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少女編
いざ行かん、ハースの森
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数日後、スグルたちに言われた通りの時刻に門の前で一人佇んでいた。
旅に必要なものは彼らに任せても良いらしく私はいつも持って歩くものしか持ってきていない。
実際、食料も道具もすべて持ち歩いているようなものなので準備云々とか関係なかったのだが。
「おーいユリカ!、遅れたな」
「ユリカちゃーん!!」
お、どうやらレインブルーが来たみたいだ。
私は声がした方に手を振った。
「こんにちは」
「こんにちは、私も今来たところでしたから大丈夫です」
「そうか、よかった」
スグルは盛大に笑った。
ミヅキは不思議そうにこちらを見ている。
「随分、荷物が少ないね……」
相変わらず会話のはずなのにボソボソと呟くようあので、ミヅキが口を開いたときはなるべく聴覚を強化している。
「? そうですかね?」
私の今の装いは小さなリュックサックと剣だけ。
キュリアスから大きなバックを貰ったが、大きすぎて不便なのだ。
アイテムボックスもあるし常に持ち歩いていないと不便なものは少ないし。
「……」
「あ、ミヅキすまん、何て言ったんだ?」
どうやらほかの人たちには聞こえなかったらしい。
「……なんでもない」
「ん、そうか」
スグルたちは特に気にすることもなく笑った。
確かにこれなら下手に他の冒険者と共同依頼を受けるなんてできなさそうだ、スグルたちはとても仲間思いなのだろう。
「んじゃ、行きますか。ハースの森へレッツゴー!」
私たちはハースの森に向けて旅に出た。
そうして歩き始めて数時間後、私はミヅキがきつそうにしているのに気がついた。
「大丈夫ですか?ミヅキさん。もしかして、その荷物、重いんじゃないんですか?」
ミヅキの背負うバッグは私の体より少し小さいくらいある。
後衛だといっていたし、体力があまりないんじゃなかろうか。
「だいじょ、ぶ……。持てる、もん……」
行きも絶え絶えで嘘をついているようにしか見えない。
「よかったら、持ちましょうか?というか、アイテムボックスに収納しましょう」
私は有無を聞かず、ミヅキの背負うバッグを取り上げて異空間にぽいと投げ入れた。
「えっ!?」
ミヅキが今までになく大きな声をあげた。
……それでも普通の大きさの声になるだけだったけど。
「どうした!?ミヅキっ」
仲間の今までにない大声にあわてて三人がこちらを振り向いた。
「ーーー」
ミヅキは絶句している。
「あれ、ミヅキ荷物はどうしたの?まさか、落としちゃった?」
「いや、からうタイプなのにどうやって落とすの……」
ジルが呆れる。
「あっそか」
「じゃあどうしたんだ?」
「あ、大丈夫ですよ。私がアイテムボックスに収納しただけなんで」
「あ、アイテムボックス……って」
「「「伝説のっ!?」」」
ーーーはい?
「伝説……なんですか?」
私は自分でもぐるぐるとしたので、アイテムボックスからミヅキの荷物を取り出してみる。
みなはそれを唖然と見ているだけだった。
しばらくの沈黙。
私はもう、どうしたらいいのか分からない。
すみません、師匠。
剣や魔法の前に私に常識を教えてほしかったです。
私は爆笑するキュリアスたちを思い浮かべた。
旅に必要なものは彼らに任せても良いらしく私はいつも持って歩くものしか持ってきていない。
実際、食料も道具もすべて持ち歩いているようなものなので準備云々とか関係なかったのだが。
「おーいユリカ!、遅れたな」
「ユリカちゃーん!!」
お、どうやらレインブルーが来たみたいだ。
私は声がした方に手を振った。
「こんにちは」
「こんにちは、私も今来たところでしたから大丈夫です」
「そうか、よかった」
スグルは盛大に笑った。
ミヅキは不思議そうにこちらを見ている。
「随分、荷物が少ないね……」
相変わらず会話のはずなのにボソボソと呟くようあので、ミヅキが口を開いたときはなるべく聴覚を強化している。
「? そうですかね?」
私の今の装いは小さなリュックサックと剣だけ。
キュリアスから大きなバックを貰ったが、大きすぎて不便なのだ。
アイテムボックスもあるし常に持ち歩いていないと不便なものは少ないし。
「……」
「あ、ミヅキすまん、何て言ったんだ?」
どうやらほかの人たちには聞こえなかったらしい。
「……なんでもない」
「ん、そうか」
スグルたちは特に気にすることもなく笑った。
確かにこれなら下手に他の冒険者と共同依頼を受けるなんてできなさそうだ、スグルたちはとても仲間思いなのだろう。
「んじゃ、行きますか。ハースの森へレッツゴー!」
私たちはハースの森に向けて旅に出た。
そうして歩き始めて数時間後、私はミヅキがきつそうにしているのに気がついた。
「大丈夫ですか?ミヅキさん。もしかして、その荷物、重いんじゃないんですか?」
ミヅキの背負うバッグは私の体より少し小さいくらいある。
後衛だといっていたし、体力があまりないんじゃなかろうか。
「だいじょ、ぶ……。持てる、もん……」
行きも絶え絶えで嘘をついているようにしか見えない。
「よかったら、持ちましょうか?というか、アイテムボックスに収納しましょう」
私は有無を聞かず、ミヅキの背負うバッグを取り上げて異空間にぽいと投げ入れた。
「えっ!?」
ミヅキが今までになく大きな声をあげた。
……それでも普通の大きさの声になるだけだったけど。
「どうした!?ミヅキっ」
仲間の今までにない大声にあわてて三人がこちらを振り向いた。
「ーーー」
ミヅキは絶句している。
「あれ、ミヅキ荷物はどうしたの?まさか、落としちゃった?」
「いや、からうタイプなのにどうやって落とすの……」
ジルが呆れる。
「あっそか」
「じゃあどうしたんだ?」
「あ、大丈夫ですよ。私がアイテムボックスに収納しただけなんで」
「あ、アイテムボックス……って」
「「「伝説のっ!?」」」
ーーーはい?
「伝説……なんですか?」
私は自分でもぐるぐるとしたので、アイテムボックスからミヅキの荷物を取り出してみる。
みなはそれを唖然と見ているだけだった。
しばらくの沈黙。
私はもう、どうしたらいいのか分からない。
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私は爆笑するキュリアスたちを思い浮かべた。
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