「因縁の相手」

著恋凛

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最終章、全面戦争・・・編

2話(119話)「全面戦争」

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俺は快知達のところまで戻った。
「誰からだった?」
快知が在り来りな問いを投げかけてくる。
「夕貴から。それと急用ができた。と、言うわけで俺は帰る。」
手を振りながら走り出す。



俺は急いで警視庁本部に入り、夕貴の部屋まで向かう。
トントン、と扉を数回叩くとすぐに夕貴の声が聞こえる。
「どうぞ。」
そう返事返されてので部屋に入る。
「あら、歩希だったのね。急にごめんね。」
「いや、別にいいけど。俺は何をしたらいい?」
そう言うと夕貴はある紙を数枚渡してきた。
「これは?」
そう尋ねると夕貴は真剣な表情になる。それを察知した俺は何を言われるのかを待つ。
「これは誰にも言ってない事なんだけどね。」
その言葉を聞き俺の身体に緊張が走る。
そして夕貴は話を続ける。
「6日後に私達対能力者撲滅局とAPOの全面戦争が起こる・・・いや、起こす。」
あの時、文化祭の日の言葉の意味が今分かった。「最後の日常」それはこの闘いの果てに俺、もしくは夕貴が死んでもおかしくないということを表している。それだけでも背筋が凍る。
「そんでこれは?」
そう言いながら俺は夕貴に渡された紙に視線を移す。
「あら、理由は気にならないの?」
「いずれ知ることになるだろ?」
「まぁーね。でも、驚きもしないとはね。」
「驚いてない訳無いだろ。内心色んな感情が走ってるよ。もうこんな争いが起こらない嬉しさや、また谷口の様な幹部達と闘わなきゃいけない恐怖心などにな。」
正直怖い。死ぬかもしれないという恐怖心が俺を襲う。だけど、それを表に出さない。夕貴に余計な心配をかけたくないから。でも、この闘いさえ終われば俺も夕貴も快知も拓斗も岩元さんも蓮くんも美来さんも奏斗さんも誰も死なない世界が手に入ると思えば恐怖心も打ち消せる。
「それでそれはAPO本部の内装よ。それをパソコンに移して欲しいの。あ、もしパソコンが使えないのなら違うことをやってもらうのだけど。」
「大丈夫、レッドハンド時代にハッキングとかでパソコンは慣れてるから。でも、夕貴。お前一人であんなにやったのか?」
夕貴の机の上には山ずみになった紙が置いてあった。
少なくとも一枚30分ぐらいかかりそうなものだった。
なのに夕貴の机には常人じゃありえない程の量がある。
「お陰で寝不足も寝不足よ。それじゃそこのパソコンを使ってね。」
俺は指をさされたパソコンの近くイスに座る。
パソコンの電源を入れ、黙々と作業する。
その空間には俺と夕貴のタイピング音だけが響いていた。
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