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入社して3年目。大卒後メガバンクで勤務した後にクロッソンに入社した。翔子は1年先輩である。いろいろなプロジェクトで何度か顔を会せてはいたが、初めてコンビを組んだのは29才の時。翔子は33才。
華やかな美貌の持ち主だが、スキのない立ち居振る舞いに異性としてあまり興味は持てなかった。
仕事では時々鋭い発言をし、物おじしない態度は、ザ・外資という感じでどこか張りつめた印象だ。顧客に見せる計算されたような笑顔も苦手だった。
現会長である父が20代で創業した会社は高度成長の波に乗り、オイルショックを踏ん張り、金銭的に恵まれていた洋介は、小学校から私立で伸び伸びと育ち、友人も似たような環境の者ばかりだ。
「女性は可愛げだよな。こう、守ってあげたくなるような子がいいよ」
夫唱婦随の両親がロールモデルになる。結婚するならきっとそういうタイプだろうな、と思っていた。それが、
「あら、翔子ちゃんじゃない?」
クライアントとの打ち合わせが終わり、社に戻ろうと改札を抜けたところだった。
「あっ、朱美ちゃん。えっ、どうしたの」
「仕事モードの翔子ちゃん、かっこいいわぁ」
ハグをしてじっくり顔を見つめられ、翔子がはにかんだように笑った。
えっ?可愛すぎないか?
「もう、最近ちっとも顔を見せないじゃない。遊びに来なさい!」
「うん、わかった。近いうちに行くわ。朱美ちゃんの手料理食べたい!」
「うん、もう、可愛いんだからぁ。腕によりをかけるわよぉ」
バリッバリのおっさんからオネエ言葉がぽんぽん吐かれる。洋介は額の髪をかきあげた。翔子とオネエが結びつかない。
手を振って別れ、「ごめんなさい。お待たせしちゃって」振り返った笑顔に洋介の心臓は跳ね上がる。初めて見た、蕩けるような笑顔。オネエに見せていた笑顔のなごりなのだろう。自分用のではないのはわかっている。が、得した気分だった。
「ずいぶん親しそうでしたね」
「ええ、小さい頃から可愛がってもらってるの。親戚のお姉さん?みたいなものかしら」
思い出したように翔子の顔がまたほころぶ。
「山東さん、時々でいいので、僕にもその笑顔見せてくれませんか?」
思わずついてでた言葉に、翔子がぽかんとしている。その顔もたまらない。手を伸ばしたくてむずむずする。
「そんなに、笑顔がちがうかしら?ちゃんと笑っているつもりだったのに」翔子は腕を組みながら考えている。
「ふだんの笑顔はおかしいのかしら。ねえ、ビジネスマンとしておかしいのかしら」
真顔で問うてくる。朱美オネエはすごい。口調までくだけてきているぞ。洋介はたじたじとなる。いや、可愛すぎて。誰にも見せたくない。
「いや、全然。ちょっと固い気もしますが、お客様の前ではいいんじゃないのでしょうか」
「なるほど、社内では朱美さんに見せるような笑顔がいいってこと?でも、朱美さんだからそうなるのであって。わたしの社内の顔つきって、問題があるのかしら。誰も指摘してくれなくて。同僚として指摘してもらえると助かるわ」
「いえ、そうではなくて」
なんて言えばいいんだ。プライベートで見せる笑顔が見たいだけって、これってどうしたらいいんだ。
「なら、問題ないですね」
そこで電車がきて二人で乗り込み、空いてる席に腰かけた。タブレットを開き、メールを確認している。
急ぎの案件はないわね、といってこちらに微笑んだ顔は、いつもの会社の顔だった。
洋介はがっかりした。何かをつかまえそこなったような気分だった。
プロジェクトは無事終了し、次のプロジェクトまでわずかに空いた週末に友人と横須賀の海でウインドサーフィンを楽しんだ。真夏の太陽に焼かれ、青い海原と格闘していると心地よい疲労感に襲われる。自分も会社では見せない顔で笑っているんだろうな、と一人ニヤニヤする。
