偽りの姿 ===騎士は月光の下で乙女を求める

夢のままで

文字の大きさ
25 / 37

25 王城にて

しおりを挟む
ニースとカールを見送ると私はダレンさんに顔を向けた。
騎士の専属従者用の部屋を使わなければいけないようだが何も知らない私でいいのだろうか?


心配な顔でダレンさんを見つめたせいかダレンさんが眉を八の字にして話し出した。


「イーグル、急な事ですまなかった。どうも、城門を守っていた衛兵の様子が気になってな。悪いが何も無いことを確認出来るまで俺の側にいて欲しい。」


ダレンさんは、私を心配してくれてたんですね。
私もあの衛兵の様子は気になってましたけど、専属従者用の部屋にまで住まわせる必要があるのだろうから?


しかし、ダレンさんの判断に否を言えるはずもなく
「すみません。宜しくお願いします。」
と言うだけにとどめた。


「でも、ダレンさん。
私はまだ従者の仕事も覚えていません。どう、お役にたてたらよいのか...」


「うむ、それは大丈夫だ。ニースは相部屋にいるが寝室が相部屋なだけで 朝起きれば専属従者用の部屋にくる。イーグルにも仕事を教えながら手伝ってもらう事になるだろう。」


それなら、大丈夫だと私も安心した。


「はい!では宜しくおねがいします。」


ダレンさんも安心したようで
頷くと騎士の部屋に入っていった。私も騎士専属従者用の部屋に入り荷物を片付けに入った。



荷物の片付けが終わった頃ニースとカールが私の所にやって来た。


「ニースさんすみません。ダレンさんに心配をかけてしまって私が専属従者用の部屋を使わせて頂くことになってしまいました。安全が確認出来たら直ぐに変わるので、ごめんなさい。」


しょぼーんとした私にニースは明るく言ってくれた。


「ダレンさんがそこまでする事にはおどろいたけど、俺も心配だったから全く構わないよ。久しぶりにカールと相部屋だから楽しもうと思ってる。だから気にしないで」


うぅ、本当にニースさんはいい人だぁ!
抱きついて感謝を伝えたい!
でも、恥ずかしくて出来ない!


モジモジしてたらニースがジーと見つめてくる。
何だろうと目を合わせるとパッと反らされた。
???なんで?


「おいおい、何モジモジしてんだよ!気色ワリーな💢」


カールの言い様にカチンとくる。ムスッとした顔をすると
ニースがまあまあと取りなしてきた。
ムスッとした顔を上げるとニコッと微笑まれ私はもうムスッとしていられなくなった。ニールっていい人だ!


カールはなんだか面白くなさそうにソッポを向いてしまっている。なんなのカール態度悪い!もうカールはほっとこう。良くわからないから絡むとこっちもイライラしちゃうし絡まないのが一番だね。


「ねえ、ニース分かるなら教えて欲しいんだけど、城門の衛兵の態度可笑しかったよね?何故かな?」


カールを見ていたニースは私の顔をチラッとみてから少し考える素振りをして言った。


「僕も一緒に居た皆も不思議なんだ。いくらイーグルが可愛いくてもあそこまでの態度になるものか...」


「ん?それどういうこと?」


また分かんない話しになった。


「いやー、だからね通行証には名前と性別が書いてあるだろ?あの衛兵、性別が男であってるかイーグルの顔や身体を確認していたんだと思う。出来たら確証を持つために股を確認したかったんじゃないかと思って」


私は、空いた口が塞がらなかった。物凄く間抜けな顔していたと思う。


カールとニースに爆笑され慰められて食堂に向かった。
なんて事、男にしか見えないはずって思ってたのに酷いよ。シクシク...


