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終章 二人の書~アースとレイン~
二人の書~【アース】とレイン・3~
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突然誰かに背中を押され、小屋の中へ突っ込み、俺は真っ白い光に包まれてしまった。
『……なっ何がどうなった? 何処だ……ここは……?』
光が収まり辺りを見わたす。
壁、床、天井は石組で出来ていて、目の前には鉄格子。
……これはどう考えても檻……だよな。
『檻……ああっ! 宿屋の主人が言っていたのは此処の事だったのか!』
という事は、ここはオリバーの家? なのか?
俺は鉄格子に張り付き、格子の隙間から顔を出した。
右を向くと木の扉があり、左を向くと……。
『「あっ……」』
同じく格子の隙間から頭を出した女性と目が合った。
その女性は右目の泣きぼくろに紅色の髪……つまり……。
『レイン!?』
「デュラハン!?」
何で!? どうして、レインがここにいて俺のように檻の中に入っているんだ!?
いや、今はそんな事よりも逃げ出さないと!
俺は握っていた鉄格子を揺らした……次の瞬間。
『おわっ!?』
突然、鉄格子から弾き飛ばされてしまった。
「きゃっ!!」
隣のレインも声をあげている。
俺と同じように鉄格子から飛ばされたようだ。
『一体何が起こったんだ……?』
恐る恐る鉄格子に近づき、鉄の棒を握ってみるが何も起こらない。
『……? 何も起こらないな』
さっきのは気のせい?
いや、そんなわけがないよな……確かに押されるような感じで飛ばされた。
持つくらいは大丈夫なのか? なら、揺らしてみると……。
『っ!』
思った通り弾き飛ばされた。
よくよく鉄格子を見てみると、魔法陣が彫り込まれている事に気が付いた。
『あーなるほど……鉄格子を壊されないようにしているのか』
脱獄防止用にオリバーが作った特製の鉄格子みたいだな。
隣のレインは鉄格子をどうにかしようとしているのか、何回も弾かれて倒れる音がする。
レインでも壊せない鉄格子か……となれば、このままここに居た方が安全だな。
ここがオリバーの家? の檻なら、そのうちオリバーも様子を見に来るだろうし。
そう思い俺は床に腰を下ろした。
『…………ん? レインの奴、静かになったな』
どうやら鉄格子を壊すのを諦めたようだ。
そうそう、そのまま大人しくオリバーが来るのを待って……。
「おりゃあああああああああ!」
レインの雄たけびと同時に、左の壁からドスンという何かを叩く音が聞こえた。
『……え?』
イマノ音ハ一体ナンダロウ?
「――っいける!」
ドコヘデショウ?
「うおおおおおおおおおおおおおおっ!」
レインがまた叫び、今度は何回も叩く音がし始めた。
『………………っ! まさかっ!?』
俺の嫌な予感は的中。
壁の石にヒビが入りはじめ、そのヒビはどんどんと広がって行き――。
「おりゃあッ!!」
レインの気合の入った声が聞こえた瞬間、石の壁が砕け、大穴が空いた。
流石のオリバーも、まさか壁をぶち壊す事は想定外だっただろう。
『マジかよ! メイスで石の壁をぶち破りやがった!!』
「やっと……やっと追い詰めたわよ……」
殺気のオーラを纏ったレインが俺の檻へ入って来た。
あの俺を睨みつける眼……ファルベインでもあんな凶悪な眼はしていなかったぞ!!。
「ふん!」
『おわっ!』
レインがメイスを振り下ろして来た。
俺はとっさにその場から避けると、メイスが床にめり込んでいる。
このパワーがあればそりゃあ壁も崩せるわ。
「っ! はあああっ!」
レインはすぐさま床からメイスを抜き、俺に向かって振りかぶって来る。
『やめろ!! レイン!!』
って、俺の声聞こえてないよな!
