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6章 ドラマ撮影編
喫茶店へ 1
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「カットぉぉーっ!」
そのタイミングで監督の声が響き渡る。
「愛甲さん、最後のセリフだけど、もう少し感情を表に出して……」
等々、監督が真奈美と立花さんを集め指示を出す。
「あの演技でも修正が入るんですね」
「役者自身が満足のいく演技を披露できても監督がダメと言えば撮り直しだ。当たり前の話だがな」
そんな会話を浜崎さんとしながら再び2人の演技を拝見した。
「みんなお疲れ様。今日はここまでだ」
監督の声で今日の撮影が終了する。
「明日はいよいよ『生徒会長は告らせたい』の1話が放送される。事前にSNSで宣伝を頼むぞ」
「「「「はいっ!」」」」
今日演技を行った4人が元気よく返答する。
そして解散となり、俺は皆んなに挨拶をして控え室に戻ろうとすると…
「あ、夏目さん」
と浜崎さんから呼び止められる。
「ん?どうした?」
「え、えーっと……い、今からウチと食事にでも行きませんか?」
「「ぴくっ!」」
浜崎さんの発言に近くにいた真奈美と立花さんが反応する。
「近くに評判の良い喫茶店があるんです。その……演技指導のお礼としてウチと2人きりで行きませんか?」
浜崎さんが不安そうな目をしつつ上目遣いで聞いてくる。
「っ!」
真奈美たちに負けず劣らずの美少女である浜崎さんからの上目遣いは凄まじい威力を秘めており、大抵の男なら何も考えず頷いてしまいそうになる。
かくいう俺もその1人で、断ることなどできず…
「……そ、そうだな。小腹が空いたから一緒に行こうかな」
「わーっ!ありがとうございます!」
俺の返事にパーッと笑顔を見せる浜崎さん。
すると「ちょっと待ちなさい!」との声が響き渡り、俺と浜崎さんの間に真奈美と立花さんが入ってきた。
「実は私も小腹が空いてたの。私も一緒に行っていいかしら?」
「私も涼菜ちゃんオススメの喫茶店に行きたいなー。行ってもいいよね?凛くん?」
「え、えーっと……」
俺はチラッと浜崎さんを見る。
「なによ。私たちの参加に不満でもあるの?」
「不満がありそうな顔だね。そんなに涼菜ちゃんと2人きりで喫茶店デートがしたいんだ」
その態度が気に食わなかったのか、2人が謎の威圧感を放ちながら言う。
「お、俺は2人の参加に不満なんてないぞ」
そんな2人に頷くことしかできない。
「は、浜崎さん。真奈美と立花さんも来ることになったけど問題ないか?」
「……まぁ、分かってました。すんなりと2人きりにはなれないことくらい……」
ガッカリしながら何かを呟く浜崎さん。
「そうですね。ウチも問題ありませんよ」
「じゃ、じゃあ4人で喫茶店に行くか」
とのことで、急遽、4人で喫茶店に行くこととなった。
変装した状態で俺たちは浜崎さんオススメの喫茶店に到着する。
「夏目さん!この店はイチゴパフェがオススメなんですよ!」
「へ、へー……」
「夏目さんは何を注文されますかー?」
俺の隣に座っている浜崎さんが、一つしかないメニュー表を見ながら聞いてくる。
腕と腕が当たるくらい密着した状態で。
「むぅ……」
「可愛い女の子と密着できて良かったわね。女たらしくん」
「女たらしとか言うなっ!」
そのため前方に座っている2人からの視線がマジで痛い。
「メ、メニュー表が一つしかないから一緒に見てるだけだ。注文を決めたら離れるから」
「「ふーん」」
(もう嫌っ!浜崎さんのおかげで2人の態度が怖いんだけど!)
付き合ってもいない女の子と密着するのは良くないことは理解しているが、俺からではなく浜崎さんから密着している。
しかも意味もなく密着しているわけじゃないので引き剥がすこともできない。
「お、俺はオススメのイチゴパフェにするよ!」
「あ、じゃあウチはフルーツパフェにします!」
浜崎さんも注文が決まったようなので、俺は真奈美にメニュー表を渡す。
「じゃ、じゃあ俺はお手洗いに……」
そしてこの空気に耐えることができなかった俺は椅子から立ち上がり、その場から立ち去る。
(一旦距離を取ろう。時間が経てば2人の怒りも収まるだろう)
そんなことを思いつつ、俺はトイレに向かった。
そのタイミングで監督の声が響き渡る。
「愛甲さん、最後のセリフだけど、もう少し感情を表に出して……」
等々、監督が真奈美と立花さんを集め指示を出す。
「あの演技でも修正が入るんですね」
「役者自身が満足のいく演技を披露できても監督がダメと言えば撮り直しだ。当たり前の話だがな」
そんな会話を浜崎さんとしながら再び2人の演技を拝見した。
「みんなお疲れ様。今日はここまでだ」
監督の声で今日の撮影が終了する。
「明日はいよいよ『生徒会長は告らせたい』の1話が放送される。事前にSNSで宣伝を頼むぞ」
「「「「はいっ!」」」」
今日演技を行った4人が元気よく返答する。
そして解散となり、俺は皆んなに挨拶をして控え室に戻ろうとすると…
「あ、夏目さん」
と浜崎さんから呼び止められる。
「ん?どうした?」
「え、えーっと……い、今からウチと食事にでも行きませんか?」
「「ぴくっ!」」
浜崎さんの発言に近くにいた真奈美と立花さんが反応する。
「近くに評判の良い喫茶店があるんです。その……演技指導のお礼としてウチと2人きりで行きませんか?」
浜崎さんが不安そうな目をしつつ上目遣いで聞いてくる。
「っ!」
真奈美たちに負けず劣らずの美少女である浜崎さんからの上目遣いは凄まじい威力を秘めており、大抵の男なら何も考えず頷いてしまいそうになる。
かくいう俺もその1人で、断ることなどできず…
「……そ、そうだな。小腹が空いたから一緒に行こうかな」
「わーっ!ありがとうございます!」
俺の返事にパーッと笑顔を見せる浜崎さん。
すると「ちょっと待ちなさい!」との声が響き渡り、俺と浜崎さんの間に真奈美と立花さんが入ってきた。
「実は私も小腹が空いてたの。私も一緒に行っていいかしら?」
「私も涼菜ちゃんオススメの喫茶店に行きたいなー。行ってもいいよね?凛くん?」
「え、えーっと……」
俺はチラッと浜崎さんを見る。
「なによ。私たちの参加に不満でもあるの?」
「不満がありそうな顔だね。そんなに涼菜ちゃんと2人きりで喫茶店デートがしたいんだ」
その態度が気に食わなかったのか、2人が謎の威圧感を放ちながら言う。
「お、俺は2人の参加に不満なんてないぞ」
そんな2人に頷くことしかできない。
「は、浜崎さん。真奈美と立花さんも来ることになったけど問題ないか?」
「……まぁ、分かってました。すんなりと2人きりにはなれないことくらい……」
ガッカリしながら何かを呟く浜崎さん。
「そうですね。ウチも問題ありませんよ」
「じゃ、じゃあ4人で喫茶店に行くか」
とのことで、急遽、4人で喫茶店に行くこととなった。
変装した状態で俺たちは浜崎さんオススメの喫茶店に到着する。
「夏目さん!この店はイチゴパフェがオススメなんですよ!」
「へ、へー……」
「夏目さんは何を注文されますかー?」
俺の隣に座っている浜崎さんが、一つしかないメニュー表を見ながら聞いてくる。
腕と腕が当たるくらい密着した状態で。
「むぅ……」
「可愛い女の子と密着できて良かったわね。女たらしくん」
「女たらしとか言うなっ!」
そのため前方に座っている2人からの視線がマジで痛い。
「メ、メニュー表が一つしかないから一緒に見てるだけだ。注文を決めたら離れるから」
「「ふーん」」
(もう嫌っ!浜崎さんのおかげで2人の態度が怖いんだけど!)
付き合ってもいない女の子と密着するのは良くないことは理解しているが、俺からではなく浜崎さんから密着している。
しかも意味もなく密着しているわけじゃないので引き剥がすこともできない。
「お、俺はオススメのイチゴパフェにするよ!」
「あ、じゃあウチはフルーツパフェにします!」
浜崎さんも注文が決まったようなので、俺は真奈美にメニュー表を渡す。
「じゃ、じゃあ俺はお手洗いに……」
そしてこの空気に耐えることができなかった俺は椅子から立ち上がり、その場から立ち去る。
(一旦距離を取ろう。時間が経てば2人の怒りも収まるだろう)
そんなことを思いつつ、俺はトイレに向かった。
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