上 下
329 / 336
第8章

第410話 番外編 テアの部屋①

しおりを挟む
※371話(パソコンでは5行目)で『テアの部屋に訪問してその想像以上のスゴさに驚いたり……』とあるのですが、その内容を本編で書くつもりだったのに物語が進み書く機会を逃したので、番外編で書いてみることにしました!

どんなふうにスゴかったのか……楽しんでいただけたらと思います🐿️✨

***


テスト前ということで、今日もテアとリリーと一緒に僕の部屋で勉強会をしていた。問題集を山盛りに積んだ机を囲んでバリバリ勉強していたはずだったんだけど……

「キルナサマ~寝ちゃってるの?」
「……ふぇ、テア……、ハッ! しまった。ごめん、僕、またうとうとしちゃってた……」
「ううん、別にそれはいいんだけど、そんなに眠いならちゃんとベッドでお昼寝したら~? こんなところで寝ると疲れが取れないよ」
「そうだよメガネ。クマも昨日より酷くなってるし、いくらなんでも頑張りすぎ。王子も心配してたよ」
「うぅ…だって……」

僕はもともと勉強が得意でない上に、4年分遅れてる。なんとかするにはちょっとくらい無理しないとみんなに追いつくことすらできない。

「だってじゃないよ。そうだ。気分転換にテアの部屋にでも行ってみない?」
「え。テアの部屋?」

急なリリーの提案に、思わず聞き返してしまった。

そういえば、僕はまだテアの部屋に行ったことがない。リリーは僕が妖精の世界に行ってる間、よくテアの部屋に遊びにいっていたと聞いた。

(一体どんな部屋なのだろう。き、気になる!!)

「ふふふ、いいよ~同室の子もちょうど帰省中だし、来て来て~。テアの部屋に来たら、キルナサマもリラックスしてよく眠れるかも~」
「リラックス?」
「あ~たしかに! 僕のお気に入りのやつも教えてあげるよ。最初はびっくりするかもだけど、きっと気にいるよ」

なんだろう。アロマでも焚いているとか? テアからはいつも桃のような良い香りがするし、そうなのかも!

(うう、どうしよ……。勉強もしないとダメだけど、行ってみたい!)

「どうする? 行く?」

リリーの質問に僕は欲望に負け、「うん」と頷いていた。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

騎士志望のご令息は暗躍がお得意

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:35pt お気に入り:87

金に紫、茶に翡翠。〜癒しが世界を変えていく〜

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:56pt お気に入り:55

真実の愛がどうなろうと関係ありません。

恋愛 / 完結 24h.ポイント:546pt お気に入り:2,936

黒猫ちゃんは愛される

BL / 連載中 24h.ポイント:326pt お気に入り:2,491

旦那様! 愛し合いましょう!

I.Y
恋愛 / 連載中 24h.ポイント:13,746pt お気に入り:463

血の繋がりのない極道に囲まれた宝

BL / 連載中 24h.ポイント:1,128pt お気に入り:488

ひとりぼっち獣人が最強貴族に拾われる話

BL / 完結 24h.ポイント:1,313pt お気に入り:2,047

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。