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第8章
第401話 主人公(弟)に謝りたい悪役令息③※
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しばらくして落ち着いてきたところで、僕は自分で後ろの用意をしようとサイドボードから大人の魔道具を取り出す。拡張棒を手にすると、その腕をクライスがやんわりと掴み、準備は俺にやらせてくれと言った。
「さっきはみっともないところを見せてしまった。お前にあんなふうに奉仕させるつもりはなかったのに。今度は俺が、思い切り気持ちよくするから許してくれ」
「別に。そんなに大変じゃなかったから気にしなくていいよ」
彼を引き留めたのは、彼のためというよりは自分のためだった。モージューモードのクライスを誰にも見せたくなくてやったこと。だから全然お礼を言われるようなことじゃないと思うのだけど、気持ちよくってどうやって? と少し期待してしまう。
余裕ができたクライスは、いつもの倍以上の時間をかけて僕の体を愛撫してから、正常位でゆっくりと挿入した。(ちなみに彼はこのお尻だけ剥き出し状態がことのほか気に入ったらしく、結局服は脱げてない。)
「どうだ? 気持ちいいか? まだ足りないか?」
「もっ…じゅーぶん…ああっもぅ……いっぱい……きもちぃ……」
焦らされて焦らされて限界まで蕩けた身体は敏感で、彼が動くたびにビクビクとくねっている。僕は、彼の肩に担がれた自分の脚が力無くぷらぷら揺れているのを、白く霞んだ頭でぼんやり眺めていた。
「あ……あ……あ……」
「ユジンを、探していたんだって?」
「ん…そっ…う。テストの…は…ぁ……おいわいが……ん……いぃたくて」
唐突に始まった会話になんとか返事をしようとするものの、話している間も抽送は止まらなくて僕の言葉は途切れ途切れになってしまう。
「あいつは今忙しいから、会いにいくのはやめろ」
「んぁああん」
ぐちゅぐちゅと奥を掻き回されながら、ユジン探しを諦めるようにと諭される。ユジンは忙しいんじゃなくて、僕のことを嫌いになって避けているだけだと思うのだけど。それを説明する余裕が、今の僕にはなかった。
「ああ…ぅ……でも…あいたい……の……」
「今は、ダメだ」
抉る動きが激しくなる。なんでダメなんだろう。僕はユジンに会って謝らなくちゃいけないのに。ユジンを幸せにするためには必要なことだと思って悪役活動をしていたけれど、辛い思いをさせるのはやっぱり嫌だ。ちゃんと謝って、もっと違う方法を探したい。
だけど、避けられてるのにどうやって会えばいい? なんて言って謝ればいい? もっと別の方法って?
考えるべきことはたくさんあるのに。許容量を超えた快感が次々と送り込まれてくるせいで、答えに行きつかない。
「っくああああああ……そこ…それ以上入っちゃらめぇえ……」
「ここ、好きだろう?」
クライスが行き止まりのさらに奥を目掛けて穿つと、結腸といわれる部分にまで彼のが届き、考えていたことがリセットされてしまう。
「んぁ……いい、…いぃ。イっちゃうぅっ!」
「いいぞ。出せ」
「あああ…んっ」
出していいと言われると、素直なソコはぴゅくりと甘い蜜を飛ばす。我慢させられても悦んでしまうそこは、すぐに出せることも嬉しいらしい。「イけ」という彼の命令に合わせて何度も吐き出し、トドメに先っぽを手のひらでこしこしされながら「潮吹きもできるか?」と問われれば、プシュッと透明の液体を吐き出した。あまりにも従順すぎる自分の身体に、どうなっちゃってるんだろうと不安になる。
「ハー……ハー……」
「指示がきけて、いい子だ」
飼い猫みたいに頭を撫でられ、次はどんなことを指示されるのかとドキドキしつつ待っていると、ふいにまぶたに軽いキスを落とされた。
「全く。ここまでいい子すぎると却って心配だな」
「なん…で……?」
「キルナの身体が可愛く育ちすぎて心配なんだ。好きすぎて、大切すぎて……このままずっと腕の中に閉じ込めていたくなる」
「クライスったら、へん…なの。そんなにしんぱいしなくても、だいじょうぶなのに……。でも、いいよ。ぼく、クライスのうでのなかってすき。あたたかいし、いいかおりがするもの」
「そうか」
クライスは僕の体をぎゅうぎゅうと抱きしめる。
痛いくらいキツく抱きしめながら、彼は耳元で囁いた。それはまるで、僕に言ってるのに僕には聞かせたくないような小さな小さな声だった。
けど、聞こえてしまった。
「ヒカリビソウの湖に行こう」と彼は言ったのだった。
「さっきはみっともないところを見せてしまった。お前にあんなふうに奉仕させるつもりはなかったのに。今度は俺が、思い切り気持ちよくするから許してくれ」
「別に。そんなに大変じゃなかったから気にしなくていいよ」
彼を引き留めたのは、彼のためというよりは自分のためだった。モージューモードのクライスを誰にも見せたくなくてやったこと。だから全然お礼を言われるようなことじゃないと思うのだけど、気持ちよくってどうやって? と少し期待してしまう。
余裕ができたクライスは、いつもの倍以上の時間をかけて僕の体を愛撫してから、正常位でゆっくりと挿入した。(ちなみに彼はこのお尻だけ剥き出し状態がことのほか気に入ったらしく、結局服は脱げてない。)
「どうだ? 気持ちいいか? まだ足りないか?」
「もっ…じゅーぶん…ああっもぅ……いっぱい……きもちぃ……」
焦らされて焦らされて限界まで蕩けた身体は敏感で、彼が動くたびにビクビクとくねっている。僕は、彼の肩に担がれた自分の脚が力無くぷらぷら揺れているのを、白く霞んだ頭でぼんやり眺めていた。
「あ……あ……あ……」
「ユジンを、探していたんだって?」
「ん…そっ…う。テストの…は…ぁ……おいわいが……ん……いぃたくて」
唐突に始まった会話になんとか返事をしようとするものの、話している間も抽送は止まらなくて僕の言葉は途切れ途切れになってしまう。
「あいつは今忙しいから、会いにいくのはやめろ」
「んぁああん」
ぐちゅぐちゅと奥を掻き回されながら、ユジン探しを諦めるようにと諭される。ユジンは忙しいんじゃなくて、僕のことを嫌いになって避けているだけだと思うのだけど。それを説明する余裕が、今の僕にはなかった。
「ああ…ぅ……でも…あいたい……の……」
「今は、ダメだ」
抉る動きが激しくなる。なんでダメなんだろう。僕はユジンに会って謝らなくちゃいけないのに。ユジンを幸せにするためには必要なことだと思って悪役活動をしていたけれど、辛い思いをさせるのはやっぱり嫌だ。ちゃんと謝って、もっと違う方法を探したい。
だけど、避けられてるのにどうやって会えばいい? なんて言って謝ればいい? もっと別の方法って?
考えるべきことはたくさんあるのに。許容量を超えた快感が次々と送り込まれてくるせいで、答えに行きつかない。
「っくああああああ……そこ…それ以上入っちゃらめぇえ……」
「ここ、好きだろう?」
クライスが行き止まりのさらに奥を目掛けて穿つと、結腸といわれる部分にまで彼のが届き、考えていたことがリセットされてしまう。
「んぁ……いい、…いぃ。イっちゃうぅっ!」
「いいぞ。出せ」
「あああ…んっ」
出していいと言われると、素直なソコはぴゅくりと甘い蜜を飛ばす。我慢させられても悦んでしまうそこは、すぐに出せることも嬉しいらしい。「イけ」という彼の命令に合わせて何度も吐き出し、トドメに先っぽを手のひらでこしこしされながら「潮吹きもできるか?」と問われれば、プシュッと透明の液体を吐き出した。あまりにも従順すぎる自分の身体に、どうなっちゃってるんだろうと不安になる。
「ハー……ハー……」
「指示がきけて、いい子だ」
飼い猫みたいに頭を撫でられ、次はどんなことを指示されるのかとドキドキしつつ待っていると、ふいにまぶたに軽いキスを落とされた。
「全く。ここまでいい子すぎると却って心配だな」
「なん…で……?」
「キルナの身体が可愛く育ちすぎて心配なんだ。好きすぎて、大切すぎて……このままずっと腕の中に閉じ込めていたくなる」
「クライスったら、へん…なの。そんなにしんぱいしなくても、だいじょうぶなのに……。でも、いいよ。ぼく、クライスのうでのなかってすき。あたたかいし、いいかおりがするもの」
「そうか」
クライスは僕の体をぎゅうぎゅうと抱きしめる。
痛いくらいキツく抱きしめながら、彼は耳元で囁いた。それはまるで、僕に言ってるのに僕には聞かせたくないような小さな小さな声だった。
けど、聞こえてしまった。
「ヒカリビソウの湖に行こう」と彼は言ったのだった。
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