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Ⅱ-175 ご神体の思惑
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■火の国 王都ムーア 大臣執務室
黒い死人達の首領は応接ソファで果実酒を飲みながら計画の進捗を話し合っていた。一人はこの国の内務大臣として国政全般を取り仕切っているが、その国の首都にいる人間を皆殺しにする計画は明日の日の出には始まっているはずだった。
「王妃が騒いでおると聞いたが、問題は無いのか?」
「ああ、自分の密偵を放ったらしいが帰ってこないと騒いでおるだけの事よ。気にする必要は無い」
「うむ、この王宮も明後日の夕刻には結界に包まれておるだろう・・・、王妃をどうするつもりなのだ?」
「どうもせぬよ。他の者達と同じように結界の中で息絶えて行くだけの事」
「ふむ。結界の出口は日の出と同時に死の回廊へとつながるであろう。ちょうど、町に結界がかかる時機とあっておるはずだ」
「ああ、判っておる。わしもそれまでにはここを出るつもりだ。それで、アイリス達はどうしておるのだ?」
大臣はこの国での自分の役目を終えて、既に脱出の準備を整えていた。
「ふむ、手勢を連れてエルフの里へ向かっておる。これも明日の朝に襲撃をかける予定だ」
首領たちは勇者の仲間を誘拐する計画が頓挫したが、その代わりに勇者一行が別世界へ行ったことを利用してエルフの里を襲撃する計画を急遽実行することにした。前回はエルフの里にいる人間を生贄にするための結界を作ったが、今回は殲滅を目的としている。ネフロス神への生贄としてではなく、敵の戦力を潰すための襲撃だった。もちろん、生け捕りにできたエルフは生贄としてささげるつもりではあったが。
「手勢は500か・・・、大丈夫なのか?」
「うむ、アイリスもおるし、死人兵が400に魔法士が50入っておる。1000人程度のエルフなら問題なかろう。念のために、アイリスには“鬼の血”も持たしてある」
「そうか、今回は邪魔な勇者一行がいない千載一遇の機会だからな、全滅させることが出来なくとも、できるだけ多くを殺せればそれでよい」
「そうだ、それよりも問題は・・・」
「神殿とご神体の事だな」
「ああ、今回は持たぬかもしれんな」
「神殿がか? それともご神体がか?」
「神殿は無論の事、神官長も・・・そしてご神体も厳しいであろうな。あの勇者の使う魔法の威力は凄まじい上に、空を自在に飛んでおった。ご神体がどうなるかは判らんが・・・、万一に備える必要があるだろう」
「うむ、万一ご神体を失うことになれば、我らの力はどうなるのであろう?」
「心配ない。我らの力はご神体がいない世界であっても使うことが可能だ。つまり、ご神体に万一のことがあっても・・・、という事だろう」
「ふむ、ならば我らだけで生き残っていくためにもエルフとこの町には滅んでもらわねばならんな」
「ああ、死の力を取り込まねばならんのだ・・・」
二人の死人達は厳しい表情を作って残りの果実酒を飲み干すと、一人が窓を開けてテラスから暗闇に溶けるように消えて行った。
■ネフロスの神殿
肉体を持たず死なない生命体をどういう風に脅せばいいのかが俺には判らなかった。ボートでこの部屋に乗り込む前に、ボートの舳先にプラスチック爆薬を10kgとダイナマイトをひと箱-96本入りを置いてある。巨大な亀の横っ腹付近に置いてあるから、亀の甲羅を破壊することもできるような気がするが、それ自体に意味が無いことが判っている。
-脅す以外にどうすれば良いんだろう・・・。
「なあ、そもそもお前の目的は何だ? 宇宙を旅していたのは目的があったのだろう?」
良いアイディアが浮かばなかったので、もう少し情報を引き出すことにしてみる。
(我らの旅は娯楽の一つだ。様々な星を訪ねて、生物や気候を見てくるのもお前の言う“欲求”を満たすことになるのだよ)
「何だ、観光旅行って訳か。だが、“船”が壊れたらもう戻れないんじゃないのか?不死のお前は一生ここで亀として暮らしていくのか?」
(ふむ、そうだ。我は今のままでは戻ることが出来ん。この星が進化して我らと同じ知的生命体に進化するか、他の船がこの星に辿り着くことが・・・、いずれもほとんど可能性は無いであろうな)
「それで、これからも人殺しの手伝いをし続けると言う事なのか?」
(・・・人殺しか・・・、お前の話を聞いておると、それを望まぬものも多いと言う事なのだな?)
「当たり前だ! 人を殺すことが当たり前の世の中なんて誰も望んでいない!」
(ふむ・・・、だが、死んだ人間を生き返らせる・・・いや、永遠に死なぬ命を求める者は多いのであろう?)
「確かにそういう人間もたくさんいるかもしれない。だが! 他人の命を奪ってまで永遠の命を求める人間は多くない!」
-言い切ってみたが、本当か? 俺自身は・・・?
(・・・なるほどのぅ・・・、我の目の前に現れた人間共の考えが人族共通の願いでは無いと言いたいのか。しかしながら、お前たち人族は我が手を貸さずとも同族での殺し合いを好んでおるように見えるがな。それに、この星は“生命”の数が多すぎるのだよ。それ故に、弱肉強食の仕組みが常に強く働いておる。同族でさえ殺しあうのはそのせいであろう?)
「それは・・・」
生命の数が多いかは別にして、確かにこいつが手助けをしていないとしても戦争や略奪と言うのは人の世につきものだ。特に中世なら・・・。
「確かに、お前が言うように人間同士での殺し合いがあるのは事実だ。だけど、だからと言ってそれを助長して、殺戮をどんどん増やしていこうと考える人間はいない。お前のやっていることは一部だけを見て、自分のやっていることを都合の良いように解釈しているだけ、お前自身が人殺しの片棒を担いでるんだぞ!」
(ふむ。それも一理あるな。我は願いを叶えただけではあるが・・・、結果として人の生命を奪う動機の一つになっているのは事実であろう。そして、それは人族全体での願いでないことも判った)
頭の中の声は俺に人殺しと言われても怒ることも無く淡々と語りかけてきていた。
「判った? 判ったと言うのは・・・」
(ふむ。“生命”を捧げることにより、願いを叶えることはやめることにしよう。メフィウスよ、聞いた通りだ。これからはお前たちの願いを聞くことは出来ぬ・・・、メアリーにもそのように伝えてくれ)
「し、しかし、ネフロス様、今の話はこの男“だけ”の言でございます。決して人族の総意と言う訳ではございません。我らは引き続きネフロス様を神とあがめ・・・」
(我は神などでは無いよ。そこのサトルの方が我の本質を理解しているのであろう。確かにサトルの考えも人族の総意ではないのであろうが、多くの人間がそのように考えておるならば、我の力を使うのは控えることにしよう)
「で、ですが・・・、この男が嘘を・・・」
「嘘? お前は俺が嘘を言っていると? じゃあ、何か?この世界の人間は全員が他人を殺して不死になりたいと願っているとでも言うのか?」
俺は神官長の指を目の前ですり潰してやりたい衝動に駆られた。
「だが、不老不死は人間の夢では無いか!」
「それを望む人間はいるだろうが、他人を殺してまでそれを望むのか?他人の死で永遠の命を・・・、そんな不老不死は認められないな!」
(ふむ、少なくとも両方の考えがあるのだろう。メフィウスよ、どちらが正しいかを私は判断するつもりは無い。この星の事はこの星にで暮らす生物が決めれば良い)
「ネフロス様・・・」
「じゃあ、お前の力をこいつらにはもう貸さないってことで良いか?」
(ああ、約束しよう。“生命”を奪う事で他の人間を生き返らせたりはせぬとな)
意外なことに話し合いで他の惑星から来た精神生命体は邪教から手を引くことに同意してくれた。信用できるかどうかは別だが・・・。
「じゃあ、こいつらの仲間が結界で町の人間を取り込もうとしているのを止めてくれよ」
(仲間? 結界とは何をしているのだ? メフィウスよ)
「首領たちが新たな生贄を捧げようと“暗黒結界”の準備をしておりました」
(暗黒結界か・・・、次元の口を開いてブラックホールにつなげるつもりなのだな)
「ぶ、ブラックホール!? それって、光さえ吸い込むって言う・・・」
(ああ、そうだな。その町ごと飛ばしてしまうつもりのようだ。そうすれば、この星に生きる“生”の数が減ると言う風に考えたのであろう)
「全員死ぬんだぞ、すぐに止めてくれ!」
(それは出来ぬ)
「何故だ!? あいつらの使っている力もお前の力を貸しているのだろう?貸すのをやめれば・・・」
(貸しているのではない、既にあいつらが持っている宝玉を使えば、我が居なくとも次元の扉を開くことは可能だ)
「そんな! じゃあ、どうやれば止められるんだ?・・・て宝玉を壊すしかないのか?」
(そうだ、宝玉を破壊するか、首領達を完全に破壊するしかない)
ご神体なる巨大な亀との話し合いは上手く行ったが、役に立ったわけではなかった。むしろ時間を奪われたと考えるべきかもしれない。
-破壊するって何処にいるんだ?
