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幼少期編
13 妖精
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『ほう、人間の小娘か』
声をかけられて見上げてみれば先程まで居なかった女性が一人いた。
「うわぁ…」
黒髪、黒目の見目麗しいその女性はとても面白がったような顔で私を覗きこんでいる。
その存在感たるや、金よりも輝く、圧倒されるような美しさだ。
誰もが惚けるこの状況で問題があるとするならばこの距離感だろうか。
私の目の前には絹のような服しかない。
つまり、私と女性の足がくっつくほど近くにあるということだ。
近い、近すぎる…。
もうゼロ距離といっても過言ではないような距離だ。
「あの、なぜ私はここに連れてこられたのでしょうか?」
『いや、おぬしを連れてきたのは妾じゃないぞ』
『私よ、私。私がリバートの従者に頼んで運ばせたの』
私は声の持ち主を見るために顔を大きく傾けた。
すると目の前の女性くらい美しい女性と男性が六人いた。
皆、優雅に椅子に座りお茶を楽しんでいる様子だ。
視線だけがこちらを向いている。
『また勝手なことをして、会議中だろ。慎めよ、プロン。ていうか俺の従者を勝手に使うな!』
『だってぇ、おちびちゃん達が聞こえる子、見つけたって面白そうに騒いでたんだものぉ』
えぇっと、要するに私は面白半分でここに連れ去られたんですね、はい。
なんじゃこの状況は。
すると今度は白金の髪の王子様のような男性が話しかけてくる。
『すまんな人間の小娘。我らは妖精王、妖精の王だ』
いや、まんまじゃん。
というか…。
「よう…せい?」
やけにファンタジーな言葉だ。
『おお、本当に声が聞こえてるんだな。久しぶりじゃないか?』
『そうだねぇ、久しぶりだよねぇ。ほらほら君、こっちにおいで?』
私は私を拐った緑の女性の隣に座る。
いつのまにやら椅子もカップも一つずつ増えていた。
意味が分からないが、どうしたらいいものかもよくわからないので素直に言うことを聞くことにした。
机の上にはお菓子やら軽食やら美味しそうなものが置いてあるが手が出せない。
うう、お腹すいた。
「えっと、その妖精の王様が私なんかになにようでしょうか?」
『お前は随分と歳ににつかわない話し方をするな。まぁその分意志疎通も楽だから構いはしないが』
ぐさっっと弱点を刺された気がした、しょうがないでしょ、中身と外見の年齢が合ってないんだから。
『おぬしは妾達が見えるか?』
私は返事をするかわりにこくりとうなずいた。
『そうか、ますます面白いな』
『まあしょうがないな。自己紹介からしよう。俺は風の妖精王リバート。情報を伝えるのが俺の役目』
リバートは先程から緑色の女性に怒っている長身な男性だ。
『ふふふ、じゃあ次は私ね。私は森の妖精王プロン。森を守るのが仕事よ』
『じゃあ、次はわしだ。わしは地の妖精王ソォー。安らぎが我が性分』
ソォーは見た目が少女なのにしゃべり方がおじいさん臭い。
でも声のトーンが高いのでそれはそれで可愛い。
『じゃあ私も自己紹介よ。私は火の妖精王フェル、よろしくね』
フェルは美しいもあるがカッコいいというのもある。
燃え盛るような赤髪がさらさらと風に流れて炎のようだ。
『はい、僕も自己紹介。水の妖精王、エアゥだよ。以後お見知りおきを』
『じゃ、妾もな。妾は闇の妖精王ルスピニーじゃ。よろしゅうのぉ』
ルスピニーはなにとは言わないがこの中で一番大きい果実を持っている。
夜の女王こそ彼女にふさわしいだろう。
『では最後に我が。我は妖精王筆頭、光の妖精王ルリミア。さあ汝の名はなんぞ?』
「私はニコラス公爵長女サラ・デューク・ニコラスです。よろしくお願い致します、妖精王様方」
なが~い自己紹介大会が終わってやっと本題に入れそうだ。
