62 / 103
62. お呼び出し
しおりを挟む
春休みは新しくできたダンジョンをアルファント殿下とお兄様、ランディ様にトーリスト様と一緒に攻略する日々が続いた。
ダンジョンの攻略がない時は王宮で王太子妃の勉強。
マナーや勉学、外国語については褒められたけど、王家の歴史や王太子妃としてのマナーについてはかなりの量があるのに驚いた。
覚悟は決まってないのに、何だか流されていくような気がしないでもない。
だけど、アルファント殿下に会うとドキドキするこの心臓を平常心に持っていくのが大変。
パール王国だけでなく同じ大陸に新しくできたダンジョンがあると、まずダンジョン調査のためのパーティーが精査に入り魔王関連のダンジョンの可能性があると、殿下に討伐依頼がくるので私たちが赴き、ダンジョン内にできたと思われる小さな穴を見つけて塞ぐ。
この穴が本当に異次元につながっているのだろうか、と思うけど小さな穴が氷魔法を使う事で跡形もなく消えてしまうのは不思議。
ちなみに小さな穴を見つけるのは光魔法で、穴を塞ぐのは氷魔法。なのでアルファント殿下と私はダンジョン攻略に必至のパートナー、なんて、二人はパートナー。何だか恥ずかしい。
私達がダンジョンに入れるようになるまでは、魔王関連と思われるダンジョンの発見はなかったので、まるで、待っていたかのようなダンジョンの発生率の高さに国と神殿は危機感を募らせている。
そこにきて、パール王国始まって以来の桜の花の三分咲き。
今、神殿は必死で過去の文献や書類を精査している。
勇者の覚書も神官たちがそこから考えられる可能性について日夜、頭を悩ませているらしい。
勇者の覚書はアルファント殿下と私が翻訳して神殿に提供した。
予言の文書については神殿で探した限り見つからなかったし、王宮の宝物庫にも見当たらなかった。
多分、文書はあるはずだけど、おいそれとは外に出せる内容ではないので、どこかに隠されているのではとノヴァ神官が言っていた。なので、殿下はアチコチの壁や天井を叩いて回ったそうだ。
春休み中、本来の桜の季節が来ても桜の花は三分咲きのまま変わらず咲き続けていた。胴吹き桜も三輪、相変わらず元気に咲いている。
つまり、魔王の封印は緩みかけてはいるけど、そのまま緩みかけで持ちこたえているという事かもしれない。
小太郎さんも普通の人として日常を過ごしているという事だろうか。
ある日突然、魔王になってしまうのならこのまま封印が解けないまま過ごせるほうがいいと思うけど。
と、つらつらと小太郎さんの事を考えているとアプリコット家からお呼び出しがあった。
私達はダンジョン攻略から帰って、タウンハウスでのんびりとポテトチップスとラスクを摘まみながら、コーラを飲んでいた。
コーラとポテチの組み合わせは美味しいけど何となく背徳感があると思う。太りそう、だけどたまにはいいと思う。
「お兄様、お呼び出しなんて、一体何の用事かしら?」
「なんだろう? せっかく戻ってきて休んでいるのに、呼び出されると窮屈だから嫌だな。ダンジョンの事とか殿下とはどうなんだとか聞かれるんじゃないの。ところで、殿下にこのコーラとポテチ食べさせてあげたいけど」
「駄目よ。コーラとかポテチは流行らせてはダメなモノだわ。美味しいからって嵌る人が大勢出そうだもの。ポテトフライならまだいいけど。大丈夫とは思うけど、万が一殿下が嵌って太ったら困るわ。あの割れた腹筋が素晴らしいのに」
「殿下、食いしん坊だからな。でも、いつの間に割れた腹筋なんて見たんだ? 殿下がダンジョンで着替えている時も後ろ向いていたじゃないか」
「それはその、服の上からでもわかるし、ミスって服が破れた時に、って何言わせるの!」
「アッー、あの時か、しっかり見ているものなんだな」
「見てないわ。目の端に飛び込んできたの」
「いいじゃないか、婚約者なんだし」
「婚約者、私、婚約者なのね」
「オーイ、リーナ。殿下が絡むと時々上の空になるな~。やっぱ、恋愛初心者にはもっとこう、お友達から始めましょう、のほうが良かったかも。聞いちゃいないな」
お兄様に目の前で指を振られてハッと我に返った。もう、殿下の事を考えると殿下が目の前に浮かんできて、「リーナ、殿下ではなく、アルと呼んでほしいな」なんて言われた事を思い出すと、もう無理。
「アル」なんて恥ずかしくて呼べない。
「オーイ! リーナ。呼び出されたから嫌だけど着替えないと」
「ハッ、そうね。着替えてくるわ」
そして、やってきましたアプリコット家。転移陣があるのでアッという間に着いてしまった。直ぐに着いてしまうというのもどうかと思う。
「来たか。ダンジョンはどうだ? アルファント殿下とはうまくやっているのか」
本当にお兄様が言っていた通りの事を聞かれた。当たり障りのない話をしてお茶を濁したら、うんうんと満足そうに肯いていたので、まぁ、良しとしよう。
「ところで、アークはもうすぐ15歳で成人を迎える。だので、リーナの従僕からは外れる事になる」
「「えっ?!」」
うそ! お兄様が居なくなる。考えてもみなかったことを聞かされて頭が真っ白になってしまった。唯一の家族なのに、居なくなるの?!
