160 / 169
7章 凛くん争奪戦
愛甲真奈美との撮影 2
しおりを挟む
青葉温泉を目指し、莉乃ちゃんに連れられて街中を歩く。
「莉乃、リン様のファンなんだ!」
「ありがとう、莉乃ちゃん」
莉乃ちゃんと手を繋ぎながら他愛もない話をする。
「莉乃ちゃんは今、何歳なの?」
「10歳!小学4年生だよ!」
「10歳かぁ。元気があっていいね」
「学校の先生からも元気があって素晴らしいって褒められるんだ!」
天真爛漫な笑顔で話す莉乃ちゃんを見ると、自然と笑顔になる。
「あ、そうだ!」
何かを思い出したかのように声を上げた後、莉乃ちゃんが爆弾発言をする。
「莉乃、将来大きくなったらリン様と結婚するっ!」
「ごほっ!」
「えぇーっ!」
莉乃ちゃんの発言に俺はむせ、後ろにいた真奈美から驚きの声が聞こえてくる。
「だってリン様カッコいいもん!あと優しい!」
「そ、そうか?」
「うんっ!しっかり莉乃の話を聞いて手も繋いでくれるから!」
「あ、ありがとう……」
なんと返事をすれば良いか分からず、苦笑いしながら返事をする。
「だからリン様!莉乃が18歳になるまで待ってて!18歳になったら結婚できるから!」
「え、えーっと……よ、よく知ってるね。18歳で結婚できるって」
「学校の先生が言ってた!」
「そ、そうなんだ」
正しい情報なので訂正できない。
(ど、どう断ればいいんだ?)
小学4年生ということで適当な返答はできないと思い、言葉に詰まる。
その時、俺たちの側にいた真奈美が口を開き、会話に混ざる。
「莉乃ちゃんみたいに凛くんと結婚したいって子は多いからね。競争率は高いから並大抵の努力じゃ結婚は難しいよ。それでも凛くんと結婚するの?」
「うんっ!頑張るっ!」
胸の前で握り拳を作り、気合いのこもった返事をする莉乃ちゃん。
「莉乃ちゃんの気持ちは良く分かったよ。じゃあ私が今から凛くんと結婚するための秘訣を伝授するよ!」
「やったー!」
手を広げて喜ぶ莉乃ちゃんへ真奈美が秘訣とやらを伝授する。
「よーく聞いてね。凛くんは家庭的な女の子が好みらしいよ」
「家庭的っ!」
「うん。料理ができて洗濯などの家事ができる女の子。莉乃ちゃんはお母さんのお手伝いをしてる?」
「ううん、してない」
「じゃあまずは女磨きからだね。凛くんのお嫁さんとして相応しい女性になるために」
「分かった!リン様のお嫁さんとして相応しい女の子になった時、もう一回結婚の申し込みをするよ!」
「うんうん!その粋だよ!」
そう言って真奈美が莉乃ちゃんの頭を撫でる。
その後、莉乃ちゃんがお母さんに今のやり取りの報告に向かう。
その間を利用し、俺は真奈美に感謝を伝える。
「ありがとう真奈美。助かったよ」
「これくらい大したことじゃないよ。でも……莉乃ちゃんって可愛いね」
「……?そうだな。元気で可愛い女の子だ」
「莉乃ちゃんのお母さん、すっごく美人さんだね」
「……?あぁ。小学4年生の子持ちとは思えないくらいだ」
なぜそんな話をするのかは分からなかったが、素直に思っていることを伝える。
すると真奈美の頬がどんどん膨らんでいく。
「……将来、莉乃ちゃんと結婚してもいいかなーっとか思ってないよね?」
「あっ、当たり前だろ」
大きくなればお母さんのような美人になることに加え、今から8年間家事の勉強をするとなれば将来は立派なお嫁さんになれるだろう。
そう思うが、さすがに結婚の約束はできない。
「ちなみに私って料理できるんだ。お母さんの手伝いを良くしてるからね。あと家事も時々やってるよ」
「……?そうか。すごいな、真奈美は」
「……うぅ、なんか思ってた反応と違ったよぉ……」
そう言って肩を落とす真奈美。
「な、なんでガッカリしてるんだ!?俺、本気で真奈美のことすごいと思ってるぞ!」
なぜか落ち込む真奈美を励ますため、俺は勢いでフォローを行う。
「俺は寧々に頼ってばかりで何もできないからな。家事と料理ができる真奈美を尊敬してるぞ。それに真奈美は可愛いからな。きっと真奈美は良いお嫁さんになれるぞ」
「ほんと!?」
「あぁ!」
今この場面で容姿を褒めるのは関係ないと思ったが、事実なので思わず口にしてしまい、恥ずかし気もなく可愛いと言ってしまった。
だが俺のフォローに満足したようで、真奈美は顔を赤らめて嬉しそうにニヤニヤする。
「り、凛くんから良いお嫁さんって言われた。それに可愛いって……!」
そんなことをブツブツ言いながら身体をクネクネさせる真奈美。
「おーい、真奈美ー?」
俺は真奈美の目の前で手をブンブン振ってみるが、現実世界に戻ってくる様子はない。
「り、凛くんが『俺のお嫁さんに相応しい』って!~~~っ!」
「いや誰も俺のお嫁さんとは言ってないが」
全く聞く耳を持たない真奈美にボソッとツッコミを入れた。
「莉乃、リン様のファンなんだ!」
「ありがとう、莉乃ちゃん」
莉乃ちゃんと手を繋ぎながら他愛もない話をする。
「莉乃ちゃんは今、何歳なの?」
「10歳!小学4年生だよ!」
「10歳かぁ。元気があっていいね」
「学校の先生からも元気があって素晴らしいって褒められるんだ!」
天真爛漫な笑顔で話す莉乃ちゃんを見ると、自然と笑顔になる。
「あ、そうだ!」
何かを思い出したかのように声を上げた後、莉乃ちゃんが爆弾発言をする。
「莉乃、将来大きくなったらリン様と結婚するっ!」
「ごほっ!」
「えぇーっ!」
莉乃ちゃんの発言に俺はむせ、後ろにいた真奈美から驚きの声が聞こえてくる。
「だってリン様カッコいいもん!あと優しい!」
「そ、そうか?」
「うんっ!しっかり莉乃の話を聞いて手も繋いでくれるから!」
「あ、ありがとう……」
なんと返事をすれば良いか分からず、苦笑いしながら返事をする。
「だからリン様!莉乃が18歳になるまで待ってて!18歳になったら結婚できるから!」
「え、えーっと……よ、よく知ってるね。18歳で結婚できるって」
「学校の先生が言ってた!」
「そ、そうなんだ」
正しい情報なので訂正できない。
(ど、どう断ればいいんだ?)
