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第2章 懇願
《中》
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『はい、本田です。』
本田さんは、直ぐに電話に出てくれた。
「あのっ!この前お会いした春日です。」
『ああ……君か……』
私と分かった途端、冷たい声に変った。
「この前の契約の件、まだ間に合いますか?」
『あれか……今日までだったっけ。』
まるで、そんな契約忘れたような、言い草。
「お願いです。契約して頂けませんか?」
『急だな。はっきり言って、今の今まで連絡がなかったんだ。こちらも気持ちが変わってね。』
「そんな……」
もう契約は、駄目って事?
「もう一度だけ……もう一度だけ、会えませんか?」
それでも、私は必死だ。
泰介の命が、かかっているのだ。
「お願いです。もう一度だけでいいんです。」
半分、泣きそうになりながら、本田さんに願った。
「分かった。そこまで言うんだったら。」
今から、会社に来いと言う事だった。
幸い、本田さんの会社は、泰介が入院している病院に近くて助かった。
私は、肩に重い荷物を背負った気で、その会社に向かった。
今度は、逃げる事はできないだろう。
本田さんに求められたら、受けるしかない。
私は、本田さんの会社のビルの前で、目を閉じた。
大丈夫。
本田さんになら、抱かれたって後悔はしない。
後は、自分の気持ち次第だ。
私は、意を決して本田さんに電話をした。
『はい。』
「春日です。今、会社の前に着きました。」
『裏口から入って。エレベーターで10階まで来て。』
「はい。」
私は電話を切ると、ビルの裏口から中に入り、エレベーターで10階に来た。
「やあ。」
エレベーターの前で、本田さんは待っていてくれた。
私が息を飲んで、本田さんの前に立つと、急にキスをしてきた。
そのキスが、とろける様な甘いキスで、私は思わずため息を漏らしてしまった。
「本当に来るとはな。」
そう言うと、本田さんは私の手を掴み、社長室へ連れて行った。
「ここに来たと言う事は、もう覚悟はできているんだろう?」
その言葉の後、私はソファに押し倒された。
「ほ、本田さん!」
急な展開に、付いていけない私は、顔を背けた。
「何だ。また、話に来ただけか。」
本田さんは私から離れると、向かい側のソファに勢いよく座った。
「君と押し問答する気はない。愛人契約を結ぶんだったら、自分で服を脱ぐんだな。」
ため息をつき、足を組む本田さん。
やるかやらないか、それだけなのだ。
私は、決心した。
靴を脱ぎ、上を脱ぎ、スカートを脱ぎ、下着一枚になった。
本田さんが、私の体に釘付けになる。
「契約を結ぶって事か。」
本田さんはスーツの上着を脱ぐと、ネクタイを外した。
「後悔はしないんだな。」
本田さんの手が、私の頬に触れる。
「一つだけ……契約の内容を、追加してもいいですか?」
「何だろう。」
「契約金で……30万、頂きたいんです。」
「契約金!?」
本田さんは、その額に驚いていた。
「お願いです!」
私は下着のまま、その場に土下座した。
「弟が!脳に腫瘍があって!直ぐに手術しなければならないんです!お願いです!お願いです!!」
次の瞬間、私の体はソファに押し倒されていた。
「弟の為か。そんな姑息な理由、嫌いじゃない。」
「姑息だなんて。」
そして唇を、塞がれた。
「んんん……」
本田さんの甘いキスに、いつの間にか感じていた。
「はぁ……」
「キスだけで、感じているのか?」
あのジェントルマンだった本田さんが、攻めてくる。
「まあ、いい。契約金30万払うかは、君の体を試してからにしよう。」
「ええ?」
そしてブラのホックが外され、本田さんに胸を攻められた。
「ああっ!はぁ……ん……」
あの本田さんが、攻める時には大胆になる。
「こっちはどうかな。」
下着の中を触られると、そこはもう蜜があふれ出ていた。
「やぁ……」
「体は、嫌がってないようだよ。」
本田さんは下着を外すと、自分も裸になり、私を見降ろした。
「挿れるよ。」
本田さんと私の体が繋がる。
「あっあっあっ!」
小刻みにくる快感に、もう我慢できなくなる。
「本田さん……本田さん……」
「ああ……」
本田さんも、感じてくれているようだ。
すると本田さんは私を抱き起して、上に座らせた。
「さあ、動いて。」
「ふっ、あっ、ああん……」
あまり動かない私が、快感の波に負けて、大胆に動く。
「ああ、いい。合格だ。」
本田さんから、契約金の許しを貰った。
でも、それだけじゃあ、物足りない。
「本田さんは、私を抱きたいですか?」
「ああ、また抱きたいよ。」
快感の波は、私だけを襲っているのではなく、本田さんにもやってきているようだ。
彼の感じている表情を見ると、切なくなってきた。
「君は?」
「私?」
「僕は君にとって、合格かな。」
「……はぁ……もちろん……」
本田さんは腰に手を当て、私達はもっと深く繋がった。