あれから翔子の表情を読むのがクセになっている。そうした目で見ると、不思議なことに心情がよくわかるようになった。
喜んでいるとか、怒っているとか、ほんの数ミリの動きに託された感情は自分にしかわからない。特別感があって優越感にひたれる。朱美に見せた笑顔はまだ見せてくれていないが、距離は詰まってきたと思う。これだけ表情を読んでいれば、彼女を陰ひなたでサポートできるのだ。
それは信頼に変ってくる。愛情でなさそうなのが残念なのだが。
「洋介の会社の気になる娘とは、あれからどうなの?」
友人の小山田が肌にはりついた砂を払いのけながらいった。陽が傾き始めている。
「進展なし」ビーチチェアにかけ、ハイネケンを飲む。
「同じ会社だと口説くに口説けないよな」
「デートにも誘えない」
「マジか。まあ、実際洋介は口説くの下手だものな」
「えっ?俺って下手なの?」
「だって、女性が勝手に寄ってくるから、あんまり口説いたことないだろう」
言われてみればそうかもしれない。自分から誘うにしても、触れなば落ちなん状態、いわば入れ食い状態だった。
「横須賀のさ、『どぶ板通り』にいい店があるって聞いたんだ。今日行こうぜ。そこのウエイトレスが抜群にダンスがうまくてセクシーなんだと」
小山田が舌なめずりする。ワンちゃん狙いか。洋介はやれやれと頭を振った。結婚するなら今の彼女。学歴も育ちもつり合いがとれ申し分ないが、抱きたい女はまた別だ。
本人いわく、浮気は芸術ということらしい。感動し、心と身体が震え、刺激的で何かが生まれる。女性という芸術は、人生になくてはならない潤いをもたらす、とのことだ。
「この店さ。毎回いるわけじゃないが、第二土曜日は必ずいるらしい」
ニスで磨きこまれたオーク材の扉を開けると、アメリカのポップミュージックが耳をつんざいた。半分以上が外国人だ。米兵もかなりいる。片手にビールジョッキ、もう片方は女性の腰。カップルはだいたいそんな感じだ。
壁には60年代の写真やブリキが飾られている。ヒッピーファッション風の店内の奧にはダーツ、ビリヤード台があり、数人が夢中で興じていた。ちょっとしたスペースはダンスフロアなのだろう。
時間にして20時頃。エキゾチックな商店街とショッピングに夢中になり、こんな時間になってしまった。あらかた席はうまっていたため、フロア中央のスクエア型のカウンターに座ることにした。
棚にはグラスが吊り下げられ、デンファレの花が花瓶に飾られていた。カクテルに使うのだろう。傷のひとつひとつにエピソードがあるようなカウンターはニスか手垢かオイルなのか、独特の手触りがあった。
「バドワイザーふたつ」
小山田の注文に、カウンターの女性が振り向いた。目の覚めるようなブルーのアイシャドウに真っ赤に塗られた唇。性別不肖。いらっしゃいといって、注文票に書き込み、冷蔵庫から取り出したバドワイザーとグラスをカウンターに置いた。
「はい、バドふたつぅ」
しゃがれた声に既視感をおぼえる。
乾杯をして再び店内に目をやれば、先ほどからデニムのショートパンツをはき、ヘソが見えるピンクのチューブトップにデニムのジャケットを羽織っている女性が目についた。長い脚で歩くたびにポニーテールの髪が揺れる。厨房担当なのか、くるくると料理を運び、常連がとばす冗談にはじけるように笑っている。
「あれだな」
小山田が露骨に視線をやって口元をゆるめる。
「たぶん、そうだろう」
「プロポーションが抜群じゃないか。こう、適度に肉がついて開放的で、落としたら楽しい一夜が待ってるぞ」
「ライバルが多そうだぞ」
「俺たちも何か頼もう。あの娘が持ってきてくれるはずだ」
ハンバーガーを頼みしばらくすると、両手に皿を持ち、ニッコリ微笑む彼女がやってきた。
「お待たせしました!」
目が合い、既視感をまた覚える。それにこの声。
