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第4章
第73話 男女共通非性器性感帯
しおりを挟む「凜花!?」
「大丈夫」
既に走り出そうとするミノタウロスたち。
それを牽制するように、雪さんの『トム』が銃撃を行う。
「雪ちゃんナイスぅ~! それじゃあ――“闇を愛せよ”“2人を繋ぐ”『支える鎖!』」
「え? ちょっ俺に鎖――ん?」
【凜きゅんの首に鎖! いいなぁ! (10000円)】
【凜きゅんを飼い犬に……ダメ、そんなの絶対許されないけど羨ましい! (10000円)】
闇深いコメントは置いといて、首に巻かれた小さな鎖――チョーカーに近いソレ。
ソレが現れた瞬間から体に力が漲ってくる!
「『その鎖は、対象の能力を引き上げる能力ですペン! 能力向上力は対象への思い入れの強さによりますわペン!』」
「その通りぃ! ってことでぇ、頑張って♡ お兄ちゃん♡」
フラン――ランチョンの言う通りだ。まだスキルを使っていないが、第1聖句を開放したくらいの力を既に感じる!
「“頭を垂れろ”『身体強化!』」
そして自身もスキルを使うと、さらに能力が高まるのを感じた。
「すごい……力が漲ってきます! これが凜花の第2固有スキル!」
【凜花ちゃん、お兄ちゃん大好きなのね♪ (10000円)】
【微笑ましいわ (10000円)】
【いや第2覚醒してることの方が驚きでは……? (10000円)】
「いくぞっ!」
「ぶもっ!?」
「ブモオォォッ!?」
バッサバッサと牛を薙ぎ払っていく。正直この辺は普段とやってることと変わらないんだよなー。
【かっこいい! かっこいいよぉ! (10000円)】
【すごーい! どんどん牛さんを倒してってる! (10000円)】
あ、そうか。こっちの配信ではそんなに派手な戦い方してなかった。
【あの動き方、見覚えがあるね (10000円)】
【もう隠す気無いだろお前 (10000円)】
【漆黒堕天騎――おや誰か来たようだ (10000円)】
「……」
あれだね、今の強化状態の戦い方と『魔力武装』中の戦い方が似てるとかの言いがかりだね。
じゃあどうしろっていうのよ!
「お兄ちゃんかっこいー♡ 好きぃー♡ 抱いてぇー♡」
「りおっちかっこよーっ☆ 抱いてー☆」
「だ、抱い――みんなの前で言うなんて無理だよぉ~……」
そんな気の抜けるような声援を受けながらも、立っている敵はいなくなるまで暴れてまくってしまった。
ハイミノタウロスも通常のミノタウロスもさほど違いはなかったな。
「……ふぅ。これにて討伐完了です! 凜花の固有スキルに助けられましたね!」
「そんなそんな♡ お兄ちゃんのおかげだよぉ♡」
実際のところ、『魔力武装』を使用しなくても似たような動きができるって言うのは非常に助かる。
思ったような動きができないのはストレスだしね。やはり癖的なものもあると思うし。
「ということで、今回はランクBでしたが今後はもっとランクの高いところの攻略を目指したいと思います!」
「リーダーである星奈さんの意向だからね」
【あぁ、あのミイラになる固有スキルを持ってるリーダーね】
【この前見かけたけどすごく嬉しそうだった。そういう理由があったんだ】
【高ランクダンジョン攻略したいって言ってたのに、前リーダーたちが抜けて悔しそうだったものね。凜きゅん抜きでも応援するよ (1000円)】
こうしてみると、改めて星奈さんを知る人は多いんだと思う。
応援してくれる人も。
「はい、俺も星奈さんたち『アヘピス』にはお世話になってますから……いけるところまで行きますよ!」
「りおっち……うん、頑張ろっ☆」
「私達の戦いが、今始まる……!」
「新参者だけどぉ、頑張りまっす!」
「それじゃあ……今日はこの辺で! ご視聴ありがとうございました~!」
……。
……。
……。
「……よし、配信終わり!」
「お兄ちゃ~ん、疲れちゃったぁ~!」
「わっと」
疲れたといいながら背中に飛び乗ってくる凜花。元気じゃん。
「このまま出口まで連れてってぇ~♡」
「……はいはい」
今まで会えなかった分甘えたいんだろう。しばらくは思う存分甘やかそう――。
「はぁ~むっ♡」
「ちょっ! 耳を甘噛するなよ……」
「いいじゃ~ん! 次のお兄ちゃんの秘密、性感帯の発表にするつもりだからぁ~、色々試させてねっ♡」
……こういうところは直していかないとな……。
「凜花ちゃん、凜花ちゃん☆」
「ん~? なぁに、ミコちゃん?」
ミコさんが凜花の耳元で何かを囁いている。自然と俺にも少しだけ聞こえた。
「りお――、お――り――舐め――好き――」
「わぁ♡ やだぁ、お兄ちゃんってばへんたいさ~ん♡」
「……」
ミコさんね、色々試したがりだからね……だからってね、妹にそんなこと伝えないで欲しいなって。
「凜音くん……えっち……」
「……」
今夜の八つ当たりの相手は雪さんにしよう。
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