『Nightm@re』という異世界に召喚された学生達が学校間大戦とLevel上げで学校を発展させていく冒険譚。

第三章★

072:学校カスタマイズについて。

「この画面を見て欲しいわ」

　会長がMSPを操作すると別のページに切り替わる。

「これって……」

　学校カスタマイズのメニュー画面だった。こんな感じになってるんだ。俺達のMSPにも当然ない機能だ。

　ショップ機能ならあるけど、売っているものはこんなものじゃない。簡単な武器とかしか俺たちは購入できない。

　会長がメニューをスクロールしていく。
　どうも高い順にしているみたい。

　さらに防衛力強化の分類でソートをかけているようだ。

「凄い色々あるね…物見櫓ものみやぐらとか石垣とか…」

「これって買えばすぐに建築できるんですか？」

植村さんと沙也加が話している。

「隣に時間が書いてあって、例えば物見櫓だと3.0hだから3時間ね。かなり早い方よ」

　会長はさらにスクロールしていく。
　城壁、堀、城門、跳ね橋、礼拝堂（カペレ）etc…

　防衛設備だけでもメニューラインナップが凄い量だ。それに建築時間だけでなく防衛力や金額も書かれているけどどれも高額。

「こんな色々あるんですね。いくつも購入したらもう立心館の原型がなくなりますね」

　敵校が設備にお金を使っていたら相当キツくなりそうだ。

　これは賞金の使い道が重要になってくる。

「幸いにも星華高校の賞金額は大きいわ。だから2～3施設くらいには使えるわね」

「いくら貰ってたんでしたっけ？」

草壁さんが会長に聞く。

「3,000,000メアよ」

防衛設備のメニューを見る限り、例えば城壁だと1,000,000メアで建設できる。堀は800,000メア。確かにいける。

ん？礼拝堂（カペレ）100,000,000メア？？桁違くない？？

「礼拝堂ってなんですか？」

丁度気になっていた礼拝堂について飛鳥が聞いてくれる。城壁や堀でも高額の部類なのに、これだけ桁違いに高い。ちなみに参考までに物見櫓30,000メア。

「これは正直、一番最初に購入したいわね」

会長は礼拝堂の詳細ボタンを押す。
説明文が書かれている。

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礼拝堂（カペレ）:防衛力SS
［建築96h］［100,000,000メア］
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礼拝のために恒久的に建てられた専用空間。室内には天井絵や壁画が散りばめられていて歴史的に価値の高いもの。当施設で祈りを捧げると存在力が全回復をするらしい。（1日1回のみ）
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「……こんなん建てることできたら有利どころの騒ぎじゃないな」

草野さんが呟く。

「幸いにも現段階で建てられる学校はいないけど学校間大戦で勝ち進むことで建てることのできる学校も出てくるでしょうね」

会長は礼拝堂の詳細画面を消し、再び防衛設備のメニューに戻る。

「建てられないものを考えても仕方ないわ。それよりも第二ステージに向けてできる限りの防衛力強化をしたいわ」

皆が頷く。

俺達は建築すると設備について議論を始めた。会議は3時間にも及んだ。

その間も恭二と相坂さんがやってくることはなかった。

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