ULTIMATE〜season35(2183)CONNECT 最愛の君と

極秘天湾国内調査派遣 (ガルシア島 連続爆破事件)

ULTIMATE〜CONNECT 最愛の君と 第3話

主要登場人物一覧
喜多将吉(25)…9代目主人公 警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 隊士長
来島美乃(24)…ガルシア島住民
来島琉季弥(22)…ガルシア合同基地 売店販売員
小野村雄大(51)…警衛庁航空科 航空機動隊長 1等隊尉
窪塚遥也(25)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 隊士長
宮沖翔平(35)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班長 士官長
仲原賢都(42)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班 小隊長 2等士官
眞木淳(25)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 1等隊士
湊都孝輔(23)…警衛庁航空科 航空機動隊長補佐役3等隊尉
登梨昌磨(23)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 1等隊士
廣島陵斗(22)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 1等隊士
倉持英仁(43)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班 操縦要員 機長 士官長
松前幸弥(33)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班 操縦要員 副操縦士 2等士官
岡部智昭(53)…警衛庁航空科長 将補
相模恭介(59)…警衛庁ガルシア合同基地司令 2等幹士
藤浦恭介(22)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 1等隊士
原口皓太(21)…警衛庁航空科 航空機動隊 第1陸上要員班所属 2等隊士
森木翔哉(30)…警衛庁ガルシア合同基地 部隊統括官 1等隊尉
清田幸隆(38)…警衛庁ガルシア合同基地 地区警務隊 隊長 3等隊尉
千景将(28)…警衛庁ガルシア合同基地 地区警務隊 管理官 1等士官
北倉勇斗(30)…警衛庁運用科 部隊統括幕僚 ガルシア基地 派遣統括員 1等隊尉
上倉翔汰(28)…警衛庁運用科 部隊統括幕僚 2等隊尉
沖矢蒼真(46)…警衛庁運用科 部隊統括幕僚長 3等将士
熊谷紀陽(50)…警衛庁11代目 幕僚総監 

