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8章 二人の病気と看病
アースの書~病気・1~
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爺さんから鉱石を預かり、今後について俺達は話し合う事にした。
何せ海を渡って他の大陸に行った事がないからな。
「ここがヴァルガデ……リックは~……ここですネ」
ラティアが机に広げた世界地図に指をさした。
ふむ、リックがあるのは北の大陸の中央辺りか。
しっかしオーウェンの奴、どうしてこんな所に居るんだろうか。
まぁどこに行こうが人の勝手だが……。
「北の大陸へはヘイデンから船に乗って、ザレスで下船ですネ。船旅は約3日ほどでしょうカ」
『なるほど』
幸いにもヘイデンはここから近いな。
この距離なら馬車も定期で走っているだろうし、足の心配はなさそうだ。
「おお~! 北の大陸に行った事があるけど、船に乗るのは初めてだから楽しみ!」
エイラが目を輝かせて喜んでいる。
この反応はまるで子供だな。
『……ん? 船に乗った事がない? じゃあ北の大陸へはどうやって行ったんだ』
「どうって、飛んでだけど?」
エイラは背中の羽をパタパタと動かした。
なるほど、自力で飛んで行けるのなら確かに船なんて使わないわな。
それにしても、船で約3日もかかるのにそれを飛んで行くとは……流石ドラゴニュート、恐ろし体力だな。
『なるほど……そうだ、北の大陸へ行った事があるのなら何が必要か教えてくれないか?』
正直、エイラに聞いてもあまり参考にはならない気もするが情報が一切無いよりはましだからな。
準備不足が一番危険だ。
「必要な物か~……ん~…………あ、そうだ! 服が必要だよ」
そんな物、北だろうが南だろうがどこでも必要だっての。
まぁ今の俺に関したら服は必要ないけども……。
「エイラには必要ないかもだけど、私にはずっと必要な物だヨ」
ラティアが呆れたような顔をしている。
俺も顔があったら同じような顔をしていただろう。
「ちっがうよ! そんなことわかっている! そうぢゃなくて、もっと分厚い服の事だよ! 向こうは寒いから服をいっぱい着たり、毛皮を着けていたの!」
『あーなんだ、そういう事か』
毛皮までとなると北の大陸は相当冷える様だな。
なら、確かに必要な物だ。
今持って来ている衣服だとラティアが凍えてしまうのは目に見えているしな。
『ここは山脈だから防寒着は売っているだろう。できれば明日の朝にはここを立ちたいから、今のうちに買い物に行こうか』
「そうで――いたッ……!」
ラティアがいきなり左腕を右手で押さえた。
『どうした?』
「つ~……虫か何かに刺されたみたいでス」
辺りを見わたしても、それらしき生物は見えない。
即座に逃げたか、気が付かないほど小さい生物だったのか……どちらにせよ毒を持っている可能性もあるから、どんな奴か把握しておきたかったんだがな。
「ラティ、大丈夫?」
「うン。最初は痛かったけど今はもう大丈夫だヨ」
ラティアが右手を放すと、左腕に小さい赤い点が付いている。
あの感じからして、虫に刺されたみたいだな。
『……本当に体の異常はないんだな?』
「はイ、すみませんお騒がせをしちゃっテ。それじゃあ買い物に行きましょウ」
ラティアはそう言うと、俺の体を外し自分に付け始めた。
大丈夫なら良いんだが……。
※
夕方にもなると、流石に店を閉める所も多いな。
これは店選びをしている暇はなさそうだ。
開いている服屋を見つけたらそこに入ろう。
『ラティア。とりあえず開いている服屋があれば、そこに……』
「……」
あれ、おかしいな。
反応がないぞ。
『ラティア?』
「……え? ……あ、はイ、なんでしょウ?」
なにやらラティアの様子が変だな。
やっぱり、さっきの虫刺されで調子が悪いのだろうか。
確認したいがラティアは俺の中に入っているから見られないし……仕方ない。
『ラティア、出たばかりだけど宿屋に戻ろう』
こういうのは初動が大事だからな。
手遅れになってしまっては元も子もない。
「え、だっ大丈夫でス! 服屋に入るんですよネ! じゃあ入りましょウ!」
そう言ってラティアは店の中へと入って行った。
『……へっ? ちょっ! ラティア!』
だが、この店はどう見ても服屋じゃなく……。
「こんにちハ」
「いらっしゃいませ」
「防寒着はありますカ?」
「…………はい?」
若い男の店員がラティアの言葉に目を丸くしている。
それもそうだ、店の中には衣服なんて置いていない。
置いてあるのは加工された鉱石でいっぱい。
どこをどう見てもここは服屋ではない。
「……えーと、すみません。うちは鉱石の加工屋なので服は売っていないです……」
「え? …………ああッ!」
ラティアは店員の言葉と店の中を見て、服屋じゃないと気が付いた様だ。
この様子だと、判断力がかなり落ちている様だな。
「すっすみませン! すみませン!」
ラティアが頭を下げて謝っているが、その方向に店員はいないぞ。
これはまずいな、早急に宿屋ではなく病院に向かった方が良さそうだ。
「いえいえ、誰にでも間違いはありますから気にしないでください」
いや、この間違いは絶対にないだろ!
「えーと、服屋でしたらこの店を出て……」
案内してくれるのはありがたいけど、今は服屋より病院を教えてくれ!
そっちの方が重要だから!
「お邪魔するよ。坊主はおるかい?」
お婆さんの声が店の入り口から聞こえてきた。
こんな時に、お店にお客さんが入って来たようだ。
「へぇ~ここでその結晶を加工出来るんだ」
続いてソフィーナさんの声が聞こえた。
ソフィーナさんも店に入ってきたようだ。
「……ん? あれ、アイリスさんじゃないですか。こんな所で会うなんて奇遇……」
「――っ! ハイ! ソウデ~ス! 私ハアイリスデ~ス!」
ラティアはいきなり俺の頭を両手で持ち上げた。
もはや条件反射みたいになってしまっている様だ。
「ちょっ! わかってますから急にそんな……って、どうしたんですか!? 顔が真っ赤じゃないですか!」
『へっ?』
それって、どう考えてもラティアに対して言っているよな。
くそ、俺の目線だと顔が見えないから確認が出来ん。
これはエイラに聞くしかないな。
『エイラ! 本当なのか!?』
(うん! ラティの顔が真っ赤っかだよ)
『マジかよ……』
やっぱり、毒のある生物に刺されていたのか。
「――っちょっと失礼しますね!」
「ふエ……?」
ソフィーナさんが傍に寄って来て、俺の視線から消えた。
恐らくラティアの熱を測っているのだろう。
「……かなり熱い。高熱がありますね」
俺の中に居たのに、気付けなかったとは何たる不覚。
いや、それ以前に刺された時に先手を打つべきだった。
「アイリスさん、よくそんな状態で普通に立っていられますね……」
あ、そうか。
俺が立ったままだと、自然とラティアも立ったままになってしまう。
そこまでひどいのなら倒れ込まないと怪しいよな。
『今すぐ倒れるから、ちょっと我慢をしてくれよ』
「……へッ? それはどう事――あふッ!!」
俺は出来る限りラティアの体に衝撃を与えない様、倒れる瞬間に両手を出し受け身を取った。
だが、そうなると直前まで持っていた俺の頭は当然……。
『はぶっ!』
空中に投げ出されて、床に転げ落ちてしまった。
うん……頭を抱えて倒れるべきだったな。
こういう所は自分でも本当に馬鹿だと思うよ……。
何せ海を渡って他の大陸に行った事がないからな。
「ここがヴァルガデ……リックは~……ここですネ」
ラティアが机に広げた世界地図に指をさした。
ふむ、リックがあるのは北の大陸の中央辺りか。
しっかしオーウェンの奴、どうしてこんな所に居るんだろうか。
まぁどこに行こうが人の勝手だが……。
「北の大陸へはヘイデンから船に乗って、ザレスで下船ですネ。船旅は約3日ほどでしょうカ」
『なるほど』
幸いにもヘイデンはここから近いな。
この距離なら馬車も定期で走っているだろうし、足の心配はなさそうだ。
「おお~! 北の大陸に行った事があるけど、船に乗るのは初めてだから楽しみ!」
エイラが目を輝かせて喜んでいる。
この反応はまるで子供だな。
『……ん? 船に乗った事がない? じゃあ北の大陸へはどうやって行ったんだ』
「どうって、飛んでだけど?」
エイラは背中の羽をパタパタと動かした。
なるほど、自力で飛んで行けるのなら確かに船なんて使わないわな。
それにしても、船で約3日もかかるのにそれを飛んで行くとは……流石ドラゴニュート、恐ろし体力だな。
『なるほど……そうだ、北の大陸へ行った事があるのなら何が必要か教えてくれないか?』
正直、エイラに聞いてもあまり参考にはならない気もするが情報が一切無いよりはましだからな。
準備不足が一番危険だ。
「必要な物か~……ん~…………あ、そうだ! 服が必要だよ」
そんな物、北だろうが南だろうがどこでも必要だっての。
まぁ今の俺に関したら服は必要ないけども……。
「エイラには必要ないかもだけど、私にはずっと必要な物だヨ」
ラティアが呆れたような顔をしている。
俺も顔があったら同じような顔をしていただろう。
「ちっがうよ! そんなことわかっている! そうぢゃなくて、もっと分厚い服の事だよ! 向こうは寒いから服をいっぱい着たり、毛皮を着けていたの!」
『あーなんだ、そういう事か』
毛皮までとなると北の大陸は相当冷える様だな。
なら、確かに必要な物だ。
今持って来ている衣服だとラティアが凍えてしまうのは目に見えているしな。
『ここは山脈だから防寒着は売っているだろう。できれば明日の朝にはここを立ちたいから、今のうちに買い物に行こうか』
「そうで――いたッ……!」
ラティアがいきなり左腕を右手で押さえた。
『どうした?』
「つ~……虫か何かに刺されたみたいでス」
