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7章 二人の炭鉱探索
レインの書~炭鉱探索・2~
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◇◆アース歴9年 6月28日◇◆
ヒマだ。
すごくヒマだ。
体の痛みも無くなり、ほぼ健康体状態で何もせず日中ずっとベッドの上に座っているのは流石にヒマすぎる。
だから昨日、体がなまってしまうのと暇潰しをかねて筋トレをしていたら看護師さんからめちゃくちゃ怒られてしまった……。
そのせいなのか、時折看護師さんがアタシの様子を見に来るようになってしまい、ますますベッドの上から動けなくなってしまった。
「はぁ~……」
元気に回復しても、結局はため息が出てしまう始末。
ん~……病院の周辺で散歩くらいはしてもいいんじゃないかしら。
じゃないと、別の意味で不調になりそうだしね。
「……そのついでに占い師も……いや、もうマレスからいないと思うべきかな」
ジョシュアと二手に分かれても見当たらなかったし。
そうなると、もうこの町に居ないと考えるのが普通よね。
手掛かりが無いから、デュラハンを探すより大変だわ。
とは言っても、デュラハンもヴァルガに向かった保証はどこにもないけどね。
「……おっと、そろそろ看護師さんが来る頃だ」
アタシは辛くも眠くもないのにベッドの上で横になった。
看護師さんもアタシが動いていないかを確認する為に来るから、こうして大人しくしていますよ~とアピールする為だ。
換気の為に開けていた扉の方を何となく見た瞬間、黒い物体が病室の前を横切るのが見えた。
「………………へっ?」
何? 今の黒い物体。
モンスター? いや、病院にモンスターなんていたらとっくに大騒ぎになっているか。
となると、まさか幽霊? いやいや、こんな真昼間に幽霊が出るわけがないよね。
じゃあ人……か?
「……それにしてもすごく真っ黒な……ん? 真っ黒……あっ! まさかっ!?」
アタシは慌ててベッドから起き上がり、廊下へと出た。
そして横切った方向を見ると、真っ黒いローブを羽織って頭巾をかぶった人が廊下を歩いていた。
あの姿はまさしく探していた占い師! 病院に居たのか……通りで町中を探しても見つけられなかったはずだわ。
病院であんな格好をしているのは不思議だけど、見つけられたから良しとしよう。
「ちょ、ちょっと待ってください!」
「ん?」
アタシが声を掛けると、黒いローブの人が振り返った。
見た目的には間違いないと思ったけど……この人も占い師も顔が見えていないから、ちょっと不安になって来た。
「……どなたですかな?」
あ、あの時の占い師の声だ。
じゃあ心配する必要はなかったわね。
「アタシですよ。数日前に占ってもらった者です」
あっそうだ。
今アタシはマスクを着けていないから、アタシと言ってもわかってもらえないかも。
「占い……? あ~姉のお客さんですか」
「え? 姉?」
「そうです、わたし達は双子でしてな。占い師をしているのは姉の方なんです」
あの占い師って双子だったのか。
そういえば、声をよく聞くとこの人の方が若干声が高い気がする。
とは言っても、顔を隠したそんな姿をしていると双子かどうかもわからないけど……まぁそんな嘘を今つく必要も考えられないし、この人の言っている事は本当だろう。
「そうだったんですか、それは失礼をしました。えと、すみませんがお姉さんはどこにいるのか教えてもらえることは出来ませんか? どうしても占ってほしい事があるんです」
「はあ……あんたも変わっておりますな、姉の占いを信じるとは……」
え、妹の方は姉の占いを信じていないわけなの?
アタシの占い結果はぴたりと当てたんだけどな。
「まあ信じる信じないは人それぞれですよね。え~と、姉ですがちょっと前にヴァルガへ帰りました」
「ヴァルガ!?」
アタシ達が次に行く予定の町じゃないの。
こんな偶然があるなんて。
「はい、わたしの故郷はヴァルガでしてな。嫁いだ先がここマレスなんですわ」
山脈から砂漠へか。
どちらにせよ過酷な環境で暮らしているわね。
「わたしが体調を崩して、入院してしまいましてね。数日前に姉が見舞いに来ていたんですよ」
なるほど。
それでマレスに居たのか。
で、その時にアタシと出会った後に帰ったわけか。
通りで探していないはずだわ。
「事情は分かりました。教えて頂きありがとうございます」
アタシは妹さんにお礼を言い、自分の病室へ戻りベッドの上に座った。
「う~ん……ヴァルガか」
ここまでくるとヴァルガに行かない理由はない。
だから、今すぐにでも行きたいけど……。
「ソフィーナさん、筋トレせずに大人しくしていますか?」
看護師さんがアタシの様子を見に来たようだ。
「筋トレはしていませんし、大人しくしていましたよ」
さっきちょっと病室を出たけども。
「なら良いんですけど……もうすぐ回診なのでお待ちくださいね」
「はあい」
今すぐに退院させて下さいと言っても駄目です! と言われるのは目に見えている。
だからといって、病院を勝手に抜け出すのも騒ぎになっちゃうだけだ。
大人しく退院できる時まで待つ事にしよう。
退院したら宿屋でジョシュアが戻って来るのを……いや、流石に戻ってくるまでは待てないわね。
マレスから組合までの往復、それからオーウェンとの話し合いや手配等を考えると、どれだけ早くても後1週間以上はかかるだろう。
「…………よし、決めた」
ジョシュアには悪いけど退院と同時にヴァルガに向かおう。
先にヴァルガへ行った事は手紙を書いて、病院に預けておけば大丈夫よね。
後はすんなりと退院できる様に目立つことは避けよう。
