?
ってヴァイスさん、そのときには町にいなかったよね?
何故知って……。
「戻った初日から作るとお約束していらっしゃったでしょう。これは連日になりそうだと分かりましたよ」
「あはは。子どもたちには弱くって」
実際は幼い子どもたちだけのためではない。
どの先生も、ずっと私に余所余所しかった。
年齢が上の子どもたちも、私を遠巻きにしている。
それでも作ったご飯は皆美味しそうに食べてくれたから。
それが私にはとても嬉しいことだった。
どの人の態度の変化も悲しいけれど。
魔力がなかろうと、私の作った料理は美味しく食べて貰えるんだと知れたことは、良かったこと。
料理屋さんかぁ。
ついさっきのアレクとの会話を思い出した。
横目でちらと神官さまを眺める。
あー、片足の揺れが酷くなった。
あれは相当にイライラしているみたい。
うん、これは関わらないでおこう。
なんだか嫌な予感がするもの。
ここは何も察していない顔をして、ヴァイスさんの質問に答えるのが最善と見た。
アレクも巻き込んじゃえ。
「アレクはまた後でヴァイスさんとお話しするんだよね?それなら町を回って最後に戻って来るから、おじさんたちにはそのときに会えるかな?」
「あぁ、リリアに会いたがっていたから喜ぶよ」
「腰はどうなの?話せる感じ?」
「もう起き上がれるようになっていて、退屈過ぎて働くと騒いでいるからな。むしろ大人しくするために話し相手になってくれると有難い。まぁ、今もじっと寝てると思えないし、壁に耳付けて聞いているんだろうな……揃って顔を見せないのもそういうことだろうし……あぁ、このあと俺は大変だぞ……二人揃うと恐ろしいんだ……」
アレクはどんどん声を小さくして、ごにょごにょと何か言っていた。
またそれなの?
まぁ、いいや。
これがお別れではないのなら。
本当にお別れになる人たちに会いに行こう。
あ、でも。
おじさんの腰は気になるなぁ。
「ヴァイスさん、おじさんには別に何か作って渡したら駄目かな?」
精神的な影響が出たら困るけど。
ヴァイスさんのお力でなんとかならない?
心得たというように、ヴァイスさんは優しく頷いてくれた。
「今日は挨拶回りで忙しいでしょうし、今夜にでも何か作って出る前にお渡ししてはいかがでしょう?」
「いいの!」
「効果は弱めさせていただきますよ」
「うん!ありがとう、ヴァイスさん!」
「では急ぎましょうか。夕食の料理もされますよね?」
「そうなの!孤児院の皆と約束しちゃって」
子どもたちは何も変わらず、私の料理を食べたいと騒いでいたから。
その変わりのなさが嬉しくて、私は神官さまに頼み込んで孤児院に戻って連日料理をしていた。
神官さまには調理中に付きっ切りで魔力を打ち消して貰わなければならなかったけれど。
だからね、本当に感謝しているんだよ?
なのにどうしてそんなに不機嫌そうに黙って座っているかなぁ?
ってヴァイスさん、そのときには町にいなかったよね?
何故知って……。
「戻った初日から作るとお約束していらっしゃったでしょう。これは連日になりそうだと分かりましたよ」
「あはは。子どもたちには弱くって」
実際は幼い子どもたちだけのためではない。
どの先生も、ずっと私に余所余所しかった。
年齢が上の子どもたちも、私を遠巻きにしている。
それでも作ったご飯は皆美味しそうに食べてくれたから。
それが私にはとても嬉しいことだった。
どの人の態度の変化も悲しいけれど。
魔力がなかろうと、私の作った料理は美味しく食べて貰えるんだと知れたことは、良かったこと。
料理屋さんかぁ。
ついさっきのアレクとの会話を思い出した。
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