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エピソード19

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 二組目、一五分で書類を保管室と記録に預け、スタート・・。
 40代、男性、お金を貯めるための選択肢を聞きたい・・。

「あなたの政策の趣旨にあった願いを教えてください。」

「宝くじを当てられますか?」

(これまたいきなり)

「分かりやすく説明はできますか・・。」

 弁護士も少し、興味を示した・・。

「今、テレビで確率をビックデータで集めていると聞いたんです・・。でも、実際、その筋の人間は、私ではいないですし、それを活用して成功している人も全然、テレビには出てきません・・。」

「それは、そうした、趣旨の詐欺の事件が相次いでいるからですよ・・。」

「公務員でよかったですね、多額の被害に遭うのにも、より、具体性の話をマニュアルは用意してあります・・。」

「要するに・・。」

「そういう、マニュアル作りのためのデータを活用して、少額の金銭で、多額の利益を上げたいということですよね・・。」

「すみません、一つ。」

 弁護士の先生は言った。

 「はい。」
 「ビックデータの詐欺被害は後を絶ちません・・。しかし、ことによれば、インサイダー取引に当たる可能性も否定できません・・。今回は確率論というよりも、宝くじを買った毎年の同じ番号からの割り当てが、そう言ったくせを見出していると言っても過言ではない・・。」

 「しかし、そのデータは当たるという保証はありません・・。しかし、この記録を残さなくては、当たった時に、その先、癒着が不正になる可能性も、今回の事例では予想されています・・。」

 「役人から、ビックデータを購入する・・。それを犯罪に利用させないために、多くの制約と誓約書が必要です・・。」

 「それはお分かりですよね・・。」

 「・・はい。理解はできます・・。ただ、そのようなことが裏であったとは知りもしませんでした・・。」

 「反省して、一部の買い求めてる、確率の高い番号のデータを購入できないでしょうか?それは、当たる見込みでも、当たるはずでもなく、データで通るはずです・・。」

 「・・まあ、今のところは・・。」

 俺も記録をしながら考えていた・・。やはり、説明にも、法に触れるのと、違った不利益になることが予想はされていたが、やはり、その差は確実に存在する・・。

 (いやはや、これは大変な仕事だな・・)

 俺は思っていた・・。

 「一度、審議に掛けた後、2週間から3週間でご返事させていただきます・・。ただ、ここでひとつ、問題が・・。」

 「今までの話を守秘義務として、公にしないで欲しいんです。」

 「それがビックデータになれば、我々の政策はビジネスになってしまいます・・。そこまでの調整がやっと終わったところで、是非、内密に・・。」

 「これは、宝くじの当選確率よりも、重要な話ですよ。」

  弁護士の先生も口を開く・・。


 「わかりました。」

 (よし、二組目もクリア・・)

 俺は筆を置いた。




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