(首領達の居場所が知りたいのであろう? 教えてやっても良いぞ)
「本当か? 教えてくれ!」
(その代わり、我の頼みも聞いてくれ)
「頼み? なんだ? 甘いものでも食べたいのか?」
(甘い? さっきも言った通り、それらは意識下で処理できる。それよりも・・・)
ご神体は少し間を置いてから、その願いを俺だけに伝えてきた。
黒い死人達の首領は応接ソファで果実酒を飲みながら計画の進捗を話し合っていた。一人はこの国の内務大臣として国政全般を取り仕切っているが、その国の首都にいる人間を皆殺しにする計画は明日の日の出には始まっているはずだった。
「王妃が騒いでおると聞いたが、問題は無いのか?」
「ああ、自分の密偵を放ったらしいが帰ってこないと騒いでおるだけの事よ。気にする必要は無い」
「うむ、この王宮も明後日の夕刻には結界に包まれておるだろう・・・、王妃をどうするつもりなのだ?」
「どうもせぬよ。他の者達と同じように結界の中で息絶えて行くだけの事」
「ふむ。結界の出口は日の出と同時に死の回廊へとつながるであろう。ちょうど、町に結界がかかる時機とあっておるはずだ」
「ああ、判っておる。わしもそれまでにはここを出るつもりだ。それで、アイリス達はどうしておるのだ?」
大臣はこの国での自分の役目を終えて、既に脱出の準備を整えていた。
「ふむ、手勢を連れてエルフの里へ向かっておる。これも明日の朝に襲撃をかける予定だ」
首領たちは勇者の仲間を誘拐する計画が頓挫したが、その代わりに勇者一行が別世界へ行ったことを利用してエルフの里を襲撃する計画を急遽実行することにした。前回はエルフの里にいる人間を生贄にするための結界を作ったが、今回は殲滅を目的としている。ネフロス神への生贄としてではなく、敵の戦力を潰すための襲撃だった。もちろん、生け捕りにできたエルフは生贄としてささげるつもりではあったが。
「手勢は500か・・・、大丈夫なのか?」
「うむ、アイリスもおるし、死人兵が400に魔法士が50入っておる。1000人程度のエルフなら問題なかろう。念のために、アイリスには“鬼の血”も持たしてある」
「そうか、今回は邪魔な勇者一行がいない千載一遇の機会だからな、全滅させることが出来なくとも、できるだけ多くを殺せればそれでよい」
「そうだ、それよりも問題は・・・」
「神殿とご神体の事だな」
「ああ、今回は持たぬかもしれんな」
「神殿がか? それともご神体がか?」
「神殿は無論の事、神官長も・・・そしてご神体も厳しいであろうな。あの勇者の使う魔法の威力は凄まじい上に、空を自在に飛んでおった。ご神体がどうなるかは判らんが・・・、万一に備える必要があるだろう」
「うむ、万一ご神体を失うことになれば、我らの力はどうなるのであろう?」
「心配ない。我らの力はご神体がいない世界であっても使うことが可能だ。つまり、ご神体に万一のことがあっても・・・、という事だろう」
「ふむ、ならば我らだけで生き残っていくためにもエルフとこの町には滅んでもらわねばならんな」
「ああ、死の力を取り込まねばならんのだ・・・」
二人の死人達は厳しい表情を作って残りの果実酒を飲み干すと、一人が窓を開けてテラスから暗闇に溶けるように消えて行った。
■ネフロスの神殿
肉体を持たず死なない生命体をどういう風に脅せばいいのかが俺には判らなかった。ボートでこの部屋に乗り込む前に、ボートの舳先にプラスチック爆薬を10kgとダイナマイトをひと箱-96本入りを置いてある。巨大な亀の横っ腹付近に置いてあるから、亀の甲羅を破壊することもできるような気がするが、それ自体に意味が無いことが判っている。
-脅す以外にどうすれば良いんだろう・・・。
「なあ、そもそもお前の目的は何だ? 宇宙を旅していたのは目的があったのだろう?」
良いアイディアが浮かばなかったので、もう少し情報を引き出すことにしてみる。
(我らの旅は娯楽の一つだ。様々な星を訪ねて、生物や気候を見てくるのもお前の言う“欲求”を満たすことになるのだよ)
「何だ、観光旅行って訳か。だが、“船”が壊れたらもう戻れないんじゃないのか?不死のお前は一生ここで亀として暮らしていくのか?」
(ふむ、そうだ。我は今のままでは戻ることが出来ん。この星が進化して我らと同じ知的生命体に進化するか、他の船がこの星に辿り着くことが・・・、いずれもほとんど可能性は無いであろうな)
「それで、これからも人殺しの手伝いをし続けると言う事なのか?」
(・・・人殺しか・・・、お前の話を聞いておると、それを望まぬものも多いと言う事なのだな?)
「当たり前だ! 人を殺すことが当たり前の世の中なんて誰も望んでいない!」
(ふむ・・・、だが、死んだ人間を生き返らせる・・・いや、永遠に死なぬ命を求める者は多いのであろう?)
「確かにそういう人間もたくさんいるかもしれない。だが! 他人の命を奪ってまで永遠の命を求める人間は多くない!」
-言い切ってみたが、本当か? 俺自身は・・・?