「アルファント殿下からの申し出があって、将来の側近候補として殿下の従僕に欲しいという話があったのでお受けした」
「殿下の従僕! ですか」
「殿下の従僕として学園のタウンハウスと王宮に部屋を賜る事になるが、主な仕事としては殿下の婚約者の護衛になる。毎日、ご機嫌伺いと細々した所用の為に殿下の婚約者の所へ通う事になる」
「殿下の婚約者って」
「リーナの事だ。だから、実際にはこのまま変わらない。ただし、アークの所属は王宮になる。だので、15歳の誕生日と共に正式に庶子から子息に格上げして、アプリコット家からは出る事になる」
私達は顔を見合わせた。
「リーナは殿下の婚約者だから、アークの代わりに伯爵家のノームル嬢が側近兼侍女として新学期からは側につく。侍女も王宮から派遣してくださるそうだから、これ迄リーナに付いていた侍女は引き継ぎが終わったら戻るように伝えてくれ」
衝撃。
何と、返事をしたのかよく覚えてないけど了承して、了承するしかないけどタウンハウスに帰ってきた。
お兄様も私も放心して、取り合えずミルク入り麦茶を飲んだ。
最近、よくこれを飲んでいる気がする。
ダンジョンの攻略がない時は王宮で王太子妃の勉強。
マナーや勉学、外国語については褒められたけど、王家の歴史や王太子妃としてのマナーについてはかなりの量があるのに驚いた。
覚悟は決まってないのに、何だか流されていくような気がしないでもない。
だけど、アルファント殿下に会うとドキドキするこの心臓を平常心に持っていくのが大変。
パール王国だけでなく同じ大陸に新しくできたダンジョンがあると、まずダンジョン調査のためのパーティーが精査に入り魔王関連のダンジョンの可能性があると、殿下に討伐依頼がくるので私たちが赴き、ダンジョン内にできたと思われる小さな穴を見つけて塞ぐ。
この穴が本当に異次元につながっているのだろうか、と思うけど小さな穴が氷魔法を使う事で跡形もなく消えてしまうのは不思議。
ちなみに小さな穴を見つけるのは光魔法で、穴を塞ぐのは氷魔法。なのでアルファント殿下と私はダンジョン攻略に必至のパートナー、なんて、二人はパートナー。何だか恥ずかしい。
私達がダンジョンに入れるようになるまでは、魔王関連と思われるダンジョンの発見はなかったので、まるで、待っていたかのようなダンジョンの発生率の高さに国と神殿は危機感を募らせている。
そこにきて、パール王国始まって以来の桜の花の三分咲き。
今、神殿は必死で過去の文献や書類を精査している。
勇者の覚書も神官たちがそこから考えられる可能性について日夜、頭を悩ませているらしい。
勇者の覚書はアルファント殿下と私が翻訳して神殿に提供した。
予言の文書については神殿で探した限り見つからなかったし、王宮の宝物庫にも見当たらなかった。
多分、文書はあるはずだけど、おいそれとは外に出せる内容ではないので、どこかに隠されているのではとノヴァ神官が言っていた。なので、殿下はアチコチの壁や天井を叩いて回ったそうだ。
春休み中、本来の桜の季節が来ても桜の花は三分咲きのまま変わらず咲き続けていた。胴吹き桜も三輪、相変わらず元気に咲いている。
つまり、魔王の封印は緩みかけてはいるけど、そのまま緩みかけで持ちこたえているという事かもしれない。
小太郎さんも普通の人として日常を過ごしているという事だろうか。
ある日突然、魔王になってしまうのならこのまま封印が解けないまま過ごせるほうがいいと思うけど。
と、つらつらと小太郎さんの事を考えているとアプリコット家からお呼び出しがあった。
私達はダンジョン攻略から帰って、タウンハウスでのんびりとポテトチップスとラスクを摘まみながら、コーラを飲んでいた。
コーラとポテチの組み合わせは美味しいけど何となく背徳感があると思う。太りそう、だけどたまにはいいと思う。
「お兄様、お呼び出しなんて、一体何の用事かしら?」
「なんだろう? せっかく戻ってきて休んでいるのに、呼び出されると窮屈だから嫌だな。ダンジョンの事とか殿下とはどうなんだとか聞かれるんじゃないの。ところで、殿下にこのコーラとポテチ食べさせてあげたいけど」
「駄目よ。コーラとかポテチは流行らせてはダメなモノだわ。美味しいからって嵌る人が大勢出そうだもの。ポテトフライならまだいいけど。大丈夫とは思うけど、万が一殿下が嵌って太ったら困るわ。あの割れた腹筋が素晴らしいのに」
「殿下、食いしん坊だからな。でも、いつの間に割れた腹筋なんて見たんだ? 殿下がダンジョンで着替えている時も後ろ向いていたじゃないか」
「それはその、服の上からでもわかるし、ミスって服が破れた時に、って何言わせるの!」
「アッー、あの時か、しっかり見ているものなんだな」
「見てないわ。目の端に飛び込んできたの」
「いいじゃないか、婚約者なんだし」
「婚約者、私、婚約者なのね」