私は緊張で高ぶった心臓をふぅっと落ち着かせて人間の侯爵令嬢としてしっかりと前を見据えた。
声をかけられて見上げてみれば先程まで居なかった女性が一人いた。
「うわぁ…」
黒髪、黒目の見目麗しいその女性はとても面白がったような顔で私を覗きこんでいる。
その存在感たるや、金よりも輝く、圧倒されるような美しさだ。
誰もが惚けるこの状況で問題があるとするならばこの距離感だろうか。
私の目の前には絹のような服しかない。
つまり、私と女性の足がくっつくほど近くにあるということだ。
近い、近すぎる…。
もうゼロ距離といっても過言ではないような距離だ。
「あの、なぜ私はここに連れてこられたのでしょうか?」
『いや、おぬしを連れてきたのは妾じゃないぞ』
『私よ、私。私がリバートの従者に頼んで運ばせたの』
私は声の持ち主を見るために顔を大きく傾けた。
すると目の前の女性くらい美しい女性と男性が六人いた。
皆、優雅に椅子に座りお茶を楽しんでいる様子だ。
視線だけがこちらを向いている。
『また勝手なことをして、会議中だろ。慎めよ、プロン。ていうか俺の従者を勝手に使うな!』
『だってぇ、おちびちゃん達が聞こえる子、見つけたって面白そうに騒いでたんだものぉ』
えぇっと、要するに私は面白半分でここに連れ去られたんですね、はい。
なんじゃこの状況は。
すると今度は白金の髪の王子様のような男性が話しかけてくる。
『すまんな人間の小娘。我らは妖精王、妖精の王だ』
いや、まんまじゃん。
というか…。
「よう…せい?」
やけにファンタジーな言葉だ。
『おお、本当に声が聞こえてるんだな。久しぶりじゃないか?』
『そうだねぇ、久しぶりだよねぇ。ほらほら君、こっちにおいで?』
私は私を拐った緑の女性の隣に座る。
いつのまにやら椅子もカップも一つずつ増えていた。
意味が分からないが、どうしたらいいものかもよくわからないので素直に言うことを聞くことにした。
机の上にはお菓子やら軽食やら美味しそうなものが置いてあるが手が出せない。
うう、お腹すいた。
「えっと、その妖精の王様が私なんかになにようでしょうか?」
『お前は随分と歳ににつかわない話し方をするな。まぁその分意志疎通も楽だから構いはしないが』
ぐさっっと弱点を刺された気がした、しょうがないでしょ、中身と外見の年齢が合ってないんだから。
『おぬしは妾達が見えるか?』
私は返事をするかわりにこくりとうなずいた。
『そうか、ますます面白いな』
『まあしょうがないな。自己紹介からしよう。俺は風の妖精王リバート。情報を伝えるのが俺の役目』
リバートは先程から緑色の女性に怒っている長身な男性だ。
『ふふふ、じゃあ次は私ね。私は森の妖精王プロン。森を守るのが仕事よ』
『じゃあ、次はわしだ。わしは地の妖精王ソォー。安らぎが我が性分』
ソォーは見た目が少女なのにしゃべり方がおじいさん臭い。
でも声のトーンが高いのでそれはそれで可愛い。
『じゃあ私も自己紹介よ。私は火の妖精王フェル、よろしくね』
フェルは美しいもあるがカッコいいというのもある。
燃え盛るような赤髪がさらさらと風に流れて炎のようだ。
『はい、僕も自己紹介。水の妖精王、エアゥだよ。以後お見知りおきを』
『じゃ、妾もな。妾は闇の妖精王ルスピニーじゃ。よろしゅうのぉ』
ルスピニーはなにとは言わないがこの中で一番大きい果実を持っている。
夜の女王こそ彼女にふさわしいだろう。
『では最後に我が。我は妖精王筆頭、光の妖精王ルリミア。さあ汝の名はなんぞ?』
「私はニコラス公爵長女サラ・デューク・ニコラスです。よろしくお願い致します、妖精王様方」
なが~い自己紹介大会が終わってやっと本題に入れそうだ。
私は緊張で高ぶった心臓をふぅっと落ち着かせて人間の侯爵令嬢としてしっかりと前を見据えた。
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