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面白いとしかえ言えなかった。
推理するのは苦手なんだけど、物事が解決してゆくところを観るのは本当に楽しい。
アクションな所も迫力満載。
本当に見てよかったと思う。
「さて、次はどこに行こうかな?」
連さんなんて途中で爆睡してたけど、もう切り替えて次の行きたい場所をスマホで検索しているようだ。
「それより~、私お腹すいたんだけど~!!」
智、あなたはあれだけポップコーンをたべておいておなかが空いてるの?
私なんてお腹が空く気配がないのに…。
「うーん。直登~、どっか美味しいとお店とか知ってる?」
「…あそこのカフェとかはどうだ?パスタとかが結構美味しいってアイツらが言ってたぞ。」
「オッケー。智と歩都里ちゃんもあのカフェでいい?」
「「うん。」」
街道を歩きながらカフェに行くまでに色んなお店を見てまわる。
私と智はアクセサリーや雑貨屋を中心に。
直登くんと連さんは洋服店へ。
結局お店巡りに夢中になりなかなかカフェの方へと足は向かわず、楽しく四人で歩いた。
「もークタクタ~。」
席に座れば智はドサリと椅子に腰を下ろす。
連さんはその隣に無言で座った。
勿論、笑顔で。
私は智と向かい合うように座り、隣には直登くんが腰を下ろした。
メニューを眺めた後に店員さんに注文をいう。
「ん~!!美味しい!!」
「本当?俺にも一口ちょーうだい~。」
「えー?連は自分のがまだあるじゃん。」
「じゃあ、俺のも一口あげるから。それならいい?」
「勿論!!」
目の前でイチャつかれるのはこんなにも辛いのだとわたしは改めて実感した。
隣を見れば直登くんは黙々とパスタを頬張っていた。
食べる姿も綺麗なのは反則だと思うんだけど!!
考えるより、私も早く食べなくては。
折角のパスタが冷めてしまう。
「ん!美味しい…。」
私はパスタの中で一番好きなペペロンチーノを頼んだ。
それがとてつもなく美味しい。
自分で作るやつもけっこう美味しいと思ってたけど、お店のはこんなにも美味しいのね。
参考にさせていただきます。
独り言ちているところに“クスッ”と笑う声が聞こえた。
「歩都里さんって面白いな。」
直登くんは首を傾げながら私を見ている。
「そう、かな?」
私も真似をするように小首を傾げた。
耳にかけていた髪がサラリと落ちた。
「…っ。」
「直登くん顔赤いけど、どうしたの?」
「いや、なんでもない。ただ…__と思っただけだ。気にするな。」
「?そう。」
なんて言ったのか聞こえなかった。
でも、照れている様子を見るのはとても気分がよかった。
新しい貴方を知れた。
それだけで嬉しい。
心がポカポカする。
「うふふ!」
目を細めて笑みを浮かべた。
「…。」
彼は別の場所を見ながら飲み物を飲むのであった。
そんな所も意外だ、なんて感じながらランチタイムは過ぎてゆく。
「次は~。」
「勿論、ここだよねぇ~。」
智と連さんはとある建物の前で立ち止まった。
「ここは?」
私は2人へと問う。
「見たまんまよ。」
「そうそう。見たまんま。」
手をワキワキさせながら智と連さんは建物の中へと消えていった。
「直登くんってここに来たことある?」
隣に立つ彼を見上げた。
すると彼は視線を私へと向けて口を開く。
「まぁな。ほら、置いていかれるぞ。」
「あ、うん。」
店内に入ると色んな音が耳の中へと飛び込んできた。
ここはいつでも騒がしい所。
…嫌いではないけど。
「よりによって、ゲーセンね…。」
お財布の中がスッカラカンにならないといいけど。
智は………うん。スルーが一番だよね。
「楽しんだもん勝ち。」
そんな言葉が頭の中でよぎったのだった。
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