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学園編
91 王様の話
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「ーーーまぁ、良い。しかし、気が変わったのならすぐに申せ」
私はほっとして「かしこまりましたわ」と礼をとった。
なんとか二度目のお誘いも事なきを得たようである。
お兄様は終始、イライラとした様子で「用事はそれだけ?」と威嚇していた。
内心、ハラハラとするが、陛下が面白がっているのを視ると、安心よりも呆れた。
「あ、それはまあついでなんだ~。それよりまぁ学校どう?」
いきなり、軽快な親戚のおじさんみたいな会話になった。
さっきまでの殺伐とした空気は何処かへといき、会話内容が変わる。
しかしまあ、一令嬢の学園生活状況を知ってどうするのだろうか?
疑問は湧くものの、答えないわけにもいかないので少し考えてから話し出す。
「有意義なものだと思いますわ」
「本当は?」
「家で魔法の研究したいです」
思わず本音がポロリ。
言わされたと思ったが、まあこれくらいならいいかと思い直した。
「まぁ、サラちゃんクラスになったらねぇ。王宮魔法使いでも敵わないだろうし、学園生活はつまらないよね?」
王は確認するようにニコリと笑った。
私はその笑顔にゾクリと身震いする。
な、なんか、嫌な予感する……。
「ところで、サラちゃん。ドラゴン拾ったってほんと?」
私は陛下の言葉にボトリと表情を落とした。
それにお兄様も陛下もぎょっとした様子で、慌てて笑顔を取り繕う。
「大丈夫だよ、サァラ。陛下にファニールーチェのことを話したのは父上だ」
「―――ええ、お兄様。びっくり致しましたわ」
それはそうか。
なんせ、うちの警備は厳しいとかいう話はとうに通り過ぎている。
もとより、美形のお母様を守るためにお父様が張り切った作りになっている公爵家は、森の中に屋敷があることといい他の貴族の屋敷と比べると構造がおかしい箇所がいくつもある。
間取り的には何もないはずの空間が壁になっていたり、床がへこんでいたり……。
それらすべてがトラップだったり、隠し部屋だったりする。
更に、私がかけた結界や遊びで作った罠もたくさんあるので、屋敷周辺の森にすら入れない可能性が高い。
仮に、屋敷の外でばれたとして、うちは優秀な影たちがそろっているので隠蔽、記憶抹消、暗殺なんでもお任せなのだ。
改めてだが、いくら聖竜の子供でもドラゴンは魔物だ。
お父様が陛下に伝えたのは、国の宰相としては間違ってなどいない。
そして、お父様は私が悲しむようなことは必要最低限以外しない。
今回のは前者なのか、後者なのか……。
私が息を呑んでいると、陛下はあっけらかんとして言った。
「サラちゃんは勇者って知ってる?五百年前の戦争」
「それはまぁ、おとぎ話として有名ですし……」
勇者「ベルゥド」の話は子供が寝るときに聞かせるお話として語り継がれてきたもので、絵本にもなっている。
魔王が現れ、世界が支配されそうになったその時、聖剣が一人の少年を選び、勇者となって仲間と共に魔王を倒したという話だ。
よくあるファンタジーだなぁと思って、書庫の本を読んでいたが、あれがどうかしたのか?
「実はね、サラちゃんの家であるニコラス公爵家は、その勇者ベルゥドが初代当主の家だ」
私はまたもや衝撃に体が揺れた。
もう、今日は散々な日だと思わずにはいられない。
私はほっとして「かしこまりましたわ」と礼をとった。
なんとか二度目のお誘いも事なきを得たようである。
お兄様は終始、イライラとした様子で「用事はそれだけ?」と威嚇していた。
内心、ハラハラとするが、陛下が面白がっているのを視ると、安心よりも呆れた。
「あ、それはまあついでなんだ~。それよりまぁ学校どう?」
いきなり、軽快な親戚のおじさんみたいな会話になった。
さっきまでの殺伐とした空気は何処かへといき、会話内容が変わる。
しかしまあ、一令嬢の学園生活状況を知ってどうするのだろうか?
疑問は湧くものの、答えないわけにもいかないので少し考えてから話し出す。
「有意義なものだと思いますわ」
「本当は?」
「家で魔法の研究したいです」
思わず本音がポロリ。
言わされたと思ったが、まあこれくらいならいいかと思い直した。
「まぁ、サラちゃんクラスになったらねぇ。王宮魔法使いでも敵わないだろうし、学園生活はつまらないよね?」
王は確認するようにニコリと笑った。
私はその笑顔にゾクリと身震いする。
な、なんか、嫌な予感する……。
「ところで、サラちゃん。ドラゴン拾ったってほんと?」
私は陛下の言葉にボトリと表情を落とした。
それにお兄様も陛下もぎょっとした様子で、慌てて笑顔を取り繕う。
「大丈夫だよ、サァラ。陛下にファニールーチェのことを話したのは父上だ」
「―――ええ、お兄様。びっくり致しましたわ」
それはそうか。
なんせ、うちの警備は厳しいとかいう話はとうに通り過ぎている。
もとより、美形のお母様を守るためにお父様が張り切った作りになっている公爵家は、森の中に屋敷があることといい他の貴族の屋敷と比べると構造がおかしい箇所がいくつもある。
間取り的には何もないはずの空間が壁になっていたり、床がへこんでいたり……。
それらすべてがトラップだったり、隠し部屋だったりする。
更に、私がかけた結界や遊びで作った罠もたくさんあるので、屋敷周辺の森にすら入れない可能性が高い。
仮に、屋敷の外でばれたとして、うちは優秀な影たちがそろっているので隠蔽、記憶抹消、暗殺なんでもお任せなのだ。
改めてだが、いくら聖竜の子供でもドラゴンは魔物だ。
お父様が陛下に伝えたのは、国の宰相としては間違ってなどいない。
そして、お父様は私が悲しむようなことは必要最低限以外しない。
今回のは前者なのか、後者なのか……。
私が息を呑んでいると、陛下はあっけらかんとして言った。
「サラちゃんは勇者って知ってる?五百年前の戦争」
「それはまぁ、おとぎ話として有名ですし……」
勇者「ベルゥド」の話は子供が寝るときに聞かせるお話として語り継がれてきたもので、絵本にもなっている。
魔王が現れ、世界が支配されそうになったその時、聖剣が一人の少年を選び、勇者となって仲間と共に魔王を倒したという話だ。
よくあるファンタジーだなぁと思って、書庫の本を読んでいたが、あれがどうかしたのか?
「実はね、サラちゃんの家であるニコラス公爵家は、その勇者ベルゥドが初代当主の家だ」
私はまたもや衝撃に体が揺れた。
もう、今日は散々な日だと思わずにはいられない。
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