243 / 336
第7章
第324話 サプライズ誕生日パーティー②(ちょい※)
しおりを挟む
「…………あ、テア、リリー、どしたの?」
ドアを開けた瞬間、お洒落な私服姿でやってきた彼らの姿に見惚れてしまった。
二人とも、白シャツに半ズボンという一見普通の出で立ち。でもよく見ると、テアのシャツは細身の体を強調するようにぴったりとしたシルエットに、リリーのはフリルとリボン多めの可愛らしい装飾がついてて、彼らの長所を際立たせている。
首にはそれぞれ髪の毛と同色のリボンタイが巻かれ、惜しげもなく出されたしなやかな美脚から目が離せない。
(やばい、なんてセクシーでキュートなの!? 涎出そう……)
「おはよ~キルナサマ、今日休みだし。そろそろ元気になった頃かなって思って遊びにきたよ~」
「僕らのあげた下着着てくれてたんだね。やっぱりメガネによく似合ってるよ。でもさ、僕らだからよかったものの、その服装でドア開けちゃだめでしょ」
あ……。リリーに指摘されて気づいた。そういえば、スケスケワンピにTバックのままだった。
「んぁあああ!! しまった。忘れてた!」
大急ぎでうさもこウェアに着替えて二人のところに戻る。
「バタバタしててごめん、よかったら中に入る? クライスまだ寝てて、その、外出できないから」
どこかに行くときはクライスを連れて行くと約束した。
「へぇ、王子がいないときは出られないの? なんか、ちょっと監禁めいた発言……面白いね」
「監禁…束縛…陵辱……すっご~い。王子様って結構過激なのぉ~?」
「んぇ!? そ、そんなのじゃないから! えと、紅茶飲むでしょ。座って待ってて」
二人が発する不穏な言葉を躱すために、ソファに案内してそそくさとお茶を淹れる。そしてお見舞いのお礼を言った。
「お見舞いありがと。なんか…すごい下着だったけど、うれしい」
お股が紐で布がちょびっとしかないセクシー下着だけど、前部分のレースが繊細で美しくて肌触りもいい。僕には着こなせそうにないけれど、いい品なのだと思う。何より自分のために二人が用意してくれたのだと思うと、ほんわか温かい気持ちになる。
「あ、あれね~、リリーと一緒にココットタウンで選んできたんだよ~。ほんとは他にもセットの付属品がついてたんだけどぉ、病気中に渡すと王子様が暴れて大惨事になっちゃうかもしれないから、後で渡そうと思って保管しておいたの~。ってことで、ハイ! コレどうぞ~」
「ふぇ!? あのショーツにセットがあったの? ありがと」
テアからベビーピンクの箱を受け取った。箱を飾る赤いリボンがお花みたいになっていて可愛らしい。
「うさ耳と尻尾だよ。メガネ大分元気になったようだし、思う存分使ってね。おすすめの品だから、使い心地も可愛さも保証する。王子、こんだけ僕らが騒いでても起きない様子をみると、よっぽど看病大変だったみたいだし。きっといいご褒美になるよ」
うさ耳と尻尾かぁ。このもこもこルームウェアよりもっと本格的にうさぎっぽくなって、面白い演出をしろってことだね。サプライズに使えそう!