そう決めたアタシは密かに旅支度をしつつ、ヴァルガへと向かう経路を確認し、退院の日が来るまで大人しく病院で過ごした。
ヒマだ。
すごくヒマだ。
体の痛みも無くなり、ほぼ健康体状態で何もせず日中ずっとベッドの上に座っているのは流石にヒマすぎる。
だから昨日、体がなまってしまうのと暇潰しをかねて筋トレをしていたら看護師さんからめちゃくちゃ怒られてしまった……。
そのせいなのか、時折看護師さんがアタシの様子を見に来るようになってしまい、ますますベッドの上から動けなくなってしまった。
「はぁ~……」
元気に回復しても、結局はため息が出てしまう始末。
ん~……病院の周辺で散歩くらいはしてもいいんじゃないかしら。
じゃないと、別の意味で不調になりそうだしね。
「……そのついでに占い師も……いや、もうマレスからいないと思うべきかな」
ジョシュアと二手に分かれても見当たらなかったし。
そうなると、もうこの町に居ないと考えるのが普通よね。
手掛かりが無いから、デュラハンを探すより大変だわ。
とは言っても、デュラハンもヴァルガに向かった保証はどこにもないけどね。
「……おっと、そろそろ看護師さんが来る頃だ」
アタシは辛くも眠くもないのにベッドの上で横になった。
看護師さんもアタシが動いていないかを確認する為に来るから、こうして大人しくしていますよ~とアピールする為だ。
換気の為に開けていた扉の方を何となく見た瞬間、黒い物体が病室の前を横切るのが見えた。
「………………へっ?」
何? 今の黒い物体。
モンスター? いや、病院にモンスターなんていたらとっくに大騒ぎになっているか。
となると、まさか幽霊? いやいや、こんな真昼間に幽霊が出るわけがないよね。
じゃあ人……か?
「……それにしてもすごく真っ黒な……ん? 真っ黒……あっ! まさかっ!?」
アタシは慌ててベッドから起き上がり、廊下へと出た。
そして横切った方向を見ると、真っ黒いローブを羽織って頭巾をかぶった人が廊下を歩いていた。
あの姿はまさしく探していた占い師! 病院に居たのか……通りで町中を探しても見つけられなかったはずだわ。
病院であんな格好をしているのは不思議だけど、見つけられたから良しとしよう。
「ちょ、ちょっと待ってください!」
「ん?」
アタシが声を掛けると、黒いローブの人が振り返った。
見た目的には間違いないと思ったけど……この人も占い師も顔が見えていないから、ちょっと不安になって来た。
「……どなたですかな?」
あ、あの時の占い師の声だ。
じゃあ心配する必要はなかったわね。
「アタシですよ。数日前に占ってもらった者です」
あっそうだ。
今アタシはマスクを着けていないから、アタシと言ってもわかってもらえないかも。
「占い……? あ~姉のお客さんですか」
「え? 姉?」
「そうです、わたし達は双子でしてな。占い師をしているのは姉の方なんです」
あの占い師って双子だったのか。
そういえば、声をよく聞くとこの人の方が若干声が高い気がする。
とは言っても、顔を隠したそんな姿をしていると双子かどうかもわからないけど……まぁそんな嘘を今つく必要も考えられないし、この人の言っている事は本当だろう。
「そうだったんですか、それは失礼をしました。えと、すみませんがお姉さんはどこにいるのか教えてもらえることは出来ませんか? どうしても占ってほしい事があるんです」
「はあ……あんたも変わっておりますな、姉の占いを信じるとは……」
え、妹の方は姉の占いを信じていないわけなの?
アタシの占い結果はぴたりと当てたんだけどな。
「まあ信じる信じないは人それぞれですよね。え~と、姉ですがちょっと前にヴァルガへ帰りました」
「ヴァルガ!?」
アタシ達が次に行く予定の町じゃないの。
こんな偶然があるなんて。
「はい、わたしの故郷はヴァルガでしてな。嫁いだ先がここマレスなんですわ」
山脈から砂漠へか。
どちらにせよ過酷な環境で暮らしているわね。
「わたしが体調を崩して、入院してしまいましてね。数日前に姉が見舞いに来ていたんですよ」
なるほど。
それでマレスに居たのか。
で、その時にアタシと出会った後に帰ったわけか。
通りで探していないはずだわ。
「事情は分かりました。教えて頂きありがとうございます」
アタシは妹さんにお礼を言い、自分の病室へ戻りベッドの上に座った。
「う~ん……ヴァルガか」
ここまでくるとヴァルガに行かない理由はない。
だから、今すぐにでも行きたいけど……。
「ソフィーナさん、筋トレせずに大人しくしていますか?」
看護師さんがアタシの様子を見に来たようだ。
「筋トレはしていませんし、大人しくしていましたよ」
さっきちょっと病室を出たけども。
「なら良いんですけど……もうすぐ回診なのでお待ちくださいね」
「はあい」
今すぐに退院させて下さいと言っても駄目です! と言われるのは目に見えている。
だからといって、病院を勝手に抜け出すのも騒ぎになっちゃうだけだ。
大人しく退院できる時まで待つ事にしよう。
退院したら宿屋でジョシュアが戻って来るのを……いや、流石に戻ってくるまでは待てないわね。
マレスから組合までの往復、それからオーウェンとの話し合いや手配等を考えると、どれだけ早くても後1週間以上はかかるだろう。
「…………よし、決めた」
ジョシュアには悪いけど退院と同時にヴァルガに向かおう。
先にヴァルガへ行った事は手紙を書いて、病院に預けておけば大丈夫よね。
後はすんなりと退院できる様に目立つことは避けよう。
そう決めたアタシは密かに旅支度をしつつ、ヴァルガへと向かう経路を確認し、退院の日が来るまで大人しく病院で過ごした。
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