(・・・なるほどのぅ・・・、我の目の前に現れた人間共の考えが人族共通の願いでは無いと言いたいのか。しかしながら、お前たち人族は我が手を貸さずとも同族での殺し合いを好んでおるように見えるがな。それに、この星は“生命”の数が多すぎるのだよ。それ故に、弱肉強食の仕組みが常に強く働いておる。同族でさえ殺しあうのはそのせいであろう?)
「それは・・・」
生命の数が多いかは別にして、確かにこいつが手助けをしていないとしても戦争や略奪と言うのは人の世につきものだ。特に中世なら・・・。
「確かに、お前が言うように人間同士での殺し合いがあるのは事実だ。だけど、だからと言ってそれを助長して、殺戮をどんどん増やしていこうと考える人間はいない。お前のやっていることは一部だけを見て、自分のやっていることを都合の良いように解釈しているだけ、お前自身が人殺しの片棒を担いでるんだぞ!」
(ふむ。それも一理あるな。我は願いを叶えただけではあるが・・・、結果として人の生命を奪う動機の一つになっているのは事実であろう。そして、それは人族全体での願いでないことも判った)
頭の中の声は俺に人殺しと言われても怒ることも無く淡々と語りかけてきていた。
「判った? 判ったと言うのは・・・」
(ふむ。“生命”を捧げることにより、願いを叶えることはやめることにしよう。メフィウスよ、聞いた通りだ。これからはお前たちの願いを聞くことは出来ぬ・・・、メアリーにもそのように伝えてくれ)
「し、しかし、ネフロス様、今の話はこの男“だけ”の言でございます。決して人族の総意と言う訳ではございません。我らは引き続きネフロス様を神とあがめ・・・」
(我は神などでは無いよ。そこのサトルの方が我の本質を理解しているのであろう。確かにサトルの考えも人族の総意ではないのであろうが、多くの人間がそのように考えておるならば、我の力を使うのは控えることにしよう)
「で、ですが・・・、この男が嘘を・・・」
「嘘? お前は俺が嘘を言っていると? じゃあ、何か?この世界の人間は全員が他人を殺して不死になりたいと願っているとでも言うのか?」
俺は神官長の指を目の前ですり潰してやりたい衝動に駆られた。
「だが、不老不死は人間の夢では無いか!」
「それを望む人間はいるだろうが、他人を殺してまでそれを望むのか?他人の死で永遠の命を・・・、そんな不老不死は認められないな!」
(ふむ、少なくとも両方の考えがあるのだろう。メフィウスよ、どちらが正しいかを私は判断するつもりは無い。この星の事はこの星にで暮らす生物が決めれば良い)
「ネフロス様・・・」
「じゃあ、お前の力をこいつらにはもう貸さないってことで良いか?」
(ああ、約束しよう。“生命”を奪う事で他の人間を生き返らせたりはせぬとな)
意外なことに話し合いで他の惑星から来た精神生命体は邪教から手を引くことに同意してくれた。信用できるかどうかは別だが・・・。
「じゃあ、こいつらの仲間が結界で町の人間を取り込もうとしているのを止めてくれよ」
(仲間? 結界とは何をしているのだ? メフィウスよ)
「首領たちが新たな生贄を捧げようと“暗黒結界”の準備をしておりました」
(暗黒結界か・・・、次元の口を開いてブラックホールにつなげるつもりなのだな)
「ぶ、ブラックホール!? それって、光さえ吸い込むって言う・・・」
(ああ、そうだな。その町ごと飛ばしてしまうつもりのようだ。そうすれば、この星に生きる“生”の数が減ると言う風に考えたのであろう)
「全員死ぬんだぞ、すぐに止めてくれ!」
(それは出来ぬ)
「何故だ!? あいつらの使っている力もお前の力を貸しているのだろう?貸すのをやめれば・・・」
(貸しているのではない、既にあいつらが持っている宝玉を使えば、我が居なくとも次元の扉を開くことは可能だ)
「そんな! じゃあ、どうやれば止められるんだ?・・・て宝玉を壊すしかないのか?」
(そうだ、宝玉を破壊するか、首領達を完全に破壊するしかない)
ご神体なる巨大な亀との話し合いは上手く行ったが、役に立ったわけではなかった。むしろ時間を奪われたと考えるべきかもしれない。
-破壊するって何処にいるんだ?
(首領達の居場所が知りたいのであろう? 教えてやっても良いぞ)
「本当か? 教えてくれ!」
(その代わり、我の頼みも聞いてくれ)
「頼み? なんだ? 甘いものでも食べたいのか?」
(甘い? さっきも言った通り、それらは意識下で処理できる。それよりも・・・)
ご神体は少し間を置いてから、その願いを俺だけに伝えてきた。
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