外務省夢叶える課[~幻の、政党戦争~。比較的、平和主義の仮想フィクション物語]です。

さとなか達也

文字の大きさ
20 / 22

エピソード20

しおりを挟む
 「観光地・・ですか?」
 (よく、100倍で通ったな・・このネットの時代に・・)
 「旅行会社とかに行ったことは?」
 「チラシは何とか・・でも、行きたい場所が・・わからないんですよ。」
 (ちょっと待った・・これは先ほどの・・)
 一瞬、ペンが止まる。
 「私は妻を亡くしまして・・。地元から大勢の家族ですから、ショックは一族大きかったのですが・・。」
 「どうしても、親戚やその近所と仲良くしてると・・。」
 「その旅行誌を見てから・・連れと旅行のイメージがしにくくなってきたんです・・。わかります。老化とかも原因だと思います。」
 「一人旅で、妻と一緒に二人旅できる旅行先は誰も考えたことないんじゃないですか。ねえ、先生。」
 「はい。」

 弁護士は答える・・。

 「でも、やっぱり、この世で願って会えたんだからこの世の思い出を残した方が、しっくり、連れを感じるんです・・。」

 「それを紹介してくれるようなところはありません・・。まあ、お金を出すと言えば、どこだって受け入れてくれると思うのですがね・・。私も、大きな家族の一人で、周りがね、民間はやめた方がいいんじゃないかって言ってるんですよ。それをはいはい、と言わないのも老化している原因かもしれないですけどね・・役人の方なら、特に、様々な場所と男女、年齢、その他、妻を連れていけるような景色を知っているんじゃないかと思ってこうして相談しに来てるんです・・。」

 「もちろん、テレビで言っているように成功報酬は期待できないと思います・・。でも、そんな場所って、旅行とは違うんですよ。」

 「わかります。」

 (奥さんの思い出の品と共に、旅行の場所を紹介したいか・・?)

 「一番大切にしている存在の方はどなたですか?」

 「娘と、息子、その孫たちでも、やっぱり、親族一体ですけど・・それを離れたような・・。そんな距離を一度、よく、この世で味わってみたいんです・・。」

 「それが出逢いってことだと思いまして・・。」

 「しかし、もう、60代を超えてなさってる・・例え、私どもが紹介しても、一人旅は不安が残ります。」

 「よく、ニュースで目にするかと思われますが・・。」

 「このような政策においても、国民の命を守るのは、政府の責任であり、その元で動くのも官僚の仕事・・です・・。」

 「一人でふらりと距離を見直したいなら、お一人以外での長旅でもいいじゃないですか?」

 「二人の時間なんて、我々の時間よりも多いはずですよ。それだけの、世帯をお持ちなのだから・・。」

 「その分、それを目立つことはよくわかります。」

 「でも、それを一つ言うのであれば、1の出逢いなしに、100の別れはありません・・。」

 「例え、奥さんがいなくなって一人でも、寂しさを感じることはよくありません・・。例え、その方以外の方がいらっしゃっても、それを理由に孤独になるのは、奥様も望まれてないんじゃないかなとも思います・・。」

 「人がいるから孤独になったり、多い人の中で目立たないとか・・それは自分を寂しくするただの他人のいい訳です。」

 「でも、不思議だと思うのは、言い訳というのは、よい訳とも略せます。」

 (おっ。)

 「理由をつけてずっとくっ付けるのも、寂しいから全部投げ出したりとか、皆、後悔しか生まれないことを私達はわかっています・・。」

 「寂しい、近い・・。これって実は同じ意味だと我々は認識しています。」

 「そこから、私達の助言から孤独になり、国民の命を守れなかった結果を出すのは、政策共々困ります・・。」

 「皆で、新しい、旅を探してみて、奥様にご家族の成長を見せることがなによりですよ。」


 (よし)

 「確かに、よくわかりました。」

 (3組目もクリア)



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

痩せたがりの姫言(ひめごと)

エフ=宝泉薫
青春
ヒロインは痩せ姫。 姫自身、あるいは周囲の人たちが密かな本音をつぶやきます。 だから「姫言」と書いてひめごと。 別サイト(カクヨム)で書いている「隠し部屋のシルフィーたち」もテイストが似ているので、混ぜることにしました。 語り手も、語られる対象も、作品ごとに異なります。

まなの秘密日記

到冠
大衆娯楽
胸の大きな〇学生の一日を描いた物語です。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

借金した女(SМ小説です)

浅野浩二
現代文学
ヤミ金融に借金した女のSМ小説です。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

処理中です...