「えっ?」
驚きに目が見開かれ、洋介もあんぐり口を開けた。周囲の喧騒が音を引いて消えていく。ファッションや表情が変わっても、自分にはわかる。いつも見つめているのだから。
華やかな美貌の持ち主だが、スキのない立ち居振る舞いに異性としてあまり興味は持てなかった。
仕事では時々鋭い発言をし、物おじしない態度は、ザ・外資という感じでどこか張りつめた印象だ。顧客に見せる計算されたような笑顔も苦手だった。
現会長である父が20代で創業した会社は高度成長の波に乗り、オイルショックを踏ん張り、金銭的に恵まれていた洋介は、小学校から私立で伸び伸びと育ち、友人も似たような環境の者ばかりだ。
「女性は可愛げだよな。こう、守ってあげたくなるような子がいいよ」
夫唱婦随の両親がロールモデルになる。結婚するならきっとそういうタイプだろうな、と思っていた。それが、
「あら、翔子ちゃんじゃない?」
クライアントとの打ち合わせが終わり、社に戻ろうと改札を抜けたところだった。
「あっ、朱美ちゃん。えっ、どうしたの」
「仕事モードの翔子ちゃん、かっこいいわぁ」
ハグをしてじっくり顔を見つめられ、翔子がはにかんだように笑った。
えっ?可愛すぎないか?
「もう、最近ちっとも顔を見せないじゃない。遊びに来なさい!」
「うん、わかった。近いうちに行くわ。朱美ちゃんの手料理食べたい!」
「うん、もう、可愛いんだからぁ。腕によりをかけるわよぉ」
バリッバリのおっさんからオネエ言葉がぽんぽん吐かれる。洋介は額の髪をかきあげた。翔子とオネエが結びつかない。
手を振って別れ、「ごめんなさい。お待たせしちゃって」振り返った笑顔に洋介の心臓は跳ね上がる。初めて見た、蕩けるような笑顔。オネエに見せていた笑顔のなごりなのだろう。自分用のではないのはわかっている。が、得した気分だった。
「ずいぶん親しそうでしたね」
「ええ、小さい頃から可愛がってもらってるの。親戚のお姉さん?みたいなものかしら」
思い出したように翔子の顔がまたほころぶ。
「山東さん、時々でいいので、僕にもその笑顔見せてくれませんか?」
思わずついてでた言葉に、翔子がぽかんとしている。その顔もたまらない。手を伸ばしたくてむずむずする。
「そんなに、笑顔がちがうかしら?ちゃんと笑っているつもりだったのに」翔子は腕を組みながら考えている。
「ふだんの笑顔はおかしいのかしら。ねえ、ビジネスマンとしておかしいのかしら」
真顔で問うてくる。朱美オネエはすごい。口調までくだけてきているぞ。洋介はたじたじとなる。いや、可愛すぎて。誰にも見せたくない。
「いや、全然。ちょっと固い気もしますが、お客様の前ではいいんじゃないのでしょうか」
「なるほど、社内では朱美さんに見せるような笑顔がいいってこと?でも、朱美さんだからそうなるのであって。わたしの社内の顔つきって、問題があるのかしら。誰も指摘してくれなくて。同僚として指摘してもらえると助かるわ」
「いえ、そうではなくて」
なんて言えばいいんだ。プライベートで見せる笑顔が見たいだけって、これってどうしたらいいんだ。
「なら、問題ないですね」
そこで電車がきて二人で乗り込み、空いてる席に腰かけた。タブレットを開き、メールを確認している。
急ぎの案件はないわね、といってこちらに微笑んだ顔は、いつもの会社の顔だった。
洋介はがっかりした。何かをつかまえそこなったような気分だった。
プロジェクトは無事終了し、次のプロジェクトまでわずかに空いた週末に友人と横須賀の海でウインドサーフィンを楽しんだ。真夏の太陽に焼かれ、青い海原と格闘していると心地よい疲労感に襲われる。自分も会社では見せない顔で笑っているんだろうな、と一人ニヤニヤする。
あれから翔子の表情を読むのがクセになっている。そうした目で見ると、不思議なことに心情がよくわかるようになった。