辺りを見わたしても、それらしき生物は見えない。
即座に逃げたか、気が付かないほど小さい生物だったのか……どちらにせよ毒を持っている可能性もあるから、どんな奴か把握しておきたかったんだがな。
「ラティ、大丈夫?」
「うン。最初は痛かったけど今はもう大丈夫だヨ」
ラティアが右手を放すと、左腕に小さい赤い点が付いている。
あの感じからして、虫に刺されたみたいだな。
『……本当に体の異常はないんだな?』
「はイ、すみませんお騒がせをしちゃっテ。それじゃあ買い物に行きましょウ」
ラティアはそう言うと、俺の体を外し自分に付け始めた。
大丈夫なら良いんだが……。
※
夕方にもなると、流石に店を閉める所も多いな。
これは店選びをしている暇はなさそうだ。
開いている服屋を見つけたらそこに入ろう。
『ラティア。とりあえず開いている服屋があれば、そこに……』
「……」
あれ、おかしいな。
反応がないぞ。
『ラティア?』
「……え? ……あ、はイ、なんでしょウ?」
なにやらラティアの様子が変だな。
やっぱり、さっきの虫刺されで調子が悪いのだろうか。
確認したいがラティアは俺の中に入っているから見られないし……仕方ない。
『ラティア、出たばかりだけど宿屋に戻ろう』
こういうのは初動が大事だからな。
手遅れになってしまっては元も子もない。
「え、だっ大丈夫でス! 服屋に入るんですよネ! じゃあ入りましょウ!」
そう言ってラティアは店の中へと入って行った。
『……へっ? ちょっ! ラティア!』
だが、この店はどう見ても服屋じゃなく……。
「こんにちハ」
「いらっしゃいませ」
「防寒着はありますカ?」
「…………はい?」
若い男の店員がラティアの言葉に目を丸くしている。
それもそうだ、店の中には衣服なんて置いていない。
置いてあるのは加工された鉱石でいっぱい。
どこをどう見てもここは服屋ではない。
「……えーと、すみません。うちは鉱石の加工屋なので服は売っていないです……」
「え? …………ああッ!」
ラティアは店員の言葉と店の中を見て、服屋じゃないと気が付いた様だ。
この様子だと、判断力がかなり落ちている様だな。
「すっすみませン! すみませン!」
ラティアが頭を下げて謝っているが、その方向に店員はいないぞ。
これはまずいな、早急に宿屋ではなく病院に向かった方が良さそうだ。
「いえいえ、誰にでも間違いはありますから気にしないでください」
いや、この間違いは絶対にないだろ!
「えーと、服屋でしたらこの店を出て……」
案内してくれるのはありがたいけど、今は服屋より病院を教えてくれ!
そっちの方が重要だから!
「お邪魔するよ。坊主はおるかい?」
お婆さんの声が店の入り口から聞こえてきた。
こんな時に、お店にお客さんが入って来たようだ。
「へぇ~ここでその結晶を加工出来るんだ」
続いてソフィーナさんの声が聞こえた。
ソフィーナさんも店に入ってきたようだ。
「……ん? あれ、アイリスさんじゃないですか。こんな所で会うなんて奇遇……」
「――っ! ハイ! ソウデ~ス! 私ハアイリスデ~ス!」
ラティアはいきなり俺の頭を両手で持ち上げた。
もはや条件反射みたいになってしまっている様だ。
「ちょっ! わかってますから急にそんな……って、どうしたんですか!? 顔が真っ赤じゃないですか!」
『へっ?』
それって、どう考えてもラティアに対して言っているよな。
くそ、俺の目線だと顔が見えないから確認が出来ん。
これはエイラに聞くしかないな。
『エイラ! 本当なのか!?』
(うん! ラティの顔が真っ赤っかだよ)
『マジかよ……』
やっぱり、毒のある生物に刺されていたのか。
「――っちょっと失礼しますね!」
「ふエ……?」
ソフィーナさんが傍に寄って来て、俺の視線から消えた。
恐らくラティアの熱を測っているのだろう。
「……かなり熱い。高熱がありますね」
俺の中に居たのに、気付けなかったとは何たる不覚。
いや、それ以前に刺された時に先手を打つべきだった。
「アイリスさん、よくそんな状態で普通に立っていられますね……」
あ、そうか。
俺が立ったままだと、自然とラティアも立ったままになってしまう。
そこまでひどいのなら倒れ込まないと怪しいよな。
『今すぐ倒れるから、ちょっと我慢をしてくれよ』
「……へッ? それはどう事――あふッ!!」
俺は出来る限りラティアの体に衝撃を与えない様、倒れる瞬間に両手を出し受け身を取った。
だが、そうなると直前まで持っていた俺の頭は当然……。
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