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第5章 出会うのは
①
社長相手にドキドキすると感じた数日間は、恥ずかしくて顔を見れなかった。
一度寝たから?
それとも、ミスをフォローしてくれたから?
知っているのは、社長の側にいたいという、恋心だけだ。
そして、その日の午後。
私の心を落ち込ませる出来事があった。
お昼休憩の時間、皆で何気なくニュースを見ていた。
その時だ。
有名なモデルの、熱愛が飛び込んできた。
そのお相手に指名されたのが、某有名デザイナーのT氏。
「これって、社長の事じゃないですか?」
誰かが、ポロッとこぼした。
「えっ、まさか。このモデル、超美人で有名だよ?」
「だって、聞けば聞く程、社長の事言ってませんか?」
それは、私も感じた。
まさか、彼女いたの?
次第に、自分がしでかしてしまった事の重大さに気づく。
なんて事してしまったんだろう。
そんな時、社長がお昼から戻ってきた。
「社長、ニュースに出てますよ。」
誰かがよせばいいのに、余計な事を言った。
「ああ……」
社長は、テレビをチラッと見て、自分のデスクに座った。
「それ、俺じゃないから。」
私達は、隣にいる人と目を合わせた。
「でも、これって明らかに社長の事を……」
「そいつ、ただの同級生だし。」
ただの同級生って……
社長の顔に、テレビのカラーが映る。
美人モデルと噂になるような人。
私には似合っていない。
奥歯を噛み締めた。
短い間の恋だったな。
私は小さくため息をついて、大きく鼻をすすった。
「今度の合コン、あったら誘って。」
同僚の子にそう言ったのは、次の日だった。
不思議と、泣けなかった。
短かったせいか、夢だったと思えば、納得できたから。
いつまでも、後ろを見てるだけじゃダメだ。
前を向かなきゃ。
そんな私に気を遣ってくれたのか、同僚の子が合コンに誘ってくれたのは、三日後だった。
「東村さん、彼氏欲しいんですか?」
私はわざと笑った。
「まあね。」
唇を直す私の顔は、同僚の子にどう映ったのだろう。
きっと、失恋を新しい恋で必死に打ち消そうとしているような、そんな顔に見えたかもしれない。
仕事も終わって、同僚の子と合コンの会場となるお店に行った。
お洒落なレストランで、雰囲気もいい。
こんな素敵な場所なら、相手も素敵な人だろう。
一度寝たから?
それとも、ミスをフォローしてくれたから?
知っているのは、社長の側にいたいという、恋心だけだ。
そして、その日の午後。
私の心を落ち込ませる出来事があった。
お昼休憩の時間、皆で何気なくニュースを見ていた。
その時だ。
有名なモデルの、熱愛が飛び込んできた。
そのお相手に指名されたのが、某有名デザイナーのT氏。
「これって、社長の事じゃないですか?」
誰かが、ポロッとこぼした。
「えっ、まさか。このモデル、超美人で有名だよ?」
「だって、聞けば聞く程、社長の事言ってませんか?」
それは、私も感じた。
まさか、彼女いたの?
次第に、自分がしでかしてしまった事の重大さに気づく。
なんて事してしまったんだろう。
そんな時、社長がお昼から戻ってきた。
「社長、ニュースに出てますよ。」
誰かがよせばいいのに、余計な事を言った。
「ああ……」
社長は、テレビをチラッと見て、自分のデスクに座った。
「それ、俺じゃないから。」
私達は、隣にいる人と目を合わせた。
「でも、これって明らかに社長の事を……」
「そいつ、ただの同級生だし。」
ただの同級生って……
社長の顔に、テレビのカラーが映る。
美人モデルと噂になるような人。
私には似合っていない。
奥歯を噛み締めた。
短い間の恋だったな。
私は小さくため息をついて、大きく鼻をすすった。
「今度の合コン、あったら誘って。」
同僚の子にそう言ったのは、次の日だった。
不思議と、泣けなかった。
短かったせいか、夢だったと思えば、納得できたから。
いつまでも、後ろを見てるだけじゃダメだ。
前を向かなきゃ。
そんな私に気を遣ってくれたのか、同僚の子が合コンに誘ってくれたのは、三日後だった。
「東村さん、彼氏欲しいんですか?」
私はわざと笑った。
「まあね。」
唇を直す私の顔は、同僚の子にどう映ったのだろう。
きっと、失恋を新しい恋で必死に打ち消そうとしているような、そんな顔に見えたかもしれない。
仕事も終わって、同僚の子と合コンの会場となるお店に行った。
お洒落なレストランで、雰囲気もいい。
こんな素敵な場所なら、相手も素敵な人だろう。
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