くそ! こんな檻の中だと逃げる事も出来ない。
かといってこのままやられるわけにもいかない。
俺は剣を抜き、メイスを弾き飛ばす。
『くっ!』
その瞬間、剣の刃が欠けてしまった。
重い……なんという一撃だ。
オーウェンのバスターソード並みの威力があるんじゃないのか、これ。
こんなのをまともに食らったら俺の体は粉々になってしまうぞ。
「ちっ! ならっ!」
レインは弾かれた勢いを利用して回転し、メイスを大きく振り上げた。
その動きなら見える。
俺は振り下ろされたメイスをかわた……が。
『ぐおっ!?』
かわした瞬間、レインの左フックが俺の顔面に入った。
そして、よろついた所を蹴り飛ばされて床に転がった。
なるほど……威力、動き、俺の知らない約10年の間にレインは間違いなく強くなっている。
修業をしたり修羅場を乗り越えてきたのだろう。
「これで止めだっ!」
だが……。
「――なっ!? あだっ!」
レインはバランスを崩して倒れ込んだ。
俺がレインの踏み出した右足に向かって足払いをしたからだ。
レインは目の前に巣中すると足元が疎かになる。
「この! よくもやってくれたわね!」
レインは即座に立ち上がり、俺の左側に回り込んだ。
この動き的に次の攻撃は……。
「えっ!!」
レインが放った右足の蹴りを避ける。
確かに強くはなっている……だが、戦い方のクセは何一つ変わってはいない。
「この! この! この!」
右からメイスの振り。
左足の蹴りはフェイク、本命は右足。
これは右ストレート!
俺は必死にレインの攻撃をかわし、受けと防御に集中した。
しかし、それも長くは続かなかった。
『くそっ!!』
メイスを受け止めていた俺の剣が限界を迎え、粉々に砕け散った。
さらに、その瞬間の隙をつかれ、俺の右足は文字通りメイスで粉砕された。
「はぁ……はぁ……」
レインがゆっくりとメイス振りあげる。
剣も無い、足も破壊されて動けない。
……俺もここまでか。
「……して……?」
『……?』
「……どうして……?」
レインの言葉に俺は顔をあげた。
そこには、今にも泣きだしそうな眼をしたレインが居た。
「……どうして! お前がアースと同じ戦い方をしているの!?」
『レイン……?』
「アタシは旅をしている間、ずっとアースと一緒に剣の鍛錬をした! 背中を預け一緒に戦った! アタシはアースの戦い方を良く知っている! だから間違えるわけがない!」
レインも俺と同じ事を思っていたのか。
はは……通りで途中から俺の動きに合わせられてきたのか。
「……あなた……アース……よね……? ……そうだよね……? ……答えてよ! アースゥ!!」
「そうだ」……その一言の言葉ですら、今の俺にはレインに伝えられない。
あの綺麗な瞳から流れる一滴の涙に答えられないこの体を心底憎んだ。
『……なっ何がどうなった? 何処だ……ここは……?』
光が収まり辺りを見わたす。
壁、床、天井は石組で出来ていて、目の前には鉄格子。
……これはどう考えても檻……だよな。
『檻……ああっ! 宿屋の主人が言っていたのは此処の事だったのか!』
という事は、ここはオリバーの家? なのか?
俺は鉄格子に張り付き、格子の隙間から顔を出した。
右を向くと木の扉があり、左を向くと……。
『「あっ……」』
同じく格子の隙間から頭を出した女性と目が合った。
その女性は右目の泣きぼくろに紅色の髪……つまり……。
『レイン!?』
「デュラハン!?」
何で!? どうして、レインがここにいて俺のように檻の中に入っているんだ!?
いや、今はそんな事よりも逃げ出さないと!
俺は握っていた鉄格子を揺らした……次の瞬間。
『おわっ!?』
突然、鉄格子から弾き飛ばされてしまった。
「きゃっ!!」
隣のレインも声をあげている。
俺と同じように鉄格子から飛ばされたようだ。
『一体何が起こったんだ……?』
恐る恐る鉄格子に近づき、鉄の棒を握ってみるが何も起こらない。
『……? 何も起こらないな』
さっきのは気のせい?
いや、そんなわけがないよな……確かに押されるような感じで飛ばされた。
持つくらいは大丈夫なのか? なら、揺らしてみると……。
『っ!』
思った通り弾き飛ばされた。
よくよく鉄格子を見てみると、魔法陣が彫り込まれている事に気が付いた。
『あーなるほど……鉄格子を壊されないようにしているのか』
脱獄防止用にオリバーが作った特製の鉄格子みたいだな。
隣のレインは鉄格子をどうにかしようとしているのか、何回も弾かれて倒れる音がする。
レインでも壊せない鉄格子か……となれば、このままここに居た方が安全だな。
ここがオリバーの家? の檻なら、そのうちオリバーも様子を見に来るだろうし。
そう思い俺は床に腰を下ろした。
『…………ん? レインの奴、静かになったな』
どうやら鉄格子を壊すのを諦めたようだ。
そうそう、そのまま大人しくオリバーが来るのを待って……。
「おりゃあああああああああ!」
レインの雄たけびと同時に、左の壁からドスンという何かを叩く音が聞こえた。
『……え?』
イマノ音ハ一体ナンダロウ?
「――っいける!」
ドコヘデショウ?
「うおおおおおおおおおおおおおおっ!」
レインがまた叫び、今度は何回も叩く音がし始めた。
『………………っ! まさかっ!?』
俺の嫌な予感は的中。
壁の石にヒビが入りはじめ、そのヒビはどんどんと広がって行き――。
「おりゃあッ!!」
レインの気合の入った声が聞こえた瞬間、石の壁が砕け、大穴が空いた。
流石のオリバーも、まさか壁をぶち壊す事は想定外だっただろう。
『マジかよ! メイスで石の壁をぶち破りやがった!!』
「やっと……やっと追い詰めたわよ……」
殺気のオーラを纏ったレインが俺の檻へ入って来た。
あの俺を睨みつける眼……ファルベインでもあんな凶悪な眼はしていなかったぞ!!。
「ふん!」
『おわっ!』
レインがメイスを振り下ろして来た。
俺はとっさにその場から避けると、メイスが床にめり込んでいる。
このパワーがあればそりゃあ壁も崩せるわ。
「っ! はあああっ!」
レインはすぐさま床からメイスを抜き、俺に向かって振りかぶって来る。
『やめろ!! レイン!!』
って、俺の声聞こえてないよな!
くそ! こんな檻の中だと逃げる事も出来ない。
かといってこのままやられるわけにもいかない。
俺は剣を抜き、メイスを弾き飛ばす。
『くっ!』
その瞬間、剣の刃が欠けてしまった。
重い……なんという一撃だ。
オーウェンのバスターソード並みの威力があるんじゃないのか、これ。
こんなのをまともに食らったら俺の体は粉々になってしまうぞ。
「ちっ! ならっ!」
レインは弾かれた勢いを利用して回転し、メイスを大きく振り上げた。
その動きなら見える。
俺は振り下ろされたメイスをかわた……が。
『ぐおっ!?』
かわした瞬間、レインの左フックが俺の顔面に入った。
そして、よろついた所を蹴り飛ばされて床に転がった。
なるほど……威力、動き、俺の知らない約10年の間にレインは間違いなく強くなっている。
修業をしたり修羅場を乗り越えてきたのだろう。
「これで止めだっ!」
だが……。
「――なっ!? あだっ!」
レインはバランスを崩して倒れ込んだ。
俺がレインの踏み出した右足に向かって足払いをしたからだ。
レインは目の前に巣中すると足元が疎かになる。
「この! よくもやってくれたわね!」
レインは即座に立ち上がり、俺の左側に回り込んだ。
この動き的に次の攻撃は……。
「えっ!!」
レインが放った右足の蹴りを避ける。
確かに強くはなっている……だが、戦い方のクセは何一つ変わってはいない。
「この! この! この!」
右からメイスの振り。
左足の蹴りはフェイク、本命は右足。
これは右ストレート!
俺は必死にレインの攻撃をかわし、受けと防御に集中した。
しかし、それも長くは続かなかった。
『くそっ!!』
メイスを受け止めていた俺の剣が限界を迎え、粉々に砕け散った。
さらに、その瞬間の隙をつかれ、俺の右足は文字通りメイスで粉砕された。
「はぁ……はぁ……」
レインがゆっくりとメイス振りあげる。
剣も無い、足も破壊されて動けない。
……俺もここまでか。
「……して……?」
『……?』
「……どうして……?」
レインの言葉に俺は顔をあげた。
そこには、今にも泣きだしそうな眼をしたレインが居た。
「……どうして! お前がアースと同じ戦い方をしているの!?」
『レイン……?』
「アタシは旅をしている間、ずっとアースと一緒に剣の鍛錬をした! 背中を預け一緒に戦った! アタシはアースの戦い方を良く知っている! だから間違えるわけがない!」
レインも俺と同じ事を思っていたのか。
はは……通りで途中から俺の動きに合わせられてきたのか。
「……あなた……アース……よね……? ……そうだよね……? ……答えてよ! アースゥ!!」
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