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最終章、全面戦争・・・編
最終話前編(168話)「始まりと終わりの部屋」
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ばぁっと、勢いよく扉を開けて俺はソファーに座ってるそいつに言う。
「セーフ!」
座ってるそいつは嘲笑うかのように言う。
「アウト、1分遅かったわね。ま、そんぐらい別にいいけど。」
俺はそいつ・・・夕貴と対面する形でソファーに座る。このふわふわ感、たまらないね!
「そんでなんのようだよ?ニートになった俺に仕事でもくれるのか?」
「あら、もう知ってたのね。対能力者撲滅局は2週間前に解散したわ。ま、仕事は貴方がその仕事でいいのならあげるわよ。でも、その先に貴方の能力に着いて詳しく聞かせて。」
今、仕事くれるって言ったな。俺は聞き逃さなかったぞ。くっそ、録音しとけばよかった。
「俺の能力?」
「うん。悪魔の力を借りる能力。」
それを聞き俺はどんな能力かを話した。
すると、夕貴は「はぁ…」とため息を着く。
「なんで貴方が・・・・・」
「なんかダメなのか?」
俺にはそこまで夕貴がぐったりする理由がわからない。
「歩希の能力・・・・・悪魔の力を借りる能力は禁忌の能力の一つ。」
禁忌の能力?なんだそれ?
「禁忌の能力ってなに?」
なんだかこのやり取り・・・・・初めてここに来た時に似てるな。
「禁忌の能力は5つある。悪魔の力を借りる能力、天使の力を借りる能力、無を有にする能力、有を無にする能力、時を遡る能力の5つ。悪魔の力を借りる能力は前村歩希、天使の力を借りる能力は高原和志」
高原和志?あぁー、あの時の人か。あの大きな翼は天使の力を借りてたのか。ま、このまま黙ってた方がいいかな?
「時を遡る能力はロシア人で私ぐらいの歳の女の子、アンシャ・マーニカ。無を有にする能力はブラジル人のおじいちゃん、アグラー・サブンム。」
待って、なんで夕貴はこんなに知ってるの?驚くばかりだ。
そして俺は思わず口を挟む。
「なんで夕貴はそんなに禁忌の能力に着いて詳しいの?」
「そんなの」と、夕貴は前置きを置いてから俺に言葉を放つ。
「私が有を無にする能力者だもの。」
その言葉を聞いて俺はポカンとアホな顔になった。
時は戻り、2週間前。
私は何かが切れたように力無く倒れる歩希を支える。
その瞬間頭が真っ白になるがすぐに指示を出す。
「救急車・・・・・よりも、私たちが走った方が早いわね。」
急いで病院に行こうとする私の頭にまだ戻って来ていない岩元と天王寺が過ぎる。
今ここにいるのは私含め11人。どう分けるか。
私は刹那の間に考えた。
病院組→私、穂乃果ちゃん、奈緒、田口、青山
岩元達を救助→拓斗、快知、快知兄、奏斗、愛、春樹
私はそれを伝え、病院組と一緒に病院に急ぐ。
私は田口から歩希が禁忌の能力を使った事を聞いた時からこうなるのではないかと予想はしていた。
それは何故か、私の時と同じだからだ。
初めて禁忌の能力を使う時、誰しも一度死ぬ。いや、その言い方はおかしい。脳以外の臓器などは全て壊れる。ま、数日後にだが。でも、数日経てば全ての機能が回復するけどね。
病院に着き、医者に歩希を任せる。
この時間ならまだ何も異常は無いはず。ただの検査入院になるだろう。
私たち、病院組は横並びに並んだソファーに座る。
私たちにはもう祈るしか出来ない。
数分後、先生が出て来て状況を教えてくれた。身体に異常はなく検査入院するらしい。
私の思ってる通りだ。
歩希の報告と入れ違いで岩元達を担いでいる奏斗達が病院に入って来る。
岩元達の傷は酷かった。切り傷はもちろん、打撲も。見ただけで8ヶ所は骨折している。まさに瀕死の状態だ。
医者たちは大慌てで、岩元と天王寺を緊急治療室に運ばれた。
何時間だっただろうか?わからない。その時、医者に言われた。
「今日はもう帰ってくれませんか?」
家族でもない人がずっと居られると迷惑なんだろう。しかも、そろそろ一般の人も使える時間になる。
私たちは医者の言葉に頷き、病院から出る。
「今日で対能力者撲滅局は解散よ。何年もかかったけどAPOを倒せたからね。それじゃ、さようなら。」
私はそう言い、家に帰る。
家に着いた私はシャワーを浴び、その後ベッドにダイブする。
「今日は・・・・・休みか・・・」
私はそのまま目を瞑る。が、寝れなかった。
なんでだろ?異常なほど歩希の事を考えてしまう。歩希が禁忌の能力を身に付けたから?
ま、今はどうでもいいか・・・・今は。
私は再度目を瞑る。
すると、さっきまで来なかった睡魔は急に来て、私は深い眠りへとつく。
久しぶりに夢を見た。
対能力者撲滅局のみんなで過ごした思い出だ。決して幸せな事だけでは無かったけど、いい思い出だった。
目が覚めると、朝日が私を照らす。眠い目を擦りながらベッドから降り、洗面台に行き顔を洗う。
「朝食は・・・・いいか。」
丸一日何も食べてないが、お腹は減らない。なんでだろ?身体に異常はないからいいけどね。
歯を磨き、服を着替えて家を出る。
ここから警視庁までは近い。歩いてすぐに着く。
歩いていると私の視界の端に制服姿の中学生が映った。そして私は出席日数平気かな?と、思う。
私立に進むなら出席日数も重要だからね。
そんな事を考えていると警視庁に着いた。自分の部屋に入り、イスに座って淡々と仕事をする。
仕事をすると時間の進みが早く感じる。だってもう既に1時を回っていたから。
お昼休憩にしよう。そう思い、仕事を切りやめて、部屋から出る。
お昼ご飯は何にしようかなぁー。そんな事を思いながら街中を歩いていたら、話しかけられた。
「夕貴ちゃんじゃん。」
そちらを向くと快知と拓斗がいた。
「一昨日ぶりね。2人は何してたの?」
「歩希のお見舞いにね。ま、まだ起きてなかったけどね。」
そう言えば、私はまだお見舞いに行ってなかったわね。お腹も減ってないし、今から行こうかな?
「あ、そうそう。隣の部屋に岩元さんと天王寺くんもいたよ。」
「元気そうだった?」
「うん。」
それを聞いて一安心する。死んでいたらシャレにならない。
天王寺は私と同い年でまだ子供だし、岩元に関しては警察の方でも結構な役職だしね。
「それじゃ、俺たちは今からバイトだから。」
そう言い、快知達は私と逆方向に歩いて行った。
そして私は病院へと歩いて行くのだった。
「セーフ!」
座ってるそいつは嘲笑うかのように言う。
「アウト、1分遅かったわね。ま、そんぐらい別にいいけど。」
俺はそいつ・・・夕貴と対面する形でソファーに座る。このふわふわ感、たまらないね!
「そんでなんのようだよ?ニートになった俺に仕事でもくれるのか?」
「あら、もう知ってたのね。対能力者撲滅局は2週間前に解散したわ。ま、仕事は貴方がその仕事でいいのならあげるわよ。でも、その先に貴方の能力に着いて詳しく聞かせて。」
今、仕事くれるって言ったな。俺は聞き逃さなかったぞ。くっそ、録音しとけばよかった。
「俺の能力?」
「うん。悪魔の力を借りる能力。」
それを聞き俺はどんな能力かを話した。
すると、夕貴は「はぁ…」とため息を着く。
「なんで貴方が・・・・・」
「なんかダメなのか?」
俺にはそこまで夕貴がぐったりする理由がわからない。
「歩希の能力・・・・・悪魔の力を借りる能力は禁忌の能力の一つ。」
禁忌の能力?なんだそれ?
「禁忌の能力ってなに?」
なんだかこのやり取り・・・・・初めてここに来た時に似てるな。
「禁忌の能力は5つある。悪魔の力を借りる能力、天使の力を借りる能力、無を有にする能力、有を無にする能力、時を遡る能力の5つ。悪魔の力を借りる能力は前村歩希、天使の力を借りる能力は高原和志」
高原和志?あぁー、あの時の人か。あの大きな翼は天使の力を借りてたのか。ま、このまま黙ってた方がいいかな?
「時を遡る能力はロシア人で私ぐらいの歳の女の子、アンシャ・マーニカ。無を有にする能力はブラジル人のおじいちゃん、アグラー・サブンム。」
待って、なんで夕貴はこんなに知ってるの?驚くばかりだ。
そして俺は思わず口を挟む。
「なんで夕貴はそんなに禁忌の能力に着いて詳しいの?」
「そんなの」と、夕貴は前置きを置いてから俺に言葉を放つ。
「私が有を無にする能力者だもの。」
その言葉を聞いて俺はポカンとアホな顔になった。
時は戻り、2週間前。
私は何かが切れたように力無く倒れる歩希を支える。
その瞬間頭が真っ白になるがすぐに指示を出す。
「救急車・・・・・よりも、私たちが走った方が早いわね。」
急いで病院に行こうとする私の頭にまだ戻って来ていない岩元と天王寺が過ぎる。
今ここにいるのは私含め11人。どう分けるか。
私は刹那の間に考えた。
病院組→私、穂乃果ちゃん、奈緒、田口、青山
岩元達を救助→拓斗、快知、快知兄、奏斗、愛、春樹
私はそれを伝え、病院組と一緒に病院に急ぐ。
私は田口から歩希が禁忌の能力を使った事を聞いた時からこうなるのではないかと予想はしていた。
それは何故か、私の時と同じだからだ。
初めて禁忌の能力を使う時、誰しも一度死ぬ。いや、その言い方はおかしい。脳以外の臓器などは全て壊れる。ま、数日後にだが。でも、数日経てば全ての機能が回復するけどね。
病院に着き、医者に歩希を任せる。
この時間ならまだ何も異常は無いはず。ただの検査入院になるだろう。
私たち、病院組は横並びに並んだソファーに座る。
私たちにはもう祈るしか出来ない。
数分後、先生が出て来て状況を教えてくれた。身体に異常はなく検査入院するらしい。
私の思ってる通りだ。
歩希の報告と入れ違いで岩元達を担いでいる奏斗達が病院に入って来る。
岩元達の傷は酷かった。切り傷はもちろん、打撲も。見ただけで8ヶ所は骨折している。まさに瀕死の状態だ。
医者たちは大慌てで、岩元と天王寺を緊急治療室に運ばれた。
何時間だっただろうか?わからない。その時、医者に言われた。
「今日はもう帰ってくれませんか?」
家族でもない人がずっと居られると迷惑なんだろう。しかも、そろそろ一般の人も使える時間になる。
私たちは医者の言葉に頷き、病院から出る。
「今日で対能力者撲滅局は解散よ。何年もかかったけどAPOを倒せたからね。それじゃ、さようなら。」
私はそう言い、家に帰る。
家に着いた私はシャワーを浴び、その後ベッドにダイブする。
「今日は・・・・・休みか・・・」
私はそのまま目を瞑る。が、寝れなかった。
なんでだろ?異常なほど歩希の事を考えてしまう。歩希が禁忌の能力を身に付けたから?
ま、今はどうでもいいか・・・・今は。
私は再度目を瞑る。
すると、さっきまで来なかった睡魔は急に来て、私は深い眠りへとつく。
久しぶりに夢を見た。
対能力者撲滅局のみんなで過ごした思い出だ。決して幸せな事だけでは無かったけど、いい思い出だった。
目が覚めると、朝日が私を照らす。眠い目を擦りながらベッドから降り、洗面台に行き顔を洗う。
「朝食は・・・・いいか。」
丸一日何も食べてないが、お腹は減らない。なんでだろ?身体に異常はないからいいけどね。
歯を磨き、服を着替えて家を出る。
ここから警視庁までは近い。歩いてすぐに着く。
歩いていると私の視界の端に制服姿の中学生が映った。そして私は出席日数平気かな?と、思う。
私立に進むなら出席日数も重要だからね。
そんな事を考えていると警視庁に着いた。自分の部屋に入り、イスに座って淡々と仕事をする。
仕事をすると時間の進みが早く感じる。だってもう既に1時を回っていたから。
お昼休憩にしよう。そう思い、仕事を切りやめて、部屋から出る。
お昼ご飯は何にしようかなぁー。そんな事を思いながら街中を歩いていたら、話しかけられた。
「夕貴ちゃんじゃん。」
そちらを向くと快知と拓斗がいた。
「一昨日ぶりね。2人は何してたの?」
「歩希のお見舞いにね。ま、まだ起きてなかったけどね。」
そう言えば、私はまだお見舞いに行ってなかったわね。お腹も減ってないし、今から行こうかな?
「あ、そうそう。隣の部屋に岩元さんと天王寺くんもいたよ。」
「元気そうだった?」
「うん。」
それを聞いて一安心する。死んでいたらシャレにならない。
天王寺は私と同い年でまだ子供だし、岩元に関しては警察の方でも結構な役職だしね。
「それじゃ、俺たちは今からバイトだから。」
そう言い、快知達は私と逆方向に歩いて行った。
そして私は病院へと歩いて行くのだった。
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