喜んでいるとか、怒っているとか、ほんの数ミリの動きに託された感情は自分にしかわからない。特別感があって優越感にひたれる。朱美に見せた笑顔はまだ見せてくれていないが、距離は詰まってきたと思う。これだけ表情を読んでいれば、彼女を陰ひなたでサポートできるのだ。
それは信頼に変ってくる。愛情でなさそうなのが残念なのだが。
「洋介の会社の気になる娘とは、あれからどうなの?」
友人の小山田が肌にはりついた砂を払いのけながらいった。陽が傾き始めている。
「進展なし」ビーチチェアにかけ、ハイネケンを飲む。
「同じ会社だと口説くに口説けないよな」
「デートにも誘えない」
「マジか。まあ、実際洋介は口説くの下手だものな」
「えっ?俺って下手なの?」
「だって、女性が勝手に寄ってくるから、あんまり口説いたことないだろう」
言われてみればそうかもしれない。自分から誘うにしても、触れなば落ちなん状態、いわば入れ食い状態だった。
「横須賀のさ、『どぶ板通り』にいい店があるって聞いたんだ。今日行こうぜ。そこのウエイトレスが抜群にダンスがうまくてセクシーなんだと」
小山田が舌なめずりする。ワンちゃん狙いか。洋介はやれやれと頭を振った。結婚するなら今の彼女。学歴も育ちもつり合いがとれ申し分ないが、抱きたい女はまた別だ。
本人いわく、浮気は芸術ということらしい。感動し、心と身体が震え、刺激的で何かが生まれる。女性という芸術は、人生になくてはならない潤いをもたらす、とのことだ。
「この店さ。毎回いるわけじゃないが、第二土曜日は必ずいるらしい」
ニスで磨きこまれたオーク材の扉を開けると、アメリカのポップミュージックが耳をつんざいた。半分以上が外国人だ。米兵もかなりいる。片手にビールジョッキ、もう片方は女性の腰。カップルはだいたいそんな感じだ。
壁には60年代の写真やブリキが飾られている。ヒッピーファッション風の店内の奧にはダーツ、ビリヤード台があり、数人が夢中で興じていた。ちょっとしたスペースはダンスフロアなのだろう。
時間にして20時頃。エキゾチックな商店街とショッピングに夢中になり、こんな時間になってしまった。あらかた席はうまっていたため、フロア中央のスクエア型のカウンターに座ることにした。
棚にはグラスが吊り下げられ、デンファレの花が花瓶に飾られていた。カクテルに使うのだろう。傷のひとつひとつにエピソードがあるようなカウンターはニスか手垢かオイルなのか、独特の手触りがあった。
「バドワイザーふたつ」
小山田の注文に、カウンターの女性が振り向いた。目の覚めるようなブルーのアイシャドウに真っ赤に塗られた唇。性別不肖。いらっしゃいといって、注文票に書き込み、冷蔵庫から取り出したバドワイザーとグラスをカウンターに置いた。
「はい、バドふたつぅ」
しゃがれた声に既視感をおぼえる。
乾杯をして再び店内に目をやれば、先ほどからデニムのショートパンツをはき、ヘソが見えるピンクのチューブトップにデニムのジャケットを羽織っている女性が目についた。長い脚で歩くたびにポニーテールの髪が揺れる。厨房担当なのか、くるくると料理を運び、常連がとばす冗談にはじけるように笑っている。
「あれだな」
小山田が露骨に視線をやって口元をゆるめる。
「たぶん、そうだろう」
「プロポーションが抜群じゃないか。こう、適度に肉がついて開放的で、落としたら楽しい一夜が待ってるぞ」
「ライバルが多そうだぞ」
「俺たちも何か頼もう。あの娘が持ってきてくれるはずだ」
ハンバーガーを頼みしばらくすると、両手に皿を持ち、ニッコリ微笑む彼女がやってきた。
「お待たせしました!」
目が合い、既視感をまた覚える。それにこの声。
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