その悪役令嬢、今日から世界を救う勇者になる

ごーぐる

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登録者突破記念 おまけ

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私はチェニー。
ニコラス公爵家令嬢サラ様のメイドである。
サラ様は風変わりな方で、令嬢らしからぬ性格をしておられる。
一言で言えばサッパリしていて、頼もしい方。
そして、社交界の花と吟われた奥様の容姿を鏡写ししたような美女である。

私は優しくて美しいお嬢様が大好きだ。

今日はお嬢様が商会に出向かれる日なので、私も街に着いていくことになっている。
天女のごとき容姿を持つお嬢様が良からぬやからに襲われないように護衛もかねている。
公爵家のメイドたるもの、ある程度の護身術は身に付けているので、いざというときは私も戦うのだ。

しかし、お嬢様自身がとてもお強いので、自分の出る幕はないなとも思っている。
余談だが、この前庭に雷が落ちて倒れた木を軽々と持ち上げているところを目にした。

そんなわけで、今日は街まで降りてきている。
移動はお嬢様の魔法でだ。
先程までのロビーにいたのに一瞬で商会の裏まで来てしまうのだから不思議である。

アイヴァーン商会。
私は今領地で一番の商会の看板を目にして、誇らしげになった。
私たちの素晴らしきお嬢様が統べる最高の商会だ。

「チェニー、転移酔いはしていないかしら?」
「大丈夫でございます、お嬢様」
心配そうに私を上目遣いで見つめるお嬢様、御馳走様です。
私は犬猿の仲であるタファ様……お嬢様のお兄様を思い浮かべた。

どうだ、身長差があるがゆえの上目遣いだぞ?!
その愉悦感はしばらくすると消え去ることになるのだが、チェニーはまだ知らない……、いや知らないフリをしていた。

商会に入れば、補佐官のキースが出迎えてくれる。
「ようこそいらっしゃいました、サラ様」
「こんにちわ、キース。今日は経過のことについて話に来たわ。ついでに新商品の打ち合わせをするわよ」
「畏まりました」と丁寧な例をした元執事はお嬢様を部屋へ案内する。

私はお嬢様に「暇だし、街にいってきてもいいわよ?」と言われたが、「いえ、仕事ですので」と断った。
本音はお嬢様の側を一秒たりとも離れたくないだけである。

話し合いは筒がなく終わって、気分転換に街で買い物をしようを言われたため、現在、移動している。
お嬢様がそんなこと言うなんて珍しいなと思いつつも、内心大喜びで街へ降りた。

街は栄えていて、前よりも活気があった。
どうしてと考えなくても、お嬢様の政策のお陰である。

「……ねぇ、チェニー」
「はい、お嬢様」

お嬢様は少し寂しげにお忍び用のスカートをはためかせていた。
そして、通りすがった元気な少年少女を見て、嬉しそうに笑った。
私の大好きな、へりゃりとした笑顔である。

「頑張ってよかったわね」
「……はい、もちろんでございます」

しばらく、街の様子を眺めていたお嬢様だったが、切り替えがついたのかぱっと向き直った。
「さぁ、遊びましょう!」

その後私とお嬢様は店を冷やかしたり、話題のパン屋に行ったりして楽しんだのであった。
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