「因縁の相手」

著恋凛

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最終章、全面戦争・・・編

1話(118話)「終わりの始まり」

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あの文化祭の件が終わり、俺は自分が通ってた中学校に来ていた。快知と拓斗を連れて。
今は職員室で2年生の時の担任と話していた。
「いやー、歩希が生きていたとはな。」
何この先生俺を殺しやがって。
「俺は今でもピンピン生きてますよ!」
「マジで久しぶりだな。てか、3人はどこの大学行ってるの?」
正直その質問は痛い。
快知が手を挙げて言う。
「僕中卒。歩希も中卒。拓斗は高校中退。」
まじかよ、こいつ。ありえないだろ。職員室で堂々と中卒とか。
先生は「はぁー」とため息を零す。
「歩希と快知は分かる。でも、拓斗は成績凄かったろ?なのになんで?」
は?俺たち見捨てられたんだけど。
「高校は中退しましたが、今は働いてますよ。歩希と快知と一緒に。」
「どんな仕事?」
なんか俺と快知は話に着いていけてない。
「対能力者撲滅局です。」
これ伝わるのか?と思っていたら、案の定分からない様子だ。
「何それ?」
「簡単に言うと警察の一部です。」
「すげぇな。今は中卒でも警察に入れるのか。」 
そして数秒間少しだけ無言が続いた。それを際切ったのは快知だった。
「先生、中学校時代に俺と歩希は何枚反省文を書いたでしょうか?」
何その問題。なんか悲しい。
「確か二人で80枚ぐらいか?」
何?俺そんなに反省文書いたの?
「ぶっぶー。」
快知は不正解の時の効果音を口で言う。
「正解は132枚でした。」
は?俺66枚も反省文書いたの?マジか怖っ。
「そんなにも書いてたのか。そろそろ俺は仕事に戻るからお前らは適当に校内でも回ってろ。帰る時は一言言えよ。」
そう言いった先生は自分の席に戻る。俺たちは職員室を出て適当に校内を徘徊するのだった。



足を止めたのは一つの部室の前だ。
「まだ残ってたのか、この部活。」
「俺と快知と拓斗と穂乃果の4人で作った部活だもんな。」
「なんでこんな部活作ったんだっけ?」
俺は少し記憶を遡る。
「あれだ。学校が強制的に部活に入れようとしたから作ったんだ。この神になりたい者の集い部を。」
今思えばただのバカの集まりだったけど。
俺がそんな事を思っていたらスマホが音を立てて左右に振動する。
画面を見ると夕貴からだった。
「ちょっと電話出てくる。」
快知達にそう言い残し少し離れた場所で電話に出る。
「どうかした?」
「歩希、今暇?」
その声はどっと疲れていた。
「暇っちゃ暇。」
快知達には申し訳ないが俺は夕貴が心配になったから嘘を着く。
「なら、私の部屋に来てくれない。」
「分かった。今すぐ行く。」
そして電話が切れた。

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