階級
隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監
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「まじで言ってんすか？」
「頼むよ。な？」
売店の締め作業をしながら琉季弥は店長からあるお願いをされていた。
「その、天湾？にある和食料理屋すか？なんで俺がそこに行くんすか？」
「ほら、調理師免許持ってんじゃん。それ言ったら是非来て欲しいって言うもんだからさー。」
「つかその和食料理屋の人とどういう関係すか？」
「俺も元々そこの店にいたんだよ。」
「なるほど。元従業員ってことすか？」
「まぁそうだな。うん」
「へぇー。俺以外にも調理師免許持ってる奴いるっしょ？身近に」
「いねーよ。いない。」
「釈放されて拾ってくれたの店長ですし、店長のお願いなら行きますけど」
「ほんとに？やった」
「でもあれっすよ？その、嫌になったらやめますよ？」
「そりゃあもちろん。そんなブラック企業じゃねーし。そこは」
「わかりましたよ」
そう言うと琉季弥は軽くため息を吐くとそのまま作業を再開させた。
翌朝
スーツケースをひきながら基地前に喜多らがやってくると倉持はすぐに基地前に向かって走り出した。
「あ、倉持さんじゃないすか」
窪塚が言うと倉持は軽く手を上げた。
「準備は出来たんか？」
「見ての通り」
眞木が言うと倉持は軽く頷いた。
「そのままこっちに来てくれ」
その頃
松前は相模と最後の打ち合わせをしていた。
「今回使う航空機は民間機に寄せたデザインの航空機です。紛争地域での民間輸送の援助や邦人輸送を実施する時に使う航空機です。外見は民間航空機に限りなく寄せております。機体のデザインは全日空のデザインです。またダミーのため数人の警衛官をダミー要員として機内にて待機させてます。」
「よく持ってこれたな」
「倉持さんが航空科本隊に掛け合ってくれて。全日空と協定結んでるんです。航空科は。」
「協定？」
「航空機に関する技術などは民間の方が上だったりするんで、民間に手助けして貰えたらすごい戦力になったりするんですよ。」
「民間か。」
「官民協力ってやつですよ」
「秘密厳守なのは大丈夫か？」
「はい。中学生の職場体験での使用目的にしております。」
「そうか。確か今日だったか？職場体験で来るのは」
「はい。2機持ってきましたので1機は天湾に向かう機でもう1機は職場体験用として用意してあります。」
「わかった。安全運転で頼むな」
「はい。空港に到着次第、連絡を入れる方向でよろしいですか？」
「うん。それで」
「わかりました」
そう言うと松前はそのばで軽く頭を下げた。
その頃、基地前には続々と天湾派遣に向けた航空科隊員が集結していた。
「じゃあ行ってくるわ」
そう言い喜多が歩こうとした時だった、美乃は喜多のスーツの裾を掴んだ。
「どうした？」
喜多が聞くと美乃は軽く口を開けた。
「寂しい、の」
美乃が言うと喜多は軽く微笑みながら美乃に目線を合わせた。
「俺は大丈夫だ。死んだりなんてしない。なんかあったら何時でも連絡できるから。今はスマホ社会だからな」
「でも、」
「じゃあわかった。俺が無事に帰ってきたら結婚しよ。」
「え？」
「実は俺、もう指輪買ってるだよな。でもその時期っていうか、そういうのわかんなくて。だから俺が無事に帰ってきたら結婚して欲しい。俺、美乃の事一生かけて守りたいんだ。」
そう言うと喜多は静かに美乃にキスをした。
「絶対だよ、」
そう言うと美乃は喜多の裾をさっきよりも少し強く掴んだ。
「任せろ。寂しい時はこれを手に握っといてくれ」
喜多は美乃に自分の写真を渡した。
「入隊式の時の写真なんよ。これ笑 プリントアウトしてくれるんだけど、懐かしいのが出てきたからさ。これあげるよ笑」
「ありがと………」
美乃が言うと喜多は美乃の頭を軽く叩くとそのまま基地の中に足を踏み入れた。
喜多が基地の中に入ったのを見届け美乃が立ち去ろうとした時だった、前からやってきた清田と千景の言葉が耳に入ってきた。
「聞いたか？極秘派遣の話。」
清田に言われ千景は軽く頷いた。
「今の司令。軍隊よりも軍隊思考の人ですからね。ま、あの人ならそう命じてもおかしくは無いなって思いました」
千景が言うと清田は軽く笑った。
「極秘ってことはやっぱりあれなんかな？バレたら殺される的な」
「有り得そうですね。だってやってる事領土侵犯と同じでしょ？違法行為でしょ」
「なんせ天湾だろ？反日思考強めのキチガイ集団だろ？それに今、政権巡りで兄弟、仲悪いって聞くしな。」
「確かに、今結構荒れてますもんね。天湾」
「あたおかなんじゃねーか？あの司令」
そう言いながら清田と千景は基地の中に入っていった。
「天湾、」
美乃はそう呟くと基地に目線を戻した。
午前8時
喜多らを乗せた航空機はゆっくりと離陸した。
「バレたら死ぬってまじ？」
離陸してからしばらく経った頃、眞木は横にいた窪塚に小声で聞いた。
「あーだって普通に考えたら領土侵犯だからな。警衛隊ってバレたらやべーだろ。だから俺ら自前のスーツなんじゃねーのか？」
「まじかよ。何いきなり生死の境に立たせてくれちゃってんだよ。」
眞木が言うと小野村と宮沖が眞木の方を見ながら何かを話し始めた。
「確かにやばいですよね。これってバレたらどうなるんですか？」
宮沖が聞くと小野村は軽く首をひねった。
「わかんねーけど、どーなんだろ。」
小野村が言うと仲原がある記事を見せてきた。
「これ、どっかの国が諜報かなんかで極秘派遣された時にバレて戦争になったって記事見つけましたよ。」
「戦争？そんなのやべーじゃん。」
宮沖が言うと仲原はスマホをポケットにしまいながら言った。
「とりあえず、この示されたところまで何人かに分けて行動するか。空港を突破すれば第1関門クリアって感じだろ」
小野村が言うと仲原と宮沖は軽く頷いた。