「オーイ、リーナ。殿下が絡むと時々上の空になるな~。やっぱ、恋愛初心者にはもっとこう、お友達から始めましょう、のほうが良かったかも。聞いちゃいないな」
お兄様に目の前で指を振られてハッと我に返った。もう、殿下の事を考えると殿下が目の前に浮かんできて、「リーナ、殿下ではなく、アルと呼んでほしいな」なんて言われた事を思い出すと、もう無理。
「アル」なんて恥ずかしくて呼べない。
「オーイ! リーナ。呼び出されたから嫌だけど着替えないと」
「ハッ、そうね。着替えてくるわ」
そして、やってきましたアプリコット家。転移陣があるのでアッという間に着いてしまった。直ぐに着いてしまうというのもどうかと思う。
「来たか。ダンジョンはどうだ? アルファント殿下とはうまくやっているのか」
本当にお兄様が言っていた通りの事を聞かれた。当たり障りのない話をしてお茶を濁したら、うんうんと満足そうに肯いていたので、まぁ、良しとしよう。
「ところで、アークはもうすぐ15歳で成人を迎える。だので、リーナの従僕からは外れる事になる」
「「えっ?!」」
うそ! お兄様が居なくなる。考えてもみなかったことを聞かされて頭が真っ白になってしまった。唯一の家族なのに、居なくなるの?!
「アルファント殿下からの申し出があって、将来の側近候補として殿下の従僕に欲しいという話があったのでお受けした」
「殿下の従僕! ですか」
「殿下の従僕として学園のタウンハウスと王宮に部屋を賜る事になるが、主な仕事としては殿下の婚約者の護衛になる。毎日、ご機嫌伺いと細々した所用の為に殿下の婚約者の所へ通う事になる」
「殿下の婚約者って」
「リーナの事だ。だから、実際にはこのまま変わらない。ただし、アークの所属は王宮になる。だので、15歳の誕生日と共に正式に庶子から子息に格上げして、アプリコット家からは出る事になる」
私達は顔を見合わせた。
「リーナは殿下の婚約者だから、アークの代わりに伯爵家のノームル嬢が側近兼侍女として新学期からは側につく。侍女も王宮から派遣してくださるそうだから、これ迄リーナに付いていた侍女は引き継ぎが終わったら戻るように伝えてくれ」
衝撃。
何と、返事をしたのかよく覚えてないけど了承して、了承するしかないけどタウンハウスに帰ってきた。
お兄様も私も放心して、取り合えずミルク入り麦茶を飲んだ。
最近、よくこれを飲んでいる気がする。
1
あなたにおすすめの小説
老聖女の政略結婚
那珂田かな
ファンタジー
エルダリス前国王の長女として生まれ、半世紀ものあいだ「聖女」として太陽神ソレイユに仕えてきたセラ。
六十歳となり、ついに若き姪へと聖女の座を譲り、静かな余生を送るはずだった。
しかし式典後、甥である皇太子から持ち込まれたのは――二十歳の隣国王との政略結婚の話。
相手は内乱終結直後のカルディア王、エドモンド。王家の威信回復と政権安定のため、彼には強力な後ろ盾が必要だという。
子も産めない年齢の自分がなぜ王妃に? 迷いと不安、そして少しの笑いを胸に、セラは決断する。
穏やかな余生か、嵐の老後か――
四十歳差の政略婚から始まる、波乱の日々が幕を開ける。
「魔道具の燃料でしかない」と言われた聖女が追い出されたので、結界は消えます
七辻ゆゆ
ファンタジー
聖女ミュゼの仕事は魔道具に力を注ぐだけだ。そうして国を覆う大結界が発動している。
「ルーチェは魔道具に力を注げる上、癒やしの力まで持っている、まさに聖女だ。燃料でしかない平民のおまえとは比べようもない」
そう言われて、ミュゼは城を追い出された。
しかし城から出たことのなかったミュゼが外の世界に恐怖した結果、自力で結界を張れるようになっていた。
そしてミュゼが力を注がなくなった大結界は力を失い……
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
追放された偽物聖女は、辺境の村でひっそり暮らしている
潮海璃月
ファンタジー
辺境の村で人々のために薬を作って暮らすリサは“聖女”と呼ばれている。その噂を聞きつけた騎士団の数人が現れ、あらゆる疾病を治療する万能の力を持つ聖女を連れて行くべく強引な手段に出ようとする中、騎士団長が割って入る──どうせ聖女のようだと称えられているに過ぎないと。ぶっきらぼうながらも親切な騎士団長に惹かれていくリサは、しかし実は数年前に“偽物聖女”と帝都を追われたクラリッサであった。
召喚されたら聖女が二人!? 私はお呼びじゃないようなので好きに生きます
かずきりり
ファンタジー
旧題:召喚された二人の聖女~私はお呼びじゃないようなので好きに生きます~
【第14回ファンタジー小説大賞エントリー】
奨励賞受賞
●聖女編●
いきなり召喚された上に、ババァ発言。
挙句、偽聖女だと。
確かに女子高生の方が聖女らしいでしょう、そうでしょう。
だったら好きに生きさせてもらいます。
脱社畜!
ハッピースローライフ!
ご都合主義万歳!
ノリで生きて何が悪い!
●勇者編●
え?勇者?
うん?勇者?
そもそも召喚って何か知ってますか?
またやらかしたのかバカ王子ー!
●魔界編●
いきおくれって分かってるわー!
それよりも、クロを探しに魔界へ!
魔界という場所は……とてつもなかった
そしてクロはクロだった。
魔界でも見事になしてみせようスローライフ!
邪魔するなら排除します!
--------------
恋愛はスローペース
物事を組み立てる、という訓練のため三部作長編を予定しております。
失われた力を身に宿す元聖女は、それでも気楽に過ごしたい~いえ、Sランク冒険者とかは結構です!~
紅月シン
ファンタジー
聖女として異世界に召喚された狭霧聖菜は、聖女としての勤めを果たし終え、満ち足りた中でその生涯を終えようとしていた。
いや嘘だ。
本当は不満でいっぱいだった。
食事と入浴と睡眠を除いた全ての時間で人を癒し続けなくちゃならないとかどんなブラックだと思っていた。
だがそんな不満を漏らすことなく死に至り、そのことを神が不憫にでも思ったのか、聖菜は辺境伯家の末娘セーナとして二度目の人生を送ることになった。
しかし次こそは気楽に生きたいと願ったはずなのに、ある日セーナは前世の記憶と共にその身には聖女としての癒しの力が流れていることを知ってしまう。
そしてその時点で、セーナの人生は決定付けられた。
二度とあんな目はご免だと、気楽に生きるため、家を出て冒険者になることを決意したのだ。
だが彼女は知らなかった。
三百年の時が過ぎた現代では、既に癒しの力というものは失われてしまっていたということを。
知らぬままに力をばら撒く少女は、その願いとは裏腹に、様々な騒動を引き起こし、解決していくことになるのであった。
※完結しました。
※小説家になろう様にも投稿しています
聖女やめます……タダ働きは嫌!友達作ります!冒険者なります!お金稼ぎます!ちゃっかり世界も救います!
さくしゃ
ファンタジー
職業「聖女」としてお勤めに忙殺されるクミ
祈りに始まり、一日中治療、時にはドラゴン討伐……しかし、全てタダ働き!
も……もう嫌だぁ!
半狂乱の最強聖女は冒険者となり、軟禁生活では味わえなかった生活を知りはっちゃける!
時には、不労所得、冒険者業、アルバイトで稼ぐ!
大金持ちにもなっていき、世界も救いまーす。
色んなキャラ出しまくりぃ!
カクヨムでも掲載チュッ
⚠︎この物語は全てフィクションです。
⚠︎現実では絶対にマネはしないでください!
その聖女は身分を捨てた
喜楽直人
ファンタジー
ある日突然、この世界各地に無数のダンジョンが出来たのは今から18年前のことだった。
その日から、この世界には魔物が溢れるようになり人々は武器を揃え戦うことを覚えた。しかし年を追うごとに魔獣の種類は増え続け武器を持っている程度では倒せなくなっていく。
そんな時、神からの掲示によりひとりの少女が探し出される。
魔獣を退ける結界を作り出せるその少女は、自国のみならず各国から請われ結界を貼り廻らせる旅にでる。
こうして少女の活躍により、世界に平和が取り戻された。
これは、平和を取り戻した後のお話である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる