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エピソード20

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 「観光地・・ですか?」
 (よく、100倍で通ったな・・このネットの時代に・・)
 「旅行会社とかに行ったことは?」
 「チラシは何とか・・でも、行きたい場所が・・わからないんですよ。」
 (ちょっと待った・・これは先ほどの・・)
 一瞬、ペンが止まる。
 「私は妻を亡くしまして・・。地元から大勢の家族ですから、ショックは一族大きかったのですが・・。」
 「どうしても、親戚やその近所と仲良くしてると・・。」
 「その旅行誌を見てから・・連れと旅行のイメージがしにくくなってきたんです・・。わかります。老化とかも原因だと思います。」
 「一人旅で、妻と一緒に二人旅できる旅行先は誰も考えたことないんじゃないですか。ねえ、先生。」
 「はい。」

 弁護士は答える・・。

 「でも、やっぱり、この世で願って会えたんだからこの世の思い出を残した方が、しっくり、連れを感じるんです・・。」

 「それを紹介してくれるようなところはありません・・。まあ、お金を出すと言えば、どこだって受け入れてくれると思うのですがね・・。私も、大きな家族の一人で、周りがね、民間はやめた方がいいんじゃないかって言ってるんですよ。それをはいはい、と言わないのも老化している原因かもしれないですけどね・・役人の方なら、特に、様々な場所と男女、年齢、その他、妻を連れていけるような景色を知っているんじゃないかと思ってこうして相談しに来てるんです・・。」

 「もちろん、テレビで言っているように成功報酬は期待できないと思います・・。でも、そんな場所って、旅行とは違うんですよ。」

 「わかります。」

 (奥さんの思い出の品と共に、旅行の場所を紹介したいか・・?)

 「一番大切にしている存在の方はどなたですか?」

 「娘と、息子、その孫たちでも、やっぱり、親族一体ですけど・・それを離れたような・・。そんな距離を一度、よく、この世で味わってみたいんです・・。」

 「それが出逢いってことだと思いまして・・。」

 「しかし、もう、60代を超えてなさってる・・例え、私どもが紹介しても、一人旅は不安が残ります。」

 「よく、ニュースで目にするかと思われますが・・。」

 「このような政策においても、国民の命を守るのは、政府の責任であり、その元で動くのも官僚の仕事・・です・・。」

 「一人でふらりと距離を見直したいなら、お一人以外での長旅でもいいじゃないですか?」

 「二人の時間なんて、我々の時間よりも多いはずですよ。それだけの、世帯をお持ちなのだから・・。」

 「その分、それを目立つことはよくわかります。」

 「でも、それを一つ言うのであれば、1の出逢いなしに、100の別れはありません・・。」

 「例え、奥さんがいなくなって一人でも、寂しさを感じることはよくありません・・。例え、その方以外の方がいらっしゃっても、それを理由に孤独になるのは、奥様も望まれてないんじゃないかなとも思います・・。」

 「人がいるから孤独になったり、多い人の中で目立たないとか・・それは自分を寂しくするただの他人のいい訳です。」

 「でも、不思議だと思うのは、言い訳というのは、よい訳とも略せます。」

 (おっ。)

 「理由をつけてずっとくっ付けるのも、寂しいから全部投げ出したりとか、皆、後悔しか生まれないことを私達はわかっています・・。」

 「寂しい、近い・・。これって実は同じ意味だと我々は認識しています。」

 「そこから、私達の助言から孤独になり、国民の命を守れなかった結果を出すのは、政策共々困ります・・。」

 「皆で、新しい、旅を探してみて、奥様にご家族の成長を見せることがなによりですよ。」


 (よし)

 「確かに、よくわかりました。」

 (3組目もクリア)



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