「そうなの。クライスにはこの二週間すっごい迷惑かけちゃった……」
あんなこともこんなこともさせて。僕ってほんとダメだ……とまた思い出して反省する。
「メガネは薬が苦手で飲めないし魔力は20しかない。そんなんで魔力風邪って大変だったでしょ? 王子はどれだけ自分が憔悴してても誰一人部屋に入れようとしなかったから……まぁ大体どうなってるか想像はついたよ」
「魔力風邪の治療って~、薬が無理ならエッチするしかないもんねぇ。でも襲えないんだから、ふふふ、王子様…溜まってるかもね~」
「ちょ、えっちなんて……」と否定しようとしたけれど、きょとんとした顔で、「エッチな看病してもらったんでしょ?」と聞かれると頷く他ない。二人の予想がズバリ当たっていることに冷や汗が止まらない。
「ふふふっ、めくるめく情熱的な看病が見たかったんだけどな~。何回来てもす~ぐ王子様にドア閉められちゃうから、可愛いキルナサマの姿が全然見えなかったぁ。いっぱい気持ちよくしてもらえた~?」
「えっと……」
(気持ちよく……してもらったけど。そんなこと恥ずかしくて言えないよぉ)
「耳まで真っ赤になっちゃってかぁわいい!」
リリーの美少女声が異常に近く…耳から1センチも離れていない距離から聞こえる。いつの間にか二人は僕の両脇に移動し、同じソファに座っていた。テアの手が右肘に、リリーの手が左肘に絡む。
「ねぇ~どんなふうに、看病してもらったのか~」
「教えてくれるよね?」
ひぃっ、まずい! この状況には覚えが……と、気づいた時には遅かった。二人のほっそりとした腕を振り払うことができず、結局洗いざらいしゃべってしまった。最後には今日のサプライズパーティーの話までも……。
「クッキー!? マフィン!? シフォンケーキも作るの~!?? いいなぁ、テアも食べたい!!」
「僕も食べたい! メガネの作るスイーツは絶品だもんね。そうだ、メガネがここから出られないなら材料とか僕らが買ってくるよ。だからできたお菓子、ちょこっと分けて?」
「「おねがい~キルナサマ~」」
おねだりモードの二人は壮絶にかわいい。瞬きするたびにパシパシ音が鳴りそうなほど長い青とオレンジ睫毛と上目遣い。麗しすぎて、まぶしっ。
というか、そんなにお願いされなくても答えは決まっていた。
「もちろん二人にもお返ししたいし、作ったお菓子をプレゼントするよ。あと、買い物行ってくれるのすごく助かる。どうしよぅかな~って悩んでたから」
クライスに内緒で材料を調達できそうでよかった。さっそくメモに買ってきて欲しいものを書いていく。
「楽しみ~テア実はマフィンが大好物なんだあ」
「ふふ、じゃあ、テアにはマフィン多めに作るね。リリーはクッキー多めでしょ?」
うんうんうん、と目を輝かせて必死に頷く姿がカワイイ。
「そだ。お金渡しておくから、キャンドルとかも買ってきてくれる?」
「いいよ~他にもいるものあったら買ってくるから遠慮せずに書いて~」
「買い物は大好きだしね」
「ありがと!」
メモを渡すと二人はそのまま買い物に向かった。僕はその間にパーティーの準備を進めることにした。
ドアを開けた瞬間、お洒落な私服姿でやってきた彼らの姿に見惚れてしまった。
二人とも、白シャツに半ズボンという一見普通の出で立ち。でもよく見ると、テアのシャツは細身の体を強調するようにぴったりとしたシルエットに、リリーのはフリルとリボン多めの可愛らしい装飾がついてて、彼らの長所を際立たせている。
首にはそれぞれ髪の毛と同色のリボンタイが巻かれ、惜しげもなく出されたしなやかな美脚から目が離せない。
(やばい、なんてセクシーでキュートなの!? 涎出そう……)
「おはよ~キルナサマ、今日休みだし。そろそろ元気になった頃かなって思って遊びにきたよ~」
「僕らのあげた下着着てくれてたんだね。やっぱりメガネによく似合ってるよ。でもさ、僕らだからよかったものの、その服装でドア開けちゃだめでしょ」
あ……。リリーに指摘されて気づいた。そういえば、スケスケワンピにTバックのままだった。
「んぁあああ!! しまった。忘れてた!」
大急ぎでうさもこウェアに着替えて二人のところに戻る。
「バタバタしててごめん、よかったら中に入る? クライスまだ寝てて、その、外出できないから」
どこかに行くときはクライスを連れて行くと約束した。
「へぇ、王子がいないときは出られないの? なんか、ちょっと監禁めいた発言……面白いね」
「監禁…束縛…陵辱……すっご~い。王子様って結構過激なのぉ~?」
「んぇ!? そ、そんなのじゃないから! えと、紅茶飲むでしょ。座って待ってて」
二人が発する不穏な言葉を躱すために、ソファに案内してそそくさとお茶を淹れる。そしてお見舞いのお礼を言った。
「お見舞いありがと。なんか…すごい下着だったけど、うれしい」
お股が紐で布がちょびっとしかないセクシー下着だけど、前部分のレースが繊細で美しくて肌触りもいい。僕には着こなせそうにないけれど、いい品なのだと思う。何より自分のために二人が用意してくれたのだと思うと、ほんわか温かい気持ちになる。
「あ、あれね~、リリーと一緒にココットタウンで選んできたんだよ~。ほんとは他にもセットの付属品がついてたんだけどぉ、病気中に渡すと王子様が暴れて大惨事になっちゃうかもしれないから、後で渡そうと思って保管しておいたの~。ってことで、ハイ! コレどうぞ~」
「ふぇ!? あのショーツにセットがあったの? ありがと」
テアからベビーピンクの箱を受け取った。箱を飾る赤いリボンがお花みたいになっていて可愛らしい。
「うさ耳と尻尾だよ。メガネ大分元気になったようだし、思う存分使ってね。おすすめの品だから、使い心地も可愛さも保証する。王子、こんだけ僕らが騒いでても起きない様子をみると、よっぽど看病大変だったみたいだし。きっといいご褒美になるよ」
うさ耳と尻尾かぁ。このもこもこルームウェアよりもっと本格的にうさぎっぽくなって、面白い演出をしろってことだね。サプライズに使えそう!
「そうなの。クライスにはこの二週間すっごい迷惑かけちゃった……」
あんなこともこんなこともさせて。僕ってほんとダメだ……とまた思い出して反省する。
「メガネは薬が苦手で飲めないし魔力は20しかない。そんなんで魔力風邪って大変だったでしょ? 王子はどれだけ自分が憔悴してても誰一人部屋に入れようとしなかったから……まぁ大体どうなってるか想像はついたよ」
「魔力風邪の治療って~、薬が無理ならエッチするしかないもんねぇ。でも襲えないんだから、ふふふ、王子様…溜まってるかもね~」
「ちょ、えっちなんて……」と否定しようとしたけれど、きょとんとした顔で、「エッチな看病してもらったんでしょ?」と聞かれると頷く他ない。二人の予想がズバリ当たっていることに冷や汗が止まらない。
「ふふふっ、めくるめく情熱的な看病が見たかったんだけどな~。何回来てもす~ぐ王子様にドア閉められちゃうから、可愛いキルナサマの姿が全然見えなかったぁ。いっぱい気持ちよくしてもらえた~?」
「えっと……」
(気持ちよく……してもらったけど。そんなこと恥ずかしくて言えないよぉ)
「耳まで真っ赤になっちゃってかぁわいい!」
リリーの美少女声が異常に近く…耳から1センチも離れていない距離から聞こえる。いつの間にか二人は僕の両脇に移動し、同じソファに座っていた。テアの手が右肘に、リリーの手が左肘に絡む。
「ねぇ~どんなふうに、看病してもらったのか~」
「教えてくれるよね?」
ひぃっ、まずい! この状況には覚えが……と、気づいた時には遅かった。二人のほっそりとした腕を振り払うことができず、結局洗いざらいしゃべってしまった。最後には今日のサプライズパーティーの話までも……。
「クッキー!? マフィン!? シフォンケーキも作るの~!?? いいなぁ、テアも食べたい!!」
「僕も食べたい! メガネの作るスイーツは絶品だもんね。そうだ、メガネがここから出られないなら材料とか僕らが買ってくるよ。だからできたお菓子、ちょこっと分けて?」
「「おねがい~キルナサマ~」」
おねだりモードの二人は壮絶にかわいい。瞬きするたびにパシパシ音が鳴りそうなほど長い青とオレンジ睫毛と上目遣い。麗しすぎて、まぶしっ。
というか、そんなにお願いされなくても答えは決まっていた。
「もちろん二人にもお返ししたいし、作ったお菓子をプレゼントするよ。あと、買い物行ってくれるのすごく助かる。どうしよぅかな~って悩んでたから」
クライスに内緒で材料を調達できそうでよかった。さっそくメモに買ってきて欲しいものを書いていく。
「楽しみ~テア実はマフィンが大好物なんだあ」
「ふふ、じゃあ、テアにはマフィン多めに作るね。リリーはクッキー多めでしょ?」
うんうんうん、と目を輝かせて必死に頷く姿がカワイイ。
「そだ。お金渡しておくから、キャンドルとかも買ってきてくれる?」
「いいよ~他にもいるものあったら買ってくるから遠慮せずに書いて~」
「買い物は大好きだしね」
「ありがと!」
メモを渡すと二人はそのまま買い物に向かった。僕はその間にパーティーの準備を進めることにした。
応援ありがとうございます!
30
お気に入りに追加
10,014
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。