小学4年生ということで適当な返答はできないと思い、言葉に詰まる。
その時、俺たちの側にいた真奈美が口を開き、会話に混ざる。
「莉乃ちゃんみたいに凛くんと結婚したいって子は多いからね。競争率は高いから並大抵の努力じゃ結婚は難しいよ。それでも凛くんと結婚するの?」
「うんっ!頑張るっ!」
胸の前で握り拳を作り、気合いのこもった返事をする莉乃ちゃん。
「莉乃ちゃんの気持ちは良く分かったよ。じゃあ私が今から凛くんと結婚するための秘訣を伝授するよ!」
「やったー!」
手を広げて喜ぶ莉乃ちゃんへ真奈美が秘訣とやらを伝授する。
「よーく聞いてね。凛くんは家庭的な女の子が好みらしいよ」
「家庭的っ!」
「うん。料理ができて洗濯などの家事ができる女の子。莉乃ちゃんはお母さんのお手伝いをしてる?」
「ううん、してない」
「じゃあまずは女磨きからだね。凛くんのお嫁さんとして相応しい女性になるために」
「分かった!リン様のお嫁さんとして相応しい女の子になった時、もう一回結婚の申し込みをするよ!」
「うんうん!その粋だよ!」
そう言って真奈美が莉乃ちゃんの頭を撫でる。
その後、莉乃ちゃんがお母さんに今のやり取りの報告に向かう。
その間を利用し、俺は真奈美に感謝を伝える。
「ありがとう真奈美。助かったよ」
「これくらい大したことじゃないよ。でも……莉乃ちゃんって可愛いね」
「……?そうだな。元気で可愛い女の子だ」
「莉乃ちゃんのお母さん、すっごく美人さんだね」
「……?あぁ。小学4年生の子持ちとは思えないくらいだ」
なぜそんな話をするのかは分からなかったが、素直に思っていることを伝える。
すると真奈美の頬がどんどん膨らんでいく。
「……将来、莉乃ちゃんと結婚してもいいかなーっとか思ってないよね?」
「あっ、当たり前だろ」
大きくなればお母さんのような美人になることに加え、今から8年間家事の勉強をするとなれば将来は立派なお嫁さんになれるだろう。
そう思うが、さすがに結婚の約束はできない。
「ちなみに私って料理できるんだ。お母さんの手伝いを良くしてるからね。あと家事も時々やってるよ」
「……?そうか。すごいな、真奈美は」
「……うぅ、なんか思ってた反応と違ったよぉ……」
そう言って肩を落とす真奈美。
「な、なんでガッカリしてるんだ!?俺、本気で真奈美のことすごいと思ってるぞ!」
なぜか落ち込む真奈美を励ますため、俺は勢いでフォローを行う。
「俺は寧々に頼ってばかりで何もできないからな。家事と料理ができる真奈美を尊敬してるぞ。それに真奈美は可愛いからな。きっと真奈美は良いお嫁さんになれるぞ」
「ほんと!?」
「あぁ!」
今この場面で容姿を褒めるのは関係ないと思ったが、事実なので思わず口にしてしまい、恥ずかし気もなく可愛いと言ってしまった。
だが俺のフォローに満足したようで、真奈美は顔を赤らめて嬉しそうにニヤニヤする。
「り、凛くんから良いお嫁さんって言われた。それに可愛いって……!」
そんなことをブツブツ言いながら身体をクネクネさせる真奈美。
「おーい、真奈美ー?」
俺は真奈美の目の前で手をブンブン振ってみるが、現実世界に戻ってくる様子はない。
「り、凛くんが『俺のお嫁さんに相応しい』って!~~~っ!」
「いや誰も俺のお嫁さんとは言ってないが」
全く聞く耳を持たない真奈美にボソッとツッコミを入れた。
102
あなたにおすすめの小説
少しの間、家から追い出されたら芸能界デビューしてハーレム作ってました。コスプレのせいで。
昼寝部
キャラ文芸
俺、日向真白は義妹と幼馴染の策略により、10月31日のハロウィンの日にコスプレをすることとなった。
その日、コスプレの格好をしたまま少しの間、家を追い出された俺は、仕方なく街を歩いていると読者モデルの出版社で働く人に声をかけられる。
とても困っているようだったので、俺の写真を一枚だけ『読者モデル』に掲載することを了承する。
まさか、その写真がキッカケで芸能界デビューすることになるとは思いもせず……。
これは真白が芸能活動をしながら、義妹や幼馴染、アイドル、女優etcからモテモテとなり、全国の女性たちを魅了するだけのお話し。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる