1 / 2
プロローグ
しおりを挟む
ここは私たちが住んでいる場所とは違う世界、「ワールド」。
魔王が世界を支配しようとし、それに歯向かうべく勇者が現れて世界を救ったのは遥か昔なんかではなく、ここ一週間くらい前のことだ。
人々は勇者を称え英雄として語られていった。
勇者「ヴァルラヒル」は魔王退治から国に戻り、国中が彼を祭り称えているのに驚いた。
そして彼を称えるその行動を見ているのが嫌になってしまった。
彼が欲しかったものは平穏だったのだ。
このままでは自分は筆頭魔法使い、もしくは黄金騎士なんかにされてなにかがあるだびに駆り出されてしまうのではという考えが頭をよぎった。
百歩譲って、なにかがあるたびに戦場に駆り出されるのはまだいい。
自分は冒険者なのだし、みんなを助けることは良いことだし好きだ。
でも、ずっと王都にとどまらないといけないのは嫌だった。
どうしようかと考えつつ、とりあえずは王のところへ向かい交渉してみるかと瞬間移動で王都に向かった。
門番もメイドにもすれ違うたびに頭を下げ涙を流していた。
そのたびにオロオロとして対処しているとだんだんと疲れてきてしまった。
王の謁見部屋につく頃にはもう精神的にボロボロで早く森の中の過ごしやすい自宅に帰りたくなった。
「王様、ヴァルラヒルです。只今魔王を討伐し、帰還致しました。謁見をお許しくださいませ。」
「許そう。」
だたの社交なので棒読みで淡々と話すと門のような扉が内側に開いた。
「しばらくぶりだな勇者よ。今回の魔王討伐よくやった、お前は我が国の…いや世界の英雄だ。」
「王、世辞はよいのです。それよりもお願いがございます。」
「なんだ?無欲なお前が願いとは、珍しいものだな。許そう、言ってみるが良い。」
「では、私と一生関わらないでいただけますか?っと違いました。」
「いや、違わないだろ、絶対本心だろそれ。」
ぼそぼそと王は呟く。
この王とはそこまで長い付き合いではないのだが、馬が合うのか気楽に話ができる。
それはあちらも同じようだ。
「私は権力というものからなるべく離れていたいのです、王。」
「うーん、君のその気持ちもわかるのだがね、君はもう勇者、英雄なんだよ。世間は君を祭らずにはいられない。そんななかほのぼのと暮らすなんて無理だと思うよ。第一、冒険者は続けるきでいるんでしょ?もっと無理だと思うよ。」
「…ですよねー。はぁ…、わかりました。」
「よかったわかってくれたか。君が無理矢理王都を離れると言ったらどうしようかと思ったよ。」
王は安心しきったようにベラベラしゃべっているがそんなものは勇者の耳には届いていなかった。
「俺、勇者辞めます。というか魔法で異世界に転生して、やり直したいと思います。」
「は?何をいっているんだ君は、…って、おい!今ここでやるのか?止めろ、今すぐ止めろ。全無視かよ!おい、誰か筆頭を呼べ!こいつを止めろ!!」
「ここに、ですが王。すでに私よりも彼の方が魔力量も力も上です。しかもあんな魔法、見たことがないです。私では止められません―――というか全人類でも彼を止めることは不可能です。」
「あいつ、そんなに強くなってんのかよ!あ、おい!ヴァル!!!話をきけっ!!!!!!」
俺が最後に見たものは、焦ったような王と、あきれ顔の魔法使い筆頭だった。
魔王が世界を支配しようとし、それに歯向かうべく勇者が現れて世界を救ったのは遥か昔なんかではなく、ここ一週間くらい前のことだ。
人々は勇者を称え英雄として語られていった。
勇者「ヴァルラヒル」は魔王退治から国に戻り、国中が彼を祭り称えているのに驚いた。
そして彼を称えるその行動を見ているのが嫌になってしまった。
彼が欲しかったものは平穏だったのだ。
このままでは自分は筆頭魔法使い、もしくは黄金騎士なんかにされてなにかがあるだびに駆り出されてしまうのではという考えが頭をよぎった。
百歩譲って、なにかがあるたびに戦場に駆り出されるのはまだいい。
自分は冒険者なのだし、みんなを助けることは良いことだし好きだ。
でも、ずっと王都にとどまらないといけないのは嫌だった。
どうしようかと考えつつ、とりあえずは王のところへ向かい交渉してみるかと瞬間移動で王都に向かった。
門番もメイドにもすれ違うたびに頭を下げ涙を流していた。
そのたびにオロオロとして対処しているとだんだんと疲れてきてしまった。
王の謁見部屋につく頃にはもう精神的にボロボロで早く森の中の過ごしやすい自宅に帰りたくなった。
「王様、ヴァルラヒルです。只今魔王を討伐し、帰還致しました。謁見をお許しくださいませ。」
「許そう。」
だたの社交なので棒読みで淡々と話すと門のような扉が内側に開いた。
「しばらくぶりだな勇者よ。今回の魔王討伐よくやった、お前は我が国の…いや世界の英雄だ。」
「王、世辞はよいのです。それよりもお願いがございます。」
「なんだ?無欲なお前が願いとは、珍しいものだな。許そう、言ってみるが良い。」
「では、私と一生関わらないでいただけますか?っと違いました。」
「いや、違わないだろ、絶対本心だろそれ。」
ぼそぼそと王は呟く。
この王とはそこまで長い付き合いではないのだが、馬が合うのか気楽に話ができる。
それはあちらも同じようだ。
「私は権力というものからなるべく離れていたいのです、王。」
「うーん、君のその気持ちもわかるのだがね、君はもう勇者、英雄なんだよ。世間は君を祭らずにはいられない。そんななかほのぼのと暮らすなんて無理だと思うよ。第一、冒険者は続けるきでいるんでしょ?もっと無理だと思うよ。」
「…ですよねー。はぁ…、わかりました。」
「よかったわかってくれたか。君が無理矢理王都を離れると言ったらどうしようかと思ったよ。」
王は安心しきったようにベラベラしゃべっているがそんなものは勇者の耳には届いていなかった。
「俺、勇者辞めます。というか魔法で異世界に転生して、やり直したいと思います。」
「は?何をいっているんだ君は、…って、おい!今ここでやるのか?止めろ、今すぐ止めろ。全無視かよ!おい、誰か筆頭を呼べ!こいつを止めろ!!」
「ここに、ですが王。すでに私よりも彼の方が魔力量も力も上です。しかもあんな魔法、見たことがないです。私では止められません―――というか全人類でも彼を止めることは不可能です。」
「あいつ、そんなに強くなってんのかよ!あ、おい!ヴァル!!!話をきけっ!!!!!!」
俺が最後に見たものは、焦ったような王と、あきれ顔の魔法使い筆頭だった。
0
あなたにおすすめの小説
メインをはれない私は、普通に令嬢やってます
かぜかおる
ファンタジー
ヒロインが引き取られてきたことで、自分がラノベの悪役令嬢だったことに気が付いたシルヴェール
けど、メインをはれるだけの実力はないや・・・
だから、この世界での普通の令嬢になります!
↑本文と大分テンションの違う説明になってます・・・
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
腹違いの妹にすべてを奪われた薄幸の令嬢が、義理の母に殴られた瞬間、前世のインテリヤクザなおっさんがぶちギレた場合。
灯乃
ファンタジー
十二歳のときに母が病で亡くなった途端、父は後妻と一歳年下の妹を新たな『家族』として迎え入れた。
彼らの築く『家族』の輪から弾き出されたアニエスは、ある日義母の私室に呼び出され――。
タイトル通りのおっさんコメディーです。
転生後はゆっくりと
衣更月
ファンタジー
貧しい集落で生まれたリリは、生まれた瞬間から前世の記憶があった。
日本人特有の”配慮”に徹した赤ん坊を演じていたことで、両親から距離を置かれた挙句、村人からも「不気味な子」として敬遠されることに…。
そして、5才の誕生日に遠くの町に捨てられた。
でも、リリは悲観しない。
前世の知識チートは出来ないけど、大人メンタルで堅実に。
目指すは憧れのスローライフが出来るほど、ほどほどの守銭奴としてリリは異世界人として順応していく。
全25話(予定)
ざまぁされるための努力とかしたくない
こうやさい
ファンタジー
ある日あたしは自分が乙女ゲームの悪役令嬢に転生している事に気付いた。
けどなんか環境違いすぎるんだけど?
例のごとく深く考えないで下さい。ゲーム転生系で前世の記憶が戻った理由自体が強制力とかってあんまなくね? って思いつきから書いただけなので。けど知らないだけであるんだろうな。
作中で「身近な物で代用できますよってその身近がすでにないじゃん的な~」とありますが『俺の知識チートが始まらない』の方が書いたのは後です。これから連想して書きました。
ただいま諸事情で出すべきか否か微妙なので棚上げしてたのとか自サイトの方に上げるべきかどうか悩んでたのとか大昔のとかを放出中です。見直しもあまり出来ないのでいつも以上に誤字脱字等も多いです。ご了承下さい。
恐らく後で消す私信。電話機は通販なのでまだ来てないけどAndroidのBlackBerry買いました、中古の。
中古でもノーパソ買えるだけの値段するやんと思っただろうけど、ノーパソの場合は妥協しての機種だけど、BlackBerryは使ってみたかった機種なので(後で「こんなの使えない」とぶん投げる可能性はあるにしろ)。それに電話機は壊れなくても後二年も経たないうちに強制的に買い換え決まってたので、最低限の覚悟はしてたわけで……もうちょっと壊れるのが遅かったらそれに手をつけてた可能性はあるけど。それにタブレットの調子も最近悪いのでガラケー買ってそっちも別に買い換える可能性を考えると、妥協ノーパソより有意義かなと。妥協して惰性で使い続けるの苦痛だからね。
……ちなみにパソの調子ですが……なんか無意識に「もう嫌だ」とエンドレスでつぶやいてたらしいくらいの速度です。これだって10動くっていわれてるの買ってハードディスクとか取り替えてもらったりしたんだけどなぁ。
悪役令嬢が処刑されたあとの世界で
重田いの
ファンタジー
悪役令嬢が処刑されたあとの世界で、人々の間に静かな困惑が広がる。
魔術師は事態を把握するため使用人に聞き取りを始める。
案外、普段踏まれている側の人々の方が真実を理解しているものである。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる