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4章 ゴールデンウィーク編
写真撮影 2
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俺は着替えるためスタッフのもとへ向かう。
「今日は何を着ればいいですか?」
「今日はですね、私たち女性スタッフが厳選した服をたくさん着ていただきます!」
女性スタッフの1人が満面の笑みで告げる。
詳しく聞くと今日の撮影で準備した衣装は10着を超えており、今日は頻回に衣装替えをするらしい。
「衣装は更衣室に置いておりますので、ゆっくり着替えてください!」
「ありがとうございます」
とのことで俺は更衣室へ向かい、まずは白のTシャツに黒のジャケットを羽織り、紺色のジーパンを履く。
そしてアクセサリーを身につけて髪型を整える。
「スタッフが厳選しただけあるな。すごく似合ってるんじゃないか?」
俺は鏡の前に立って自分の姿を確認し、更衣室から出る。
そして更衣室の前で待っていた女性スタッフたちに問いかける。
「ど、どうでしょうか?」
俺は不安そうな声で問いかけると、女性スタッフたちが一斉に顔を赤くする。
「カッコよすぎ……」
「さすがリン様……似合いすぎて直視できないよ……」
「リン様を間近で見れるなんて役得すぎ……私、この事務所に就職して良かったぁ……」
等々の声が聞こえてくる。
「あ、ありがとうございます」
全ての声を聞き取ることはできなかったが似合ってるとの声が多かったため、照れながら感謝を伝える。
すると、その様子を見ていた社長から声がかかる。
「さすが凛くん。ウチの女性スタッフを1人残らずメロメロにしてるな」
「そ、そんなことで褒めないでくださいよ」
ニヤニヤしながら社長から言われ、揶揄われてしまう。
「は、はやく撮影に移りましょう」
「そうだな。目がハートマークになってるコイツらが復活したらな」
「………もう少しかかりそうですね」
そんな会話をしながら、うっとりした顔をしている女性スタッフたちの復活を待った。
10分後、女性スタッフたちが復活したため、撮影を開始する。
「よし、まずはあの椅子に座ってくれ」
との指示を社長からもらい、俺は指定された椅子に座る。
すると女性カメラマンが俺の近くに来て、カメラを構える。
「リン様ー!まずはカメラ目線で笑顔をください!」
とのことで、俺は女性カメラマンの指示通り、カメラ目線で笑顔を見せる。
「はうっ!」
すると、カメラマンが心臓を抑える。
「だ、大丈夫ですか!?」
俺は心配になり椅子から立ち上がってカメラマンのもとへ向かう。
「だ、大丈夫です!リン様のイケメンスマイルにやられただけなので!」
「……そ、そうなんですね。無理はしないでください」
よく分からないが大丈夫そうなので、俺は再び椅子に座る。
「リン様ー!今度はその角度でとびっきりの笑顔をくださいっ!」
とのことで再びカメラ目線で笑顔を向ける。
「きゅぅぅぅ~っ」
するとカメラマンが突然後ろに倒れ込む。
「だっ、大丈夫ですか!?」
俺は心配になり駆けつけると、いち早く駆けつけた社長が一言だけ告げる。
「返事がない。ただの屍のようだ」
「勝手に殺さないでください!」
息はしているようなので死んではいないが、目を回して「リン様……カッコ良すぎ……」と呟いている。
「やはりカメラのズーム機能が悪いな。凛くんの写真を撮るときはズーム無しでやるか?凛くんの姿が豆粒程度にしか写らないが」
「そんな写真集、誰も買いませんよ!」
アホなことを言っている社長に一言ツッコミ、俺は代わりのカメラマンを探す。
「すみません!どなたかカメラマンの経験がある方は……」
「はいはーいっ!私はカメラマンの経験があるよー!」
俺が周囲に問いかけると、1人の女性が手を挙げる。
「社長、この方がカメラマンをしてくれるようですので、撮影を再開しましょう」
「そうだな。矢上、倒れたスタッフの介抱を頼む」
「分かりました!」
との指示を出した後、撮影が再開する。
「リン様ーっ!ここでキリッとした顔をくださーいっ!」
俺はカメラマンの指示通り、キリッとした顔でカメラを見る。
「ぐふっ!」
すると突然、鼻を抑え始める。
「お、おい。大丈夫か?」
「だ、大丈夫です、社長。ちょっとリン様の顔がイケメン過ぎて鼻血が出ただけです」
「今すぐ止血して来い!」
(俺の写真集、無事発売できるのかな?)
心の底からそう思った。
その後、鼻血を出したカメラマンに代わり男性スタッフがカメラマンを務めることとなる。
撮影が途中で中断されることがなくなり、その後は何事もなく撮影が終了した。
「今日は何を着ればいいですか?」
「今日はですね、私たち女性スタッフが厳選した服をたくさん着ていただきます!」
女性スタッフの1人が満面の笑みで告げる。
詳しく聞くと今日の撮影で準備した衣装は10着を超えており、今日は頻回に衣装替えをするらしい。
「衣装は更衣室に置いておりますので、ゆっくり着替えてください!」
「ありがとうございます」
とのことで俺は更衣室へ向かい、まずは白のTシャツに黒のジャケットを羽織り、紺色のジーパンを履く。
そしてアクセサリーを身につけて髪型を整える。
「スタッフが厳選しただけあるな。すごく似合ってるんじゃないか?」
俺は鏡の前に立って自分の姿を確認し、更衣室から出る。
そして更衣室の前で待っていた女性スタッフたちに問いかける。
「ど、どうでしょうか?」
俺は不安そうな声で問いかけると、女性スタッフたちが一斉に顔を赤くする。
「カッコよすぎ……」
「さすがリン様……似合いすぎて直視できないよ……」
「リン様を間近で見れるなんて役得すぎ……私、この事務所に就職して良かったぁ……」
等々の声が聞こえてくる。
「あ、ありがとうございます」
全ての声を聞き取ることはできなかったが似合ってるとの声が多かったため、照れながら感謝を伝える。
すると、その様子を見ていた社長から声がかかる。
「さすが凛くん。ウチの女性スタッフを1人残らずメロメロにしてるな」
「そ、そんなことで褒めないでくださいよ」
ニヤニヤしながら社長から言われ、揶揄われてしまう。
「は、はやく撮影に移りましょう」
「そうだな。目がハートマークになってるコイツらが復活したらな」
「………もう少しかかりそうですね」
そんな会話をしながら、うっとりした顔をしている女性スタッフたちの復活を待った。
10分後、女性スタッフたちが復活したため、撮影を開始する。
「よし、まずはあの椅子に座ってくれ」
との指示を社長からもらい、俺は指定された椅子に座る。
すると女性カメラマンが俺の近くに来て、カメラを構える。
「リン様ー!まずはカメラ目線で笑顔をください!」
とのことで、俺は女性カメラマンの指示通り、カメラ目線で笑顔を見せる。
「はうっ!」
すると、カメラマンが心臓を抑える。
「だ、大丈夫ですか!?」
俺は心配になり椅子から立ち上がってカメラマンのもとへ向かう。
「だ、大丈夫です!リン様のイケメンスマイルにやられただけなので!」
「……そ、そうなんですね。無理はしないでください」
よく分からないが大丈夫そうなので、俺は再び椅子に座る。
「リン様ー!今度はその角度でとびっきりの笑顔をくださいっ!」
とのことで再びカメラ目線で笑顔を向ける。
「きゅぅぅぅ~っ」
するとカメラマンが突然後ろに倒れ込む。
「だっ、大丈夫ですか!?」
俺は心配になり駆けつけると、いち早く駆けつけた社長が一言だけ告げる。
「返事がない。ただの屍のようだ」
「勝手に殺さないでください!」
息はしているようなので死んではいないが、目を回して「リン様……カッコ良すぎ……」と呟いている。
「やはりカメラのズーム機能が悪いな。凛くんの写真を撮るときはズーム無しでやるか?凛くんの姿が豆粒程度にしか写らないが」
「そんな写真集、誰も買いませんよ!」
アホなことを言っている社長に一言ツッコミ、俺は代わりのカメラマンを探す。
「すみません!どなたかカメラマンの経験がある方は……」
「はいはーいっ!私はカメラマンの経験があるよー!」
俺が周囲に問いかけると、1人の女性が手を挙げる。
「社長、この方がカメラマンをしてくれるようですので、撮影を再開しましょう」
「そうだな。矢上、倒れたスタッフの介抱を頼む」
「分かりました!」
との指示を出した後、撮影が再開する。
「リン様ーっ!ここでキリッとした顔をくださーいっ!」
俺はカメラマンの指示通り、キリッとした顔でカメラを見る。
「ぐふっ!」
すると突然、鼻を抑え始める。
「お、おい。大丈夫か?」
「だ、大丈夫です、社長。ちょっとリン様の顔がイケメン過ぎて鼻血が出ただけです」
「今すぐ止血して来い!」
(俺の写真集、無事発売できるのかな?)
心の底からそう思った。
その後、鼻血を出したカメラマンに代わり男性スタッフがカメラマンを務めることとなる。
撮影が途中で中断されることがなくなり、その後は何事もなく撮影が終了した。
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