そうだ、男らしいダレンさんを見習って笑わす微笑まず無駄話をしないようにすればいいのかも。
よし、そうしよう!
私は今後の男らしさの設定を決めた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

そう言うと思ってた

mios
恋愛
公爵令息のアランは馬鹿ではない。ちゃんとわかっていた。自分が夢中になっているアナスタシアが自分をそれほど好きでないことも、自分の婚約者であるカリナが自分を愛していることも。 ※いつものように視点がバラバラします。

追放された悪役令嬢は辺境にて隠し子を養育する

3ツ月 葵(ミツヅキ アオイ)
恋愛
 婚約者である王太子からの突然の断罪!  それは自分の婚約者を奪おうとする義妹に嫉妬してイジメをしていたエステルを糾弾するものだった。  しかしこれは義妹に仕組まれた罠であったのだ。  味方のいないエステルは理不尽にも王城の敷地の端にある粗末な離れへと幽閉される。 「あぁ……。私は一生涯ここから出ることは叶わず、この場所で独り朽ち果ててしまうのね」  エステルは絶望の中で高い塀からのぞく狭い空を見上げた。  そこでの生活も数ヵ月が経って落ち着いてきた頃に突然の来訪者が。 「お姉様。ここから出してさし上げましょうか? そのかわり……」  義妹はエステルに悪魔の様な契約を押し付けようとしてくるのであった。

皆様ありがとう!今日で王妃、やめます!〜十三歳で王妃に、十八歳でこのたび離縁いたしました〜

百門一新
恋愛
セレスティーヌは、たった十三歳という年齢でアルフレッド・デュガウスと結婚し、国王と王妃になった。彼が王になる多には必要な結婚だった――それから五年、ようやく吉報がきた。 「君には苦労をかけた。王妃にする相手が決まった」 ということは……もうつらい仕事はしなくていいのねっ? 夫婦だと偽装する日々からも解放されるのね!? ありがとうアルフレッド様! さすが私のことよく分かってるわ! セレスティーヌは離縁を大喜びで受け入れてバカンスに出かけたのだが、夫、いや元夫の様子が少しおかしいようで……? サクッと読める読み切りの短編となっていります!お楽しみいただけましたら嬉しく思います! ※他サイト様にも掲載

好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】

皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」 「っ――――!!」 「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」 クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。 ****** ・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。

彼は亡国の令嬢を愛せない

黒猫子猫
恋愛
セシリアの祖国が滅んだ。もはや妻としておく価値もないと、夫から離縁を言い渡されたセシリアは、五年ぶりに祖国の地を踏もうとしている。その先に待つのは、敵国による処刑だ。夫に愛されることも、子を産むことも、祖国で生きることもできなかったセシリアの願いはたった一つ。長年傍に仕えてくれていた人々を守る事だ。その願いは、一人の男の手によって叶えられた。 ただ、男が見返りに求めてきたものは、セシリアの想像をはるかに超えるものだった。 ※同一世界観の関連作がありますが、これのみで読めます。本シリーズ初の長編作品です。 ※ヒーローはスパダリ時々ポンコツです。口も悪いです。 ※新作です。アルファポリス様が先行します。

二度目の子育て~我が子を可愛がったら溺愛されました

三園 七詩
恋愛
私は一人娘の優里亜の母親だった。 優里亜は幼い頃から体が弱く病院でほとんどの時間を過ごしていた。 優里亜は本が好きでよく私にも本の話をしてくれた。 そんな優里亜の病状が悪化して幼くして亡くなってしまう。 絶望に打ちひしがれている時事件に巻き込まれ私も命を落とした。 そして気がつくと娘の優里亜が大好きだった本の世界に入り込んでいた。

完結 愚王の側妃として嫁ぐはずの姉が逃げました

らむ
恋愛
とある国に食欲に色欲に娯楽に遊び呆け果てには金にもがめついと噂の、見た目も醜い王がいる。 そんな愚王の側妃として嫁ぐのは姉のはずだったのに、失踪したために代わりに嫁ぐことになった妹の私。 しかしいざ対面してみると、なんだか噂とは違うような… 完結決定済み

処理中です...