「僕にもっと、抱かれたいか?」
「はい……」
「言って。ちゃんと……」
「もっと……抱かれたいです……」
本田さんの体が、私の体の一部に思えて、とろけてしまいそうになる。
もしかしたら私達は、体の相性がいいのかもしれない。
「ああ、イクよ。」
「あっ、あっ、あっ!あああん!」
そして二人で、ソファに倒れ込んだ。
茫然とする私に対して、本田さんは直ぐに立ち上がると、洋服を着だした。
私達は恋人ではないのだから、情事が終われば余韻に浸る事もない。
分かっているけれど、なんだか寂しい。
そして本田さんは、起き上がった私の前に、お札の束を置いた。
「約束の30万だ。これで弟さんも、手術を受けられるだろう。」
「ありがとう……ございます。」
私はその30万をバッグの中にあった封筒に入れ、洋服を着た。
「次の機会は、電話で指示する。」
「……はい。」
そう。
私は、この男と愛人契約を結んだ。
この男に求められたら、抱かれる。
そんな契約を。
私は夜中、泰介の元へ戻った。
痙攣は治まっていて、腕には点滴の針が刺さっていた。
「泰介。もう我慢しなくてもいいからね。明日、これで手術してもらうように、先生に言うから。」
私はバッグから取り出した、30万円の束を握りしめた。
眠っている泰介から、返事はない。
私は、布団の上にそっと顔を埋めた。
私を押し倒した本田さんは、とても情熱的な目をしていた。
こんな人に抱かれるなんて。
久々に、胸がドキドキした。
なのに、終わった途端のあの冷ややかな態度。
所詮、気持ち良さそうに喘ぐのも、このお金の為だと思ったんだろうか。
そんな事を考えたら、涙が出てきた。
もう、本田さんの事を考えるのはよそう。
どんなに私が好きになったところで、あの人と付き合える事はないのだから。
次の日の朝。
主治医の先生に、泰介の手術をお願いした。
「よかったね、泰介君。」
山を一つ乗り越え、しかも手術を受けられる事に、主治医の先生はとても喜んでいた。
「ありがとうございます……先生。」
「じゃあ、日取りは早めに取っておくよ。」
「はい。」
主治医の先生はそう言うと、病室を出て行った。
「本当によかったわ。」
私は泰介のベッドサイドに椅子に座った。
「姉ちゃんも有難う。お金、かき集めてくれて。」
「ううん。弟の為だもの。当たり前じゃない。」
私はバッグの中にある封筒を、ちらっと見た。
泰介は、あんなに手術を拒んでいたのに、昨日の発作で、死が目前にあると分かったのか、今日の朝手術の事を話したら、あっさりと承諾してくれた。
本田さんは、直ぐに電話に出てくれた。
「あのっ!この前お会いした春日です。」
『ああ……君か……』
私と分かった途端、冷たい声に変った。
「この前の契約の件、まだ間に合いますか?」
『あれか……今日までだったっけ。』
まるで、そんな契約忘れたような、言い草。
「お願いです。契約して頂けませんか?」
『急だな。はっきり言って、今の今まで連絡がなかったんだ。こちらも気持ちが変わってね。』
「そんな……」
もう契約は、駄目って事?
「もう一度だけ……もう一度だけ、会えませんか?」
それでも、私は必死だ。
泰介の命が、かかっているのだ。
「お願いです。もう一度だけでいいんです。」
半分、泣きそうになりながら、本田さんに願った。
「分かった。そこまで言うんだったら。」
今から、会社に来いと言う事だった。
幸い、本田さんの会社は、泰介が入院している病院に近くて助かった。
私は、肩に重い荷物を背負った気で、その会社に向かった。
今度は、逃げる事はできないだろう。
本田さんに求められたら、受けるしかない。
私は、本田さんの会社のビルの前で、目を閉じた。
大丈夫。
本田さんになら、抱かれたって後悔はしない。
後は、自分の気持ち次第だ。
私は、意を決して本田さんに電話をした。
『はい。』
「春日です。今、会社の前に着きました。」
『裏口から入って。エレベーターで10階まで来て。』
「はい。」
私は電話を切ると、ビルの裏口から中に入り、エレベーターで10階に来た。
「やあ。」
エレベーターの前で、本田さんは待っていてくれた。
私が息を飲んで、本田さんの前に立つと、急にキスをしてきた。
そのキスが、とろける様な甘いキスで、私は思わずため息を漏らしてしまった。
「本当に来るとはな。」
そう言うと、本田さんは私の手を掴み、社長室へ連れて行った。
「ここに来たと言う事は、もう覚悟はできているんだろう?」
その言葉の後、私はソファに押し倒された。
「ほ、本田さん!」
急な展開に、付いていけない私は、顔を背けた。
「何だ。また、話に来ただけか。」
本田さんは私から離れると、向かい側のソファに勢いよく座った。
「君と押し問答する気はない。愛人契約を結ぶんだったら、自分で服を脱ぐんだな。」
ため息をつき、足を組む本田さん。
やるかやらないか、それだけなのだ。
私は、決心した。
靴を脱ぎ、上を脱ぎ、スカートを脱ぎ、下着一枚になった。
本田さんが、私の体に釘付けになる。
「契約を結ぶって事か。」
本田さんはスーツの上着を脱ぐと、ネクタイを外した。
「後悔はしないんだな。」
本田さんの手が、私の頬に触れる。
「一つだけ……契約の内容を、追加してもいいですか?」
「何だろう。」
「契約金で……30万、頂きたいんです。」
「契約金!?」
本田さんは、その額に驚いていた。
「お願いです!」
私は下着のまま、その場に土下座した。
「弟が!脳に腫瘍があって!直ぐに手術しなければならないんです!お願いです!お願いです!!」
次の瞬間、私の体はソファに押し倒されていた。
「弟の為か。そんな姑息な理由、嫌いじゃない。」
「姑息だなんて。」
そして唇を、塞がれた。
「んんん……」
本田さんの甘いキスに、いつの間にか感じていた。
「はぁ……」
「キスだけで、感じているのか?」
あのジェントルマンだった本田さんが、攻めてくる。
「まあ、いい。契約金30万払うかは、君の体を試してからにしよう。」
「ええ?」
そしてブラのホックが外され、本田さんに胸を攻められた。
「ああっ!はぁ……ん……」
あの本田さんが、攻める時には大胆になる。
「こっちはどうかな。」
下着の中を触られると、そこはもう蜜があふれ出ていた。
「やぁ……」
「体は、嫌がってないようだよ。」
本田さんは下着を外すと、自分も裸になり、私を見降ろした。
「挿れるよ。」
本田さんと私の体が繋がる。
「あっあっあっ!」
小刻みにくる快感に、もう我慢できなくなる。
「本田さん……本田さん……」
「ああ……」
本田さんも、感じてくれているようだ。
すると本田さんは私を抱き起して、上に座らせた。
「さあ、動いて。」
「ふっ、あっ、ああん……」
あまり動かない私が、快感の波に負けて、大胆に動く。
「ああ、いい。合格だ。」
本田さんから、契約金の許しを貰った。
でも、それだけじゃあ、物足りない。
「本田さんは、私を抱きたいですか?」
「ああ、また抱きたいよ。」
快感の波は、私だけを襲っているのではなく、本田さんにもやってきているようだ。
彼の感じている表情を見ると、切なくなってきた。
「君は?」
「私?」
「僕は君にとって、合格かな。」
「……はぁ……もちろん……」
本田さんは腰に手を当て、私達はもっと深く繋がった。
「僕にもっと、抱かれたいか?」
「はい……」
「言って。ちゃんと……」
「もっと……抱かれたいです……」
本田さんの体が、私の体の一部に思えて、とろけてしまいそうになる。
もしかしたら私達は、体の相性がいいのかもしれない。
「ああ、イクよ。」
「あっ、あっ、あっ!あああん!」
そして二人で、ソファに倒れ込んだ。
茫然とする私に対して、本田さんは直ぐに立ち上がると、洋服を着だした。
私達は恋人ではないのだから、情事が終われば余韻に浸る事もない。
分かっているけれど、なんだか寂しい。
そして本田さんは、起き上がった私の前に、お札の束を置いた。
「約束の30万だ。これで弟さんも、手術を受けられるだろう。」
「ありがとう……ございます。」
私はその30万をバッグの中にあった封筒に入れ、洋服を着た。
「次の機会は、電話で指示する。」
「……はい。」
そう。
私は、この男と愛人契約を結んだ。
この男に求められたら、抱かれる。
そんな契約を。
私は夜中、泰介の元へ戻った。
痙攣は治まっていて、腕には点滴の針が刺さっていた。
「泰介。もう我慢しなくてもいいからね。明日、これで手術してもらうように、先生に言うから。」
私はバッグから取り出した、30万円の束を握りしめた。
眠っている泰介から、返事はない。
私は、布団の上にそっと顔を埋めた。
私を押し倒した本田さんは、とても情熱的な目をしていた。
こんな人に抱かれるなんて。
久々に、胸がドキドキした。
なのに、終わった途端のあの冷ややかな態度。
所詮、気持ち良さそうに喘ぐのも、このお金の為だと思ったんだろうか。
そんな事を考えたら、涙が出てきた。
もう、本田さんの事を考えるのはよそう。
どんなに私が好きになったところで、あの人と付き合える事はないのだから。
次の日の朝。
主治医の先生に、泰介の手術をお願いした。
「よかったね、泰介君。」
山を一つ乗り越え、しかも手術を受けられる事に、主治医の先生はとても喜んでいた。
「ありがとうございます……先生。」
「じゃあ、日取りは早めに取っておくよ。」
「はい。」
主治医の先生はそう言うと、病室を出て行った。
「本当によかったわ。」
私は泰介のベッドサイドに椅子に座った。
「姉ちゃんも有難う。お金、かき集めてくれて。」
「ううん。弟の為だもの。当たり前じゃない。」
私はバッグの中にある封筒を、ちらっと見た。
泰介は、あんなに手術を拒んでいたのに、昨日の発作で、死が目前にあると分かったのか、今日の朝手術の事を話したら、あっさりと承諾してくれた。
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