「因縁の相手」

著恋凛

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最終章、全面戦争・・・編

19話(136話)「もう1つの因縁」

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歩希と快知たちの兄妹喧嘩が終わった頃。ある一人の男が決心を固めた。
その男の名は・・・・・矢崎奏斗。


数分前に遡る。
俺たちグループCはAPO本部手前まで来ていた。
「時間ピッタリね。」
涼しい夜に夕貴ちゃんの声が響く。
「そりゃ、まー。任務ですし。」
「流石。全員いる?」
俺は後ろに振り向き、1、2、3、4と数える。
「いる。」
「それじゃ、行ってらっしゃい。」
そう手を振りながら送り出してくれる夕貴ちゃん。
俺らは階段を下り、下に着く。
「よし、全員いるな?ここからの行動を指示する。」
そう、前置きを置いてから指示を出す。
「俺が一人で谷口を殺しに行く。俺以外の奴らは双葉と一緒に雑魚の処理をしてくれ。あとは頼んだぞ、双葉。」
そう言い残し、俺が走り出そうとすると、双葉は俺の手を掴んで止める。
「ちょちょ、何言ってるんですか?」
俺はあっけらかんという顔をする。
「奏斗さんはグループ長なんですよ!いくらなんでも勝手すぎです。」
「そんなの分かってる。俺が一人で行く事もおかしい。グループ長がグループから離れるのもおかしい。でも、俺はこの手で・・・・・桜を殺した谷口を殺したい。」
そう言うと双葉の後ろから一つの声がした。
「いいじゃんいいじゃん。」
そうして前に出てくる一人の人。そいつは俺の同期の大川だった。
いつも明るく元気な奴。
「奏斗が谷口を殺せば、俺らは谷口と闘わなくていいしな。」
そう言うとじめっとした空気から一気に明るい空気になり、笑いが生まれた。
「でも、ここでお前が死ねば俺らが谷口に勝つのは絶望的になる。だから、訊く。お前は谷口を殺せるか?」
俺はその問いに間髪入れずに答える。
「あぁ。殺せる。」
そう言うと大川は俺に近づいてきて、肩を掴む。
「なら、行ってこい。」
と、言う。その後、大川は俺にしか聞こえないような小さな声で、
「俺がこんだけしてんだ。今度飲みに行った時にはお前が奢れよ。」
言った。
「あとは頼んだぞ、双葉。」
そして今度こそ俺は走り出した。
後ろから「そこは俺に頼めよー。」と、大川が叫んでいるのに俺は頬を緩めた。能力で谷口の位置は割り出している。だから、俺は息が切れようが走るのだった。



どもども、お久しぶりの著恋凛です!
最近ストックが減って焦ってます。
てか、聞いてくださいよ!実はスポーツ推薦が来たんですよ!でも、勉強がちょっとって言われて次の通知表次第で。ってなったんです。正直に言う自身ありません。助けてー。
話変わりますけど、部活もそろそろ終わりですね。悲しいです。私は3年生1人で頑張ってきたんで、終わるのがより悲しいです。後輩とバカやったりしてすごく楽しかったです。
引退試合は8月2日でもうちょっと(2020/07/30 20:30:09)です。って投稿日には